起業で失敗しないために知っておいてほしい3つのこと
「いつか起業したいんです」
「起業してお金を稼ぎたい」
「起業はかっこいい」
「週末起業を始めて、中国から仕入れた物を転売しているんです」
「起業したけど、失敗して借金160万円を抱えています」
「そろそろ、一旗揚げようと思って」
これらは、私がこれまでに様々な場所で聞いてきた「起業」に関するリアルな声です。
教材開発に携わってから「起業」に関わる人々と多く接し、成功者も失敗者も数多く見てきました。その経験から、成功と失敗を分ける大きな要因は、私なりに分析すると以下の3つに集約されます:
- 売るものを先に仕入れる(または作る)
- お客さんを探さない
- すぐに諦める
細かな話は多岐にわたりますが、これらさえ避ければ失敗は防げます。よほどの不運や特別な事態が起きない限り、この3つを避ければ失敗することの方が難しいのです。
ただし、人間は認知の生き物です。あなたの認知パターンを変えない限り、この重要な話を100回、200回、いや1万回伝えたとしても、同じ過ちを繰り返してしまいます。
私は教育を専門としてきましたが、教育だけではどうにもならないと諦めるほどの事例がつい先日もありました。一度起業に失敗した人が再び起業すると言うのですが、すでに最初から同じ過ちを繰り返そうとしていたのです。
認知を変えることは非常に難しい課題です。素直な人は認知を変えやすいのですが、そうでない人は無意識でできるまでトレーニングする必要があります。
狼煙を上げろ
私は正直に言うと、中学生くらいから漠然と起業しようと考えていたタイプで、特に具体的にやりたいことがあったわけではありません。起業のきっかけは、三人目の娘が生まれたばかりの時に妻が病気になり、看病しながら子育てする必要から、会社員を続けることができなくなったことでした。
当時、EdTech系のスタートアップで2回目の資金調達も成功し、ストックオプションもそれなりにもらっていた矢先の出来事でした。
始発で出社し、終電で帰宅する毎日だったため、妻に大きな負担がかかっていたのでしょう。会社を辞めて家族の面倒を見ながら働く選択をしたのです。
全くの無計画な退職でした。管理職として働いていたため、プロジェクトマネジメントやディレクションはできましたが、IT技術は持っていませんでした。しかし幸いにも、eラーニングコンテンツのディレクション、カメラ撮影、映像編集などの経験があったため、eラーニング企業に助けていただき仕事を得ることができました。
それから数年、子育てをしながら会社を運営し、仕事と家庭の両立を図ってきました。9年ほど経過し、子供たちが自立し始めたのを機に、合同会社から株式会社に組織変更し、起業から9年目にして新たな挑戦の狼煙を上げることにしました。
これは、私が再び起業の狼煙を上げると共に、これから起業を志す人々への応援を込めた物語です。