Qiita Tech Festaではスポンサーテーマとして「アプリケーションのパフォーマンス最適化のTipsをシェアしよう!」が開催され、ゾーホージャパンが提供するSaaS型監視サービス「Site24x7」が無料トライアルが紹介されていました。
そこで、これまで無監視だった自分が運営しているWordpressサイトをSite24x7で監視してみました。
無監視では発見できなかった3つの事実に気付けたのでシェアしたいと思います。
レンタルサーバーでWordpressを運営
私はWordpressを使って技術ブログを運営しています。
かつては月間60万PVを記録し、近年は生成AIの発展でアクセス数は落ち込んでいるものの、月間アクセス10万PVほどの規模です。
このサイトは有名なレンタルサーバー会社の共用サーバーのプランを利用しています。
※名前は出しませんが、レンタルサーバーを検討する上で必ず候補にあがるレベルです。
有名なレンタルサーバーだから安定・高速と認識
契約しているレンタルサーバーは安定性・高速性を売りにしています。
有名なレンタルサーバーということもあり、その強みを特に疑わずに受け入れていました。
しかし、実際のところどうなのかな?というふと疑問を抱きました。
そこで、Qiita Tech FestaでゾーホージャパンさんのSaaS型監視サービス「Site24x7」が無料で利用できるので、Web監視を試してみようと考えました。
Site24x7は謳い文句通り5分で設定完了
Site24x7は「5分ではじめられるSaaS型監視サービス」を謳っています。
このキャッチコピーは誇大広告ではなく、実際その通りでした。
アカウント作成から監視設定/通知設定まで5分で完了しました。
今回はレンタルサーバー(共用サーバー)で運営しているWordpressサイトにウェブ監視を設定しています。
サーバーに導入不要でクラウドとして導入できるので、導入コストも低く、さらにSaaS型なのでメンテナンスコストも小さいのがうれしいです。
Site24x7でウェブ監視して発見した3つの事実
レンタルサーバーを借りて運営しているWordpressサイトに対し、Site24x7でウェブ監視を設定してみて、気づいた3つの事実は以下の通りです。
- 実は結構ダウンしている(応答がない)
- 表示速度が3秒を超えているケースも
- 広告のJavascript読み込みが大きな遅延に
それぞれの事実を個別に説明していきます。
①実は結構ダウンしている(応答がない)
Site24x7を設置して5日ほど経過して気づいたのは、実はサイトがダウンしていた(応答がない時間帯)が発生していた点です。
Site24x7でウェブ監視設定後に異常を検知すると、登録したメールアドレスにアラートが届きます。
数日間の間にかなりのメールが送られており、ダウンしている(応答がない)時間帯が発生していることを発見しました。
アラートが届いたタイミングは、特にレンタルサーバー側ではメンテナンス作業は行っていません。
メンテナンスがないにもかかわらず、15秒以上応答がなく、ダウンしていると判定されていました。
これらのタイミングではサイトが正常に表示できておらず、機会損失が起きていることに気付かされました。
このサイトでは広告を配信しているので、ダウンしている間、本来得られた広告収益が失ってしまっていることを意味します。
Wordpressが原因なのか、レンタルサーバー(共用サーバー)側か切り分けできていませんが、無監視では気付けないままでした。
②表示速度が3秒を超えているケースも
Webページの表示速度の1つの基準は「3秒以内に表示されるか」です。
3秒を超えるとユーザーが不満を感じて読み込み中に離脱が発生すると言われています。
※逆に「1秒以内」であれば、ユーザーに満足度を与えます。
しかし、Site24x7で管理画面から応答時間のグラフやレポートをチェックしていると3秒を超えて5秒以上かかっているケースもありました。
レンタルサーバー自体は高速を売りにしている上に、Wordpressのテーマも高速で有名な「Luxeritas」を使用しています。
これまでPage Speed Insightなどで単発的に調べたレポートではわからなかったものの、Site24x7で実は応答に5秒以上かかっているケースがあることを発見できました。
③広告のJavascript読み込みが大きな遅延に
応答時間がかかっている原因について、Site24x7ではコンテンツ単位・ドメイン単位で処理にかかっている時間を確認できます。
コンテンツとしてはJavascriptが大きな割合を占めていることがわかりました。
さらにドメインサマリーでは自分のドメイン(ファーストパーティドメイン)以外の3rd Partyドメインの読み込みも簡単に確認できます。
