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MacOSにBasicTeXでTeX環境を構築する

Last updated at Posted at 2020-04-26

はじめに

初めてLaTeXを使って執筆しています。
今回、ローカル環境でTeXからPDFを作成したいと思い、環境構築をしました。
様々な方が記録を残してくださっているので、それらを参考させていただきながら、
僕自身がつまずいたところをまとめました。
(更新:2022年07月06日)OSの更新と合わせて変更されたコマンド,忘れそうなところを追記しました.

環境(最新)

  • MacOS(Monterey 12.4)
  • Homebrew 3.5.4

当初,参考にさせていただいた文献

macOS Mojave に LaTeX 環境を作る
初心者がBasicTexをmacにインストールする(2019年)
macOS CatalinaでLaTeX環境整えた時のメモ(2019)

BasicTexをインストール

Macでは、TeX Liveを使ってLaTeX文書を作成するのが良いようです。
そしてBasicTexはLaTeX文書を作成するためのTeX Liveの最低限のものが用意されているサブセットらしいです。

では、BasicTexをインストールしようと思います。(3分程度)
(注) 2022年時点ではcaskがコマンドからオプションになりました.

% brew install basictex --cask

うまくいきました。
次に、パッケージマネージャのtlmgrを更新しておく必要があるようです。

$ sudo tlmgr update --self --all

ん、なんか引っかかった。

tlmgr: Local TeX Live (2019) is older than remote repository (2020).
Cross release updates are only supported with
  update-tlmgr-latest(.sh/.exe) --update
See https://tug.org/texlive/upgrade.html for details.

どうやら、tlmgrの更新がうまくいかなかったみたいです。

似たようなことで苦戦された方の記録を参考にしようと思い、調べてみました。
TeX Live2018から2019へのアップデート
TeX Live 2017 や 2018 を最新版の 2019 にアップグレードする。

tlmgrを更新する(2020)

これらの記事を参考にしながら、tlmgrを更新します。
まず、自分の環境がどうなっているか把握します。

$ ls -F /usr/local/texlive
2019basic/

BasicTexのインストールにより,2019basicがインストールされたことがわかりました。
まず、このフォルダを複製して、2020を作ります。(tlmgr以外はそのまま使うからです。)

$ cd /usr/local/texlive
texlive $ sudo cp -a 2019basic 2020
texlive $ ls -F /usr/local/texlive
2019basic/	2020/

できました。次は、tlmgrのパス情報を変更します。
パス情報が2019のままだと、更新したことにならないからです。(ここ大事!

$ sudo tlmgr path remove
$ sudo /usr/local/texlive/2020/bin/x86_64-darwin/tlmgr path add

準備はできました。tlmgrを更新します!

$ cd /usr/local/texlive/2020
2020 $ sudo curl -L http://mirror.ctan.org/systems/texlive/tlnet/update-tlmgr-latest.sh -O

確認してみる。

$ tlmgr version
tlmgr revision 54446 (2020-03-21 17:45:22 +0100)
tlmgr using installation: /usr/local/texlive/2020
TeX Live (https://tug.org/texlive) version 2020

無事、tlmgrを更新できたみたいです(良かった...)。
これで環境構築の続きをやることができます。

追記:tlmgrを更新する

(更新:2022年07月06日)
tlmgrを使おうとすると,command not foundになりました.tlmgrのパスを確認します.

$ tlmgr update --self --all
sudo: tlmgr: command not found

2022basicでは,Apple Sillicon対応のためuniversal-darwinになっているようです.そのため,パス自体に注意しながらtlmgrのパスを追加します.

$ ls -F /usr/local/texlive
2022basic/
% sudo /usr/local/texlive/2022basic/bin/universal-darwin/tlmgr path add
Password:
% cd /usr/local/texlive/2022basic 
2022basic % sudo curl -L http://mirror.ctan.org/systems/texlive/tlnet/update-tlmgr-latest.sh -O
  % Total    % Received % Xferd  Average Speed   Time    Time     Time  Current
                                 Dload  Upload   Total   Spent    Left  Speed
100   342  100   342    0     0    438      0 --:--:-- --:--:-- --:--:--   440
100 9414k  100 9414k    0     0  3694k      0  0:00:02  0:00:02 --:--:-- 6429k

インストールされているか確認する.
% tlmgr version
tlmgr revision 62273 (2022-02-28 09:52:17 +0100)
tlmgr using installation: /usr/local/texlive/2022basic
TeX Live (https://tug.org/texlive) version 2022

tlmgrのパスが追加されたことが確認できましたので,再度実行します.

$ tlmgr update --self --all

tlmgr: package log updated: …となり、更新できました。
以下の作業はこれまでの通りです。

LaTeX環境を構築する

latexmkをインストール

latexmkは、TeXからPDFを作成するときのやることを全てやってくれる便利パッケージです。

$ sudo tlmgr install latexmk
tlmgr: package repository http://ftp.jaist.ac.jp/pub/CTAN/systems/texlive/tlnet (not verified: gpg unavailable)
[1/2, ??:??/??:??] install: latexmk.x86_64-darwin [1k]
[2/2, 00:00/00:00] install: latexmk [92k]
running mktexlsr ...
done running mktexlsr.
tlmgr: package log updated: /usr/local/texlive/2020/texmf-var/web2c/tlmgr.log

日本語環境を構築するにあたって必要なパッケージをインストール

$ sudo tlmgr install collection-langjapanese
tlmgr: package repository http://ftp.yz.yamagata-u.ac.jp/pub/CTAN/systems/texlive/tlnet (not verified: gpg unavailable)
tlmgr install: package already present: collection-langjapanese

僕の環境にはすでにインストールされているようでした...w
(調べてみると、他にもいろいろなパッケージがあるみたいですね。)

ドキュメントサイズをA4に設定

$ sudo tlmgr paper a4

これで環境構築はできました。

tlmgr経由で追加のリポジトリをインストールする

(更新:2022年07月06日)
basictexは最低限必要なものが入っているものなので,足りないものはtlmgrを使って自分で追加する必要があります.

% sudo tlmgr install <ライブラリ名>

インストール完了後,パス追加を行うことで使えるようになります.

tlmgr path add

参考:Basic Usage of tlmgr, the TEX Live Manager

おわりに

誰かの参考となればと思い、書きました。
この後はtexファイルからPDFが無事作成できれば問題はありません。

また、TeX文書の作成にはOverleafCloud TeXといったクラウド環境を使って執筆を進めることも多く、使ってみましたが便利でした。特にOverleafは、執筆者が複数いるときに便利です。(複数アカウントを管理できます。)

お読みいただきありがとうございました。

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