人が増えてもTechサークルが崩れない理由
〜自然消滅しないための「運営の型」〜
はじめに
Techサークルや学生コミュニティで、
一番よくある失敗は何だと思いますか?
答えはシンプルで、
人が来なくなり、そのまま自然消滅すること
だと思っています。
炎上もしないし、揉め事もない。
ただ、静かに人が減って終わる。
この記事では、
「どう盛り上げるか」ではなく
「どうやって消えない状態を作るか」
にフォーカスして、運営の型をまとめます。
この記事で一番伝えたいこと
最初に結論です。
運営は、丁寧に行いましょう。
気合でも、ノリでもなく、
淡々と・継続的に・雑にしないことが大事です。
なぜサークルは自然消滅するのか
多くのサークルが消える理由は、だいたい同じです。
- 何をしているサークルか分からない
- 行っても何が起きるか分からない
- 行かなくても特に困らない
逆に言えば、
この3つを潰せれば「消えにくく」なります。
事前にやっておいてよかった運営の工夫
方針を決め、定期的に運営の話をする
- サークルとしての方針をあらかじめ決める
- 定期的に「サークル運営そのもの」について話し合う
「とりあえず回す」ではなく、
回し方を話す時間を取るのが意外と重要でした。
オンボーディング:途中参加を弱者にしない
新しく入った人の流れ
Discord参加
→ 自己紹介
→ イベント・プロジェクト参加
めちゃくちゃシンプルです。
途中参加でも置いていかれない工夫
意識しているのはこの2つだけです。
- 活動報告チャンネルを必ず更新する
- Discordの構造を見やすく保つ
「今このサークル、ちゃんと動いてるな」
これが伝わるだけで、人は置いていかれたと感じません。
初心者と経験者の温度差について
特別な線引きはしていません。
- やる気があれば誰でも歓迎
- むしろガクチカを作りに来てほしい
プロジェクトベースなので、
手を挙げた人が参加する形になっています。
定例・イベントの“型”
定例(週1回)でやっていること
- 各プロジェクトの進捗共有
- 次回の活動内容を決める
- サークル運営について話す
以前はLT会もやっていましたし、
LT会・相談会は特に効果がありました。
あえて「決めすぎない」
定例で「これはやらない」というルールは特にありません。
- グダってもOK
- 人が少なくてもOK
続けることの方が大事だからです。
情報設計:迷子を出さない
最新状況が分かる場所
- Discordの
#announcements - Discordの
#活動報告
この2つを見れば、
「今なにやってるサークルか」
が分かるようにしています。
議事録の粒度
- 議事録は決定事項のみ
- 細かい議論は残さない
情報を残しすぎないのも、立派な設計です。
情報が増えすぎない工夫
- 定期的にDiscordチャンネルを見直す
- 使われていないチャンネルは削除 or 統合
Discordは放っておくとすぐゴチャつきます。
プロジェクト駆動で回す
このサークルはプロジェクト駆動です。
プロジェクトの立ち上がり方
- メンバー発案
- 顧問からの持ち込み
- 雑談から自然発生
どの場合でも、
必ず代表者(責任者)を1人つける
ようにしています。
プロジェクト代表の役割
- メンバー集め
- タスク管理
- 進行管理
人が集まらなければ、
- 代表者1人でやる
- もしくは自然消滅
この割り切りが、全体を軽くしています。
モチベーションは管理しない
正直に書きます。
- モチベーションが下がった人に特別なことはしない
- 褒める・評価する仕組みも今はない
その代わり、
- 活動している事実をアナウンスで流す
- 動いている空気を可視化する
やる気がある人が、自然に来る設計にしています。
幽霊部員について
正直、幽霊部員は作りたくないです。
でも、
サークルに来るメリットを感じないなら、来なくなる
のも自然だと思っています。
今後は、
「来る意味」をもっと作っていきたいところです。
代表が潰れないために
このサークルでは、
- プロジェクト以外は代表が把握
- プロジェクトは各代表に委任
という形を取っています。
一番しんどいのは、
サークルを存続させるために活動し続けること
なので、
全部を完璧にやろうとしないのが大事でした。
これだけ真似すれば崩れにくい3つのルール
最後にまとめです。
- 活動の透明性を上げる
- 一人に負担をかけすぎない
- 活動するメリットを見出す
派手さはありませんが、
この3つでサークルはかなり長生きします。
おわりに
サークル運営は、才能よりも継続力です。
- 毎週集まる
- 毎週ログを残す
- 毎週少しだけ改善する
それだけで、
自然消滅はかなり防げます。
次回は
👉 「Techサークル×プロジェクト開発(実践編)」
について書く予定です。