Wordpressに掲載している広告がサイト表示に大きな影響を与えていることがSite24x7のパフォーマンス管理で明らかになりました。
Site24x7で気づけた3つの発見をいかし、Wordpressの高速化や配信している広告会社の見直し、さらにはレンタルサーバーの引っ越しを検討したいと思います。
Site24x7の監視機能のよいところ4選
今回はWordpressサイトに対してウェブ監視のみ設定しましたが、Site24x7には多機能・高性能な監視機能が豊富です。
管理画面を試していた中で以下の4つのポイントが良いと感じました。
- 2要素認証など不正アクセス対策も
- 改ざん検知や証明書切れ検知も対応
- SaaS型で保守・アップデートも不要
- サーバーやクラウド、ネットワークと監視メニュー豊富
2要素認証など不正アクセス対策も
アカウント登録・監視設定後に再びログインすると、2要素認証の設定推奨画面が表示されました。
せっかくの監視サービスなのに監視サービス自体が攻撃を受けては元も子もありません。
近年は2要素認証はほぼマストなものの、オプションで費用が発生するサービスもあるので、費用がかからず利用できるのはありがたいです。
改ざん検知や証明書・ドメイン切れも検知
監視できる項目として、ウェブサイト改ざんされているかどうか検知する改ざん検知機能も用意されています。
かつて私は自分の運営しているWordpressが攻撃を受けたことがありました。
ただ、共用サーバーのレンタルサーバーでは改ざん検知ソフトをサーバーにインストールは難しいので、クラウド型で利用できるのはとても便利です。
さらに証明書の有効期限切れやドメインの契約期限の検知も可能です。
今ではSSLやドメインは自動更新が当たり前になりつつあるものの、手動更新のケースもあります。
証明書が切れるとサイト表示が崩れるに加え、ブラウザから警告がでてユーザーの信頼を失います。
そうしたサイトの信頼性を守るための監視機能が充実しています。
SaaS型で保守・アップデートも不要
Site24x7はSaaS型監視サービスということもあり、保守のコストを下げることができます。
OSやミドルウェアなどのアップデート作業も発生しないですし、ソフトウェアのバージョンアップもおまかせです。
監視サービスは必要なものの、保守作業が発生すると、サイト運営に上乗せする形で作業が増えてしまいます。
Site24x7であれば、保守コストを増やさずにサイトの監視に専念できるのが強みです。
サーバーやクラウド、ネットワークと監視メニュー豊富
今回はウェブ監視のみ試してみましたが、Site24x7は監視メニューのラインナップがとても豊富です。
ウェブ監視だけでなく、サーバー監視やクラウドサービスの監視、ネットワークの監視、アプリケーション監視などもあります。
ITシステムにおける監視の範囲を一定網羅しています。
利用する機能によって料金は変わってきますが、会社内で利用しているあらゆるシステムやウェブサイトを一元的に管理可能です。
このように監視機能が豊富なところが、Site24x7の優れたポイントだと感じました。
Site24x7に改善してほしいポイント
今回、監視サービスであるSite24x7を試して、多機能かつ高性能ぶりを体験できました。
しかし、利用する上で気になったポイントもありました。
それは多機能ゆえにどれを設定すべきかわからなくなる点です。
ウェブ監視だけでも監視メニューが豊富なので、監視設定として不足がないか不安が生じました。
そのため、設定のチュートリアルなどでそれぞれの項目について監視理由や目的等のガイドがあると助かるなと感じました。
ただデフォルトの監視設定さえすれば、ウェブ監視・パフォーマンス管理で必要な項目は取得できます。
Site24x7が多機能ゆえの気になったと感じたポイントでした。
終わりに
今回、レンタルサーバーを借りて運営しているWordpressサイトでSite24x7を試して気づいた点を紹介しました。
ウェブ監視のみ設定しましたが、実はサイトの応答がなくダウンしていたり、広告が表示を遅くしているなどに気づくことができました。
今回Site24x7で発見できた事実に向き合い、ダウンが発生している要因の調査や応答速度が遅い広告Javascriptなどを整理したいと思います。
監視は守りの業務なので積極的に取り組む人は少ないですが、サイトの信頼性を傷つけないためには重要です。
Site24x7を使えば、サーバーに監視ツールを導入せずにアカウントを作成して手軽に利用できるのでおすすめです。
無料トライアルで一通りの監視機能を試せますので、監視の必要性がある人はぜひSite24x7をトライアルしてみてください。