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SORACOMAdvent Calendar 2019

Day 25

SORACOM LTE-M Button powerd by AWS を使って、玄関の電灯をON/OFF制御してみた

Last updated at Posted at 2019-12-24

はじめに

本記事は、2019年11月23日に徳島県で開催されました、**四国クラウドお遍路 2019 in 徳島**で発表した内容から、技術的な内容のみ抜き出してまとめたものです。

発表資料は、こちらに公開していますので、ご興味のある方はご参照いただければと思います。

本ブログは、以下の知識や経験があれば読みやすいかと思います。

  • AWSサービスを利用したことがある(Lmabda関数を作成したことがある)
  • Dockerなどでコンテナを簡単に扱ったことがある

概要

電灯のON/OFF制御は、SORACOM LTE-M Button powerd by AWS(以降では、LTE-M Buttonと記載します) と AWSサービス、そしてESP32DevkitCを使って行います。

システム構成図を以下に示します。
image.png

まず、LTE-M ButtonからAWS IoT 1-Clickを経由してAWS Lambdaでデータを受信します。AWS Lambdaでは、受信したデータからボタン操作種別を取り出し、AWS IoT Coreに対して以下を実施します。

ボタン操作種別 処理内容   
シングルクリック トピック「Iotdemo/topic/1」へ​Publish
ダブルクリック トピック「Iotdemo/topic/2」へ​Publish​
長押し トピック「Iotdemo/topic/3」へ​Publish​

ESP32DevkitCでは、上記3トピックをSubscribeしておき、AWS LambdaからPublishされたトピックに応じて、以下を実施します。

トピック 処理内容   
Iotdemo/topic/1 電灯ON(点灯)
Iotdemo/topic/2 電灯OFF(消灯)​
Iotdemo/topic/3 電灯OFF(消灯)し、システム停止​

詳細

各種サービスの設定やデバイスのセットアップについて説明します。

AWSサービスの設定

Lambda関数の作成

Lambda関数を以下に示します。

lambda_handler
 import json
 import boto3

 def lambda_handler(event, context):
     clickType = event["deviceEvent"]["buttonClicked"]["clickType"]
     if( clickType == "SINGLE"):   topicName = "iotdemo/topic/1"
     elif( clickType == "DOUBLE"): topicName = "iotdemo/topic/2"
     elif( clickType == "LONG"):   topicName = "iotdemo/topic/3"

     iot = boto3.client('iot-data', region_name='ap-northeast-1')
     payload_data = "Hello from AWS lambda_handler"
     iot.publish(topic=topicName, qos=0, payload=payload_data)

     # TODO implement​
     return {
         'statusCode': 200,
         'body': json.dumps('Hello from Lambda!')
     }

変数clickType への代入処理が、LTE-M Buttonから受信したデータの中から、ボタン操作種別を取得している処理です。その後、種別に応じてPublishするトピックを決定し、変数topicNameへ代入しています。

メソッドboto3.client()の実行や、メソッドiot.publish()の実行が、AWS IoT CoreへのPublish処理になります。先に決定したトピック(変数topicNameの内容)に対して、Publishを実行します。
今回作成したシステムでは、ペイロード(Publishするデータ)は参照しませんので、とりあえずで"Hello from AWS lambda_handler"を設定しています。

「TODO implement​」以降は、Lambda関数作成時に自動的に設定されるものですので、このままにしておきます。

関数のLambdaへのデプロイの方法等については、AWSのHP等を参照ください。

SORACOM LTE-M Button powerd by AWSの登録

SORACOM LTE-M Button powerd by AWSは、AWS IoT 1-Clickサービスに登録できるデバイスですので、AWSコンソールから登録するだけで、各種サービスと連携させることができます。
登録手順は、以下のHPで詳細に記載されていますので、そちらを参照ください。

注意点としては、「ステップ 5: Lambda関数を作成してSlackに通知する」の手順は、すでにLambda関数は作成していますので、スキップしてください。

デバイス(ESP32 DevKitC)のセッティング

開発環境の構築

ESP32 DevKitCで動作するファームウェアの開発環境を構築します。詳細は、以下にまとめてありますので、そちらを参照ください。

上記ブログの「開発環境構築」の項が該当箇所になります。

AmazonFreeRTOSのビルドと実行

電灯を制御するためには、ダウンロードしたAmazonFreeRTOSのソースを一部変更する必要があります。以下に変更したソースを公開していますので、ダウンロードして差し替えてください。

ソースを差し替えた後は、Espressif ESP32-DevKitCでAWS IoT Coreとの通信を行ってみた(Dockerでの開発環境構築)の、「AmazonFreeRTOSのビルドと実行」を参照して、実施してください。

デバイス(ESP32DevKitC)の接続

「AmazonFreeRTOSのビルドと実行」の項までで、LTE-M Butto、AWSサービス、デバイス(ESP32DevKitC)の準備はできました。最後に、デバイスと電灯のスイッチを接続します。
電灯のON/OFF制御には、別途100V電源をON/OFFできるデバイスが必要になります。今回は、秋月電子で販売しているソリッド・ステート・リレーキットを使用しました。
下記に接続例を載せておきます。
デバイスではGPIO0番を制御していますので、図を参考にGPIO0番に接続してください。

100V電源の制御が難しい方は、ソリッド・ステート・リレーキットをLEDに置き換えてもらえれば、簡単に試すことが出来ます。その場合は、100Ωの抵抗を、使用するLEDに合わせて変更してください。

image.png

ここまでで、LTE-M Buttonでの制御できるようになったかと思います。

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