はじめに
Oracle GoldenGate 23ai が 2024年5月末にリリースされました。
Database 23ai に対応する製品であり、ロングタイムリリースでもある製品について、先ずは簡易インストールを試します。試すバージョンは 23.4.1.24.05 for Oracleで、本バージョンからは Microservice Architecture (Edition) のみが提供されます。ちなみに OCI GoldenGate も 23aiが使用可能になっています。(2024/7/2から oggoracle:23.4.0.0.0_240529.0500_1012)
導入の流れ
シンプルなインストール手順を試します。手順は以下です。
- Oracle Software Delivery Cloud から GoldenGate 23.4 for Oracle (x86-64) を入手
- オンプレミスのテストサーバに転送し、unzip
- runInstaller の起動とインストール
- oggca.sh で実行環境デプロイメントの作成
詳細と画面
- Oracle Software Delivery Cloud から GoldenGate 23.4 for Oracle (x86-64) を入手
- オンプレミスのテストサーバに転送し、unzip する
[oracle@ggtest V1042871-01]$ ls -l
合計 284
drwxr-xr-x 2 oracle oinstall 64 7月 18 21:18 META-INF
-rw-r--r-- 1 oracle oinstall 3092 4月 29 20:39 OGG-23ai-README.txt
-rw-r--r-- 1 oracle oinstall 285705 5月 31 13:52 OGGCORE_Release_Notes_23.4.1.24.05.pdf
drwxr-xr-x 3 oracle oinstall 19 5月 29 12:58 fbo_ggs_Linux_x64_Oracle_services_shiphome
[oracle@ggtest V1042871-01]$ ls -l fbo_ggs_Linux_x64_Oracle_services_shiphome/Disk1/
合計 8
drwxr-xr-x 4 oracle oinstall 187 5月 29 12:58 install
drwxrwxr-x 2 oracle oinstall 25 5月 29 12:58 response
-rwxr-xr-x 1 oracle oinstall 918 5月 29 12:58 runInstaller 👈
drwxr-xr-x 12 oracle oinstall 4096 5月 29 12:58 stage
3. runInstaller の起動とインストール
S/Wの確認
インストール・ディレクトリの指定
インベントリ・ディレクトリおよびグループの指定
サマリの確認画面
進行状況の確認と完了
S/Wのインストレーションはとてもシンプルに感じます。
4.oggca.sh で実行環境デプロイメントの作成
GoldenGate 23ai を導入したディレクトリ、/u01/app/oracle/product/goldengate/23ai 配下の bin ディレクトリに移動し、oggca.sh を起動します。
[oracle@ggtest bin]$ ./oggca.sh
ここで、サービスマネージャ・デプロイメントとユーザ・デプロイメントを構成します。
- Service Manager デプロイメントの設定画面
ホスト名もしくはipアドレスは環境から自動で表示されます。
サービスマネージャの管理ユーザおよびパスワードを決めます。 - ユーザ・デプロイメントを作成します
サービスマネージャのパラメータを元にポートなどは自動で設定されるので必要に応じて修正します。
Oracle Database に接続するための設定として TNS_ADMINディレクトリとレプリケーション・スキーマを指定します。本環境では以下としました。
/u01/app/oracle/product/goldengate/23ai/lib/instantclient/network/admin
レプリケーション・スキーマは Source および Target Database に存在し、抽出および適用のための権限付与が必要です。
サービスマネージャおよびユーザ・デプロイメントへの接続をブラウザから確認します。
[サービスマネージャ]
サーバ名:9000 (👈指定したポート)
[管理者サービス : ユーザ・デプロイメント]
サーバ名:9001 (👈指定したポート)
以上で簡易インストールおよび初期デプロイメントの作成は終了です。
最後に
GoldenGate の S/Wインストールと oggca.sh による実行環境(デプロイメント)の作成手順・工程は、GoldenGate 19c および 21c Microservice Architecture と大きく変わる部分はありませんが、StatsDとの連携や構成サービスなど 改善・改良されている部分もありますし、今後はよりミッション・クリティカル環境での構築も見据えた構成が実装可能なバージョンも提供されると聞いています。今回の簡易手順は、あくまで基本形の確認として公開させて頂きました。
レプリケーション環境の実装・操作はまた別途公開予定です。