こちらの続きです。
チーム作りの基本
前回は品質の話しをしました、ここで重要になってくるのがチーム作りです。顧客価値を素早く生み出せるチームを作ることが必要不可欠です。
優秀な技術者を集めてチームを作り、顧客価値を確認しながら本質的な価値提供を目指していく。初期段階では、ビジネスサイドとエンジニアサイドが直接会話できる規模感であり、コミュニケーションの分断さえ起こさなければ、大きな問題は発生しません。
しかし、優秀な人材を集めただけではチームは機能しません。チーム作りを怠ると、それは単なる優秀な個人事業主の集合体となってしまいます。そして、そのような組織は、真のチームを作り上げた競合に、いずれ負けることになるでしょう。
スポーツでも、個々の選手がいくら優秀でも、チームとして機能しなければ勝利は遠のきます。ビジネスも同じです。チームワークを築くには時間がかかり、様々な課題に直面します。
なぜチームが重要なのか
ソフトウェアの開発は、まるで伝言ゲームのようです。顧客の課題を言語化し、その課題を解決するために必要な要件をビジネス層が言語化し、さらにそれを技術者がコンピュータ言語に変換していきます。この過程は、デザイナーから、インフラ担当者、そしてサービス提供者まで、多くの人々を経由して続いていきます。
伝言ゲームの経験があれば分かると思いますが、たった10人程でも、最初の人の言葉は最後の人に全く違う形で伝わることがあります。実際の開発現場では、デザイン、ビジネス、インフラ、バックエンド、フロントエンドなど、異なる役割を持つ何十人、何百人もの人々が関わります。
このような状況で、顧客が価値を感じる「言語化」を異なる視点を持つ人々の間で共有し、正確に全てのメンバーが理解する状態を作り、迅速に提供できる体制を築くのは、決して簡単ではありません。つまり、優秀なエンジニアを外部から調達するだけでは不十分なのです。いずれチームを作り上げている企業に追い抜かれてしまいます。逆に、しっかりとしたチーム作りを行うことは、それ自体が高い参入障壁となり得ます。
チーム文化の醸成
優れたチーム文化は、以下のような日々の積み重ねから生まれます:
- 率直なコミュニケーションの実践
- 相互理解と信頼関係の構築
- 失敗を恐れない挑戦の姿勢
- 継続的な学習と改善の習慣化
このように、チーム作りは一朝一夕にはできません。しかし、この努力を積み重ねてきた企業だけが、確実に先行者優位を勝ち取ることができます。なぜなら、真のチーム力は簡単には模倣できない、かけがえのない競争優位性となるからです。
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