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Digisparkの良さを味わう(ESP32とI2C通信してWiiリモコンを無線マウス化する)

Last updated at Posted at 2019-12-12

はじめに

タイトルは長いですが、要するに以下のようにWiiリモコンをマウスにしちゃったというお話です。

作ったもの.png

PCのBluetoothアプリを使用してWiiリモコンでマウス操作するものはあるようですが、ちょっと好きにはなれません。
・理由1:PCでアプリを走らせるための仕組みが面倒(起動スクリプトや手動起動)
・理由2:別のPCで使う場合、Bluetoothのペアリングが必要で面倒

そこで、以下のDigispark的三段論法?に至ったというわけです。

DigisparkはUSBマウスのように接続してすぐに使える
 ↓
ESP32はWiiリモコンとBluetoothで通信できる
 ↓
DigisparkとESP32がタッグ(I2C)を組めば強い
  
Digispark(とESP32)、すばらしい:clap_tone1:

使用したもの

結線

以下の通りに繋げました。
 

USBコネクタ ESP32 Digispark 備考
+5V VIN 5V
GND GND GND
D+ NC D+
D- NC D-
NC IO25 P0(SDA) ESP32のソフトウェアでプルアップ
NC IO26 P2(SCL) ESP32のソフトウェアでプルアップ
※NC:未接続

作成手順1:Digisparkのソフトウェアを書き込む

1. Arduino IDEに以下のライブラリを追加する

※: zipファイルを解凍して、その中の「TinyWireS」をArduinoIDEで「スケッチ-> Include Library -> Add ZIP Library...を選択」と選択する

2. Arduinoのスケッチ(githubに置きました)を取得する

3. ArduinoIDEでDigisparkにスケッチを書き込む

作成手順2:WiiリモコンのMACアドレスを取得する

「BTさがしてアドレス表示 + ペアリング for Bluetooth」というAndroidアプリを使ってMACアドレスを取得します。

WiiリモコンのAボタンとBボタンを同時に押し、アプリで検索するだけで取得できます。

jp-96さんの記事を参考にさせていただきました。

作成手順3:ESP32にソフトウェアを書き込む

1. btstackをクローンする

$ git clone https://github.com/bluekitchen/btstack.git

2.btstackのexampleフォルダにコード(githubに置きました)をwiimote_i2c_converter.cとして配置します。

※wiimote_addr_string = "AA-AA-AA-AA-AA-AA" の値は、1つ前の手順で取得したWiiリモコンのMACアドレスに変更してください。

3.ESP32にソフトウェアを書き込む

$ cd port/esp32
$ ./integrate_btstack.py
$ cd example/wiimote_i2c_converter
$ make menuconfig
$ make
$ make flash

※make menuconfigで設定画面が出るので、「Serial flasher config」->「Default serial port」からUSBのシリアルポートを設定する(ttyUSB0とか)
※シリアルポートは「$ ls -l /dev/serial/by-id/」で確認した

使用方法

1. USBケーブルでPCとUSBコネクタ(micro B)を接続する

2. Wiiリモコンの①ボタンと②ボタンを同時に押す(1.の実行後にすぐに行う)

3. WiiリモコンがESP32と接続するとWiiリモコンの右端のLEDのみの点灯に変わる(下図参照)
remocon_nontoumei.png

4. Digisparkが使用可能となると、DigisparkのLEDが消灯→点灯に変わる(恐らく3.の間に点灯していますが・・・)

雑感

Bluetoothの後にI2Cを介しているので(データのハンドリング処理で)操作の応答性が心配でしたが、思ったよりも良さそうです。

ただし、斜めのカーソル移動がしづらいので、その辺りを含めてマウス操作の改善の余地はありそうです。(Digisparkのスケッチの改良)

また、WiiリモコンのLEDや振動機能を使うことができるので、その辺りのアレンジをしてみると面白そうです。(詳細は後述する「おまけ」をご覧ください)

それでは、見ていただいてありがとうございました。
тнайк чoμ_〆(・ω・。)

おまけ

WiiリモコンのLED操作について

WiiリモコンとESP32のBluetooth接続時に4番目のLEDを光らせています。実はここの動作には「Feedback Features」というWiiリモコン動作の仕組み(仕様?)を利用しています。
そして、「Feedback Features」には以下のようなものがあるので、例えば「Bluetooth接続時に振動させる」といったことが容易に行えます。(以下のRummbleを使用する)
・Player LEDs
・Rumble(振動機能)
・Speaker

今回、Bluetooth接続時に実際にLEDを光らせているコードは以下の部分です。接続時に「nitifyConnect 」をtrueにします。そして、起動時のL2CAP_EVENT_CAN_SEND_NOW(キー操作時にも実行する)でLED4を点灯させるデータ(0xA2, 0x11, 0x80)をWiiリモコンに送ります。
参考:Player_LEDsの説明資料

wiimote_mouse_demo.c(210行目辺り)
case L2CAP_EVENT_CAN_SEND_NOW:
    if(channel == l2cap_wiimote_interrupt_cid){
        if(nitifyConnect) {
            nitifyConnect = false;
            wiimote_data |= WIIMOTE_FEEDBACK_EVENT_LED4; //detect connection
        }
        uint8_t report[] = { 0xA2, 0x11, wiimote_data };
        printf("L2CAP_EVENT_CAN_SEND_NOW: 0x%02x\n", wiimote_data);
        l2cap_send(l2cap_wiimote_interrupt_cid, (uint8_t*) report, sizeof(report));
    }
    break;

例えばこのwiimote_dataをFeedback Featuresの仕様に従って変えてやれば、いろいろ面白いことができるというわけです(ΦωΦ)フフフ…

参考記事

更新履歴

  • 2019-12-12:新規作成
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