これは、IBM Cloud Advent Calendar 2023 22日目の記事です。
IBM Cloud PaaS ベストテンの2023年版
年末の風物詩とも言うべき人気ベストテン。やってきました。なんとこの一年は昨年の上昇トレンドを大きく反映させた結果となりました。いつぞやの同僚は望年会で忙しかったのか、コロナでなかなか会えなかったのにたまたまオフィスにいたのを見かけられたのか、真横にやってきました。
同僚:「どもー。ベストテンってできてます?Qiitaに投稿予定で出してますよね?」
わたし:「ですねー。でもまだ何も取り掛かれてないんすよ」
同僚:「ちょっとお客さんとの会話のネタにしたいんだけど、ありがとうございます!」
おぉ、なんということでしょう。
すでに引き受けた前提の会話になってるじゃないですか。さすが、F2Fだからこその技なんでしょうか(笑)
IBM Cloud で利用できるサービスの変遷
お手軽にコンテナアプリ開発にも使える注目サービス「Code Engine」がリリースされてから2年が経とうとしています。KubernetesやOpenShiftが使えるサービスは今やアプリケーション基盤の定番となりました。
一方、IaaS領域では、AIX/IBMi、そしてz/OSも利用可能となるIBMならではのクラウドサービスが加速度的に充実してきています。
お待ちかね IBM Cloud PaaS 人気ベストテン 2023
集計単位は、対象のサービスの「売上」です。
もちろん今年も日本のユーザーに絞って集計しています!
なんということでしょう。
Kubernetes Clusterが堂々の1位!この数年間、一度も後退することなく徐々に順位を上げてきた本サービス。納得のランキングになったと言えるでしょう。Kubernetesをシンプルに使い倒したいユーザー向けの「IBM Kubernetes Service(IKS)」とOpenShiftが利用できる「IBM Cloud Red Hat Openshift Kubernetes Service(ROKS)」の二択から選択できるサービスです。
また関連して、8位のIBM Cloud Moniroting、10位のIBM Log Analysisが圏外からランクインしたのも、1位のサービスにけん引されたからこそではないでしょうか。
2位にランクインした「dashDB」は、現在の名称は「Db2 Warehouse on Cloud」ですね。データウェアハウス基盤と分析エンジンをご利用いただけるPaaSです。
3位のPower Systems Virtual Serverは、IBMi/AIXが利用できるサービスで、なんと東阪どちらのリージョンでも利用できる「痒い所に手が届く」サービスです。数年前から比べるとこの一年は様々な機能拡張がなされ、オンプレとのハイブリッド環境が組みやすくなったのも、この躍進を支えていると思います。今や、Powerのユーザーにとってデファクトスタンダードになったと言っても過言ではないでしょう。
4位に順位を上げた「Dizzion Managed DaaS」。昨年東京リージョンでのサービスを開始したDesktop as a Serviceですね。コロナ禍で大きく躍進したサービスですが、この一年でランキングをひとつ上げるとはさすがです。
一方、昨年は不死鳥のように1位を獲得した「Discovery」、ワトソンの代名詞でもある「Speech To Text」はコンテナ勢に押されて順位を5位に落としました。6位の「Speech To Text」とともに、今年新しくリリースされたwatsonxの来年以降のランキングから目が離せません。
7位はWebシステムの定番「Cloud Internet Services」。Internetと皆さんのシステムの間にDDoS防御とかWAFとかをマネージドサービスとして利用できるオールインワンタイプの超便利サービスです。セキュリティとパフォーマンスの両方を重要視するサービスにはピッタリ、です。今年プランに改定が入りましたが、お得サービスなのは変わりませんね。
ユーザー数では断トツの1位の「Cloud Object Storage」は売上ランキングだと昨年と同じ9位。利用頻度に応じて最適なプランに切り替えてくれる「Smart Tier」が便利です。東京リージョン、大阪リージョンで利用できるのもいいですよね。
もうすぐベストテンから見る来年の傾向
ベストテン圏外だったけど、年間で上昇トレンドだったサービスをご紹介します。
やはりなんといっても「watsonx」でしょう。
12月にはwatsonx.dataがIBM Cloud東京リージョンでサービス開始となりました。
年明け早々には、watsonx.aiもIBM Cloud東京リージョンでのサービス開始が予定されています。
どちらのサービスも、オンプレミスでもご利用いただくことが可能です。
そしてIBM Cloudと言えば「ベアメタル」です。いわゆる「物理サーバー」ってやつですね。
VPC環境でもベアメタルが利用できるサービスが12月に開始となりました。ラインナップはまだ限定的ですが、2024年中にはCPUコア数やメモリサイズなどのラインナップ拡充含め、CPUもSapphire RapidsやEmerald Rapidsのリリースも予定されています。
最後の注目は、インフラ管理・クラスタ管理なしにアプリをコンテナとして実行可能なフルマネージド・ランタイム「Code Engine」です。東京リージョン、大阪リージョンが選べるので、より近いリージョンを選択してサクサクご利用いただけます。コンテナアプリだけではなく、HTTPベースのアプリケーション、バッチジョブやイベント駆動型のサーバーレスアプリなどでもご利用いただけます。
いかがでしたでしょうか?
ご利用いただいているサービスはランクインしていましたか?
IBM Cloudは今年、ISMAPの更新申請を完了しまいした。対象となっているサービス範囲もぐっと広がります。
IBM Cloud、来年も目が離せません。