27
16

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

obsidian入門一日目まとめ

Posted at

はじめに:なぜObsidianを選んだのか

これまで情報整理やメモにはNotionを利用していましたが、情報の階層構造を意識する必要があり、次第に管理が煩雑になってきました。また、LLM(大規模言語モデル)との連携が弱い点も課題と感じていました。

そこで、よりシンプルにMarkdown形式で情報を記録し、後からLLMを活用して整理するスタイルを目指し、Obsidianを使い始めました。本記事では、Obsidianを使い始めるにあたっての期待や懸念、実際の設定、使い方、そして使用感についてご紹介します。

Obsidianへの期待と移行前の懸念

Obsidianへの移行にあたり、以下のような期待と懸念がありました。

期待していた点:

  • シンプルなMarkdown形式: 階層構造に縛られず、自由に情報を書き留められること。
  • LLM連携: 書き溜めたメモをLLMで効率的に整理・活用できること。
  • 記述のハードル低下: とにかく書きなぐり、後から整理するスタイルを実現できること。

懸念していた点:

  • ローカル保存: 基本的にデータはローカルに保存されるため、PCだけでなく、外出先でiPhoneからもメモや閲覧ができるか不安でした。
  • LLM連携の実現性: 具体的にどのようにLLMと連携できるのか、使い勝手はどうかという点。

これらの懸念は、後述するObsidian SyncやCopilotプラグインによって解消されました。

Obsidianの初期設定:快適な環境を構築する

Obsidianを快適に利用するために、以下の設定を行いました。

ディレクトリ構成:シンプルさを重視

フォルダ構成は複雑にしすぎず、階層も深くしないことを意識しました。

  • 01_daily: Thinoプラグインで記録するデイリーノートの保存先です。
  • 02_memo: アイデアやメモなど、様々な情報を書きなぐる場所です。
  • 03_output: 技術ブログの記事など、外部公開を前提とした内容を整理・保存します。
  • Clipping: Web Clipperで保存したウェブページの保存先です。
  • extra: キャプチャ画像やテンプレートファイルなどを保管します。

必須プラグイン:ノート体験を向上させる

Obsidianの魅力の一つは、豊富なプラグインによる拡張性です。今回は以下のプラグインを導入しました。

  • Thino: X(旧Twitter)のようなUIで気軽につぶやきを記録でき、それらは自動的にデイリーノートに集約されます。思考の断片や行動ログを手軽に残すのに役立ちます。
  • Hover Editor: Thinoなどのペインを、他の画面の上にホバー表示させることができます。これにより、どの画面を開いていても素早くメモを取ることが可能です。
  • Copilot: LLM(大規模言語モデル)との連携を実現するプラグインです。今回はGeminiを設定し、ノートの要約や校正などに活用しています。
  • Obsidian Web Clipper: Chromeなどのブラウザ拡張機能で、閲覧中のWebページをMarkdown形式でObsidianに取り込めます。情報収集に便利です。

デバイス間同期:Obsidian Syncの活用

ローカル保存の懸念を解消するため、公式の同期サービス「Obsidian Sync」を利用することにしました。これにより、PCとiPhone間でノートデータをスムーズに同期できます。

Obsidian SyncにはStandardプランとPlusプランがあり、主な違いは同期できるVault(保管庫)の数とバージョン履歴の保存期間です。料金は月払いまたは年払いが選択でき、年払いのほうがお得になります(Standard: 月$5→$4、Plus: 月$10→$8 ※2025年5月時点)。

Pasted image 20250503070249.png

詳細はこちらで確認できます: https://obsidian.md/sync
とりあえず、standardを月払いで契約しました。

同期速度も非常に速く、クラウドサービスを利用しているのと遜色ない感覚で利用できています。

LLMとの連携:Obsidian Copilotの設定と活用

Obsidian Copilotプラグインを用いることで、ノート作成や整理の強力なサポートを得られます。以下のように設定を行いました。

System Prompt

Copilotに対する基本的な指示(役割)を設定します。
参考:https://qiita.com/hann-solo/items/1566fa38e5b737a2e61a

あなたは誠実で優秀な日本人のアシスタントです。特に指示が無い場合は、常に日本語で回答してください。

Custom Prompt(カスタムプロンプト)

