はじめに
Oracle GoldenGate DAA(Distributed Applications and Analytics) 23ai の Kafka ハンドラを試すための GoldenGate HUB環境の準備を行います。ここでは、HUBとなるノードは1つとし、GoldenGate for Oracle 23ai と GoldenGate DAA 23ai をそれぞれインストールする構成を取りました。S/Wはテスト中に Oracle Software Delivery Cloud から入手したもので、それぞれのバージョンが異なるため、Service Manager から分けて構成しました。
GoldenGate for DAA 23ai Kafkaハンドラを試す(1) の記事を補完する内容になります。
環境について
今回の環境は以下の図のようになります。

Source Database : Oracle 23ai RU23.6
PDB : ORCL236PDB1: SCOTT EMP2KAFA表を作成し、ソースとする
Target Stream : Kafka 3.6.2
Kafka トピック : EMP2KAFKAを作成し、ターゲットとする
GoldenGate HUB : 同一サーバ上に以下を配置
- GoldenGate for Oracle 23ai (23.4.1.24.05) デプロイメントに Extract を実装
- GoldenGate for DAA(Kafka) 23ai (23.4.0.24.06) デプロイメントに Replicat を実装
※ Trail ファイルは両デプロイメントからアクセス可能なディレクトリに配置する
実装の手順および実行
GG HUB 環境の準備 (GG for Oracle / GG for DAA – Kafka) デプロイメント作成
- GoldenGate for Oracle 23ai (23.4.1.24.05)のインストールとデプロイメント作成
Oracle GoldenGate 23ai for Oracle 簡易インストール をご参照下さい。
GoldenGate DAA 23ai (23.4.0.24.06)のインストールとデプロイメント作成
以下が全体の流れ
- Oracle Software Delivery Cloud から GoldenGate DAA 23.4 (x86-64) を入手
- オンプレミスのテストサーバに転送し、unzip
- runInstaller の起動とインストール
- oggca.sh で実行環境デプロイメントの作成
(1.~2. は割愛します)
3 . runInstaller の起動とインストール
[oracle@ggtest Disk1]$ pwd
/home/oracle/GG23aiDAA_V1043090-01/ggs_Linux_x64_BigData_services_shiphome/Disk1
[oracle@ggtest Disk1]$ ls -l
合計 8
drwxr-xr-x 4 oracle oinstall 187 6月 4 2024 install
drwxrwxr-x 2 oracle oinstall 42 6月 4 2024 response
-rwxr-xr-x 1 oracle oinstall 918 6月 4 2024 runInstaller
drwxr-xr-x 12 oracle oinstall 4096 6月 4 2024 sta
4 . oggca.sh で実行環境デプロイメントの作成
GoldenGate 23ai を導入したディレクトリ、/u01/app/oracle/product/goldengate_daa/23ai 配下の bin ディレクトリに移動し、oggca.sh を起動します。
この時、DAA用のサービスマネージャ・デプロイメントとユーザ・デプロイメントを構成します。
- Service Manager デプロイメントの設定画面

ホスト名もしくはipアドレスは環境から自動で表示されます。
(for Oracle とは異なるポートを指定)
サービスマネージャの管理ユーザおよびパスワードを決めます。
- ユーザ・デプロイメントの作成

サービスマネージャのパラメータを元にポートなどは自動で設定されるので必要に応じて修正します。For Oracle との違いは Replication Objects としてTNS_ADMINを指定するところがありません。(👈補足説明)

ユーザ・デプロイメントの管理ユーザ設定をします。サービスマネージャ管理者と同じでも構いません。

サマリが表示され、完了によってインストールが開始されます。

完了を確認します。 - サービスマネージャおよびユーザ・デプロイメントへの接続をブラウザから確認
<サービスマネージャ>
サーバ名:12000 (指定したポート)

<ユーザ・デプロイメント>
サーバ名:12001 (指定したポート) もしくは上記画面から設定した ユーザ・デプロイメント(depdaa01)のリンクを開く

以上でGG4DAA簡易インストールおよび初期デプロイメントの作成は完了です。
最後に
GoldenGate for Distributed Applications and Analytics 23aiの S/Wインストールと oggca.sh による実行環境(デプロイメント)の作成手順・工程は、for Oracle と大きく変わるところはありません。今回はGG HUBとして各々のS/Wを1つのノードで管理・運用する構成をとりましたが、予め管理し易いディレクトリ構成を取る事がお勧めです。
それぞれのS/W (HOMEディレクトリ、Service Manager、ユーザ・デプロイメント) に加え、DAAの場合は各ハンドラに依存したS/Wやユーティリティがあるためです。ハンドラに依存したS/Wのセットアップは本編の、GoldenGate DAA 23ai Kafkaハンドラを試す(1)の記事内で触れていきます。
(デプロイメントが分かれる構成などは OCI GoldenGate でも同様と考えて良いと思います)