特定のタスクを実行させるための指示を、テンプレートとして登録できます。これにより、繰り返し行う作業を効率化できます。

例1:投稿用の記事に校正

{activeNote}の内容を外部公開用の記事に校正してください。
【校正条件】
* すべての文章を丁寧な「です・ます調」で統一すること
* 記述に不足がある場合や根拠が曖昧な部分は、必要な情報を補足すること
* 文章の構成を整え、段落分けを適切に行うこと
* 誤字脱字や文法的な誤りを修正すること
* 記事のタイトルと小見出しを追加すること(内容に適したものを提案)

【出力形式】
* Markdown形式で出力すること
* 読みやすさを考慮した適切な改行を入れること

例2:デイリーサマリ作成

{activeNote}に記載された行動ログをもとに一日のサマリをまとめて

これらのプロンプトを活用することで、書き殴った文章をLLMで整理してもらいます。

私のObsidian活用術

主に以下の2つの流れでObsidianを活用しています(まだ一日目ですが...。)。

ライフログ:Thinoで日々の記録を効率化

  1. 日々の行動、作業ログ、ふと思いついたことなどをThinoで気軽につぶやきます。
  2. つぶやきは自動的にその日のデイリーノート(01_daily)に記録されます。
  3. 一日の終わりに、Copilotの「デイリーサマリ作成」プロンプトを使って、その日の活動を要約します。

これにより、日々の振り返りが容易になり、自身の活動を客観的に把握できます。

情報収集からアウトプットまで

  1. Webブラウジング中に気になった記事は、Obsidian Web ClipperでClippingフォルダに保存します。
  2. 収集した情報や自身の考えを、02_memoフォルダ内にトピックごとのMarkdownファイルを作成し、自由に書き殴っていきます。
  3. ある程度内容がまとまったら、Copilotの「投稿用の記事に校正」プロンプトを使って記事形式に整えます。
  4. 生成された記事を03_outputフォルダに保存し、最終的な内容の確認と修正を行います。
  5. 完成した記事をブログなどに公開します。

この流れにより、情報のインプットからアウトプットまでをObsidian内でシームレスに行えるようになりました。

Obsidianを使ってみた感想:期待以上の快適さ

Obsidianを使い始めてまだ日は浅いですが、期待以上の快適さを感じています。

  • 圧倒的なレスポンス: ローカルで動作するため、アプリケーションの起動やノート間の移動が非常に高速です。これまでクラウドサービスに慣れていたため意識していませんでしたが、レスポンスの良さは思考を妨げず、集中力を維持する上で非常に重要だと再認識しました。
  • 記述ハードルの低下: 「どこに保存しようか」と迷う時間が減り、とにかく書き出すことに集中できるようになりました。特にThinoプラグインは、思考の断片を気軽につぶやけるため、メモを取る心理的なハードルを大きく下げてくれます。
  • スムーズな同期: Obsidian Syncによる同期は非常に高速で、デバイス間の差異をほとんど感じません。ローカルでありながらクラウドサービスのような利便性を享受できています。
  • Copilotの利便性: LLM連携は期待通り、あるいはそれ以上に便利です。ノートの校正や要約、アイデア出しなど、様々な場面で活躍してくれます。

今後の展望:Obsidianで広がる可能性

Obsidianは非常に柔軟性が高く、今後さらに活用範囲を広げていきたいと考えています。具体的には、読書録や学習記録(例えばKaggleの試行錯誤など)にも活用していく予定です。

日々の記録を積み重ねることで、以前ライフログをつけていた時のように、自己効力感が高まる感覚も得られています。LLM連携についても、プロンプトの改善など、まだまだ探求できる要素が多く、知的生産のパートナーとしてObsidianをさらに活用していくのが楽しみです。習慣化したら100日目記事も書きたい。

参考情報

今回のObsidian導入にあたり、以下の記事を参考にさせていただきました。
単なるメモから知的資産へ:Obsidian in Cursorで構築する知的生産システム|松濤Vimmer
Obsidian Copilotのすゝめ:ノート活動を変えるかもしれない壁打ち相手

27
16
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
27
16

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?