はじめに
Simple Data Integrator(SDI)は、DB・ファイル・DWH・Web API 間のデータ連携を行う ETL ツールです。主要な RDB/DWH/クラウドストレージに対応していますが、SaaS を直接つなぐ機能は標準では未搭載です。
ただし、ODBC 接続に対応しているため、多種多様な SaaS/DB に接続できる CData ODBC Drivers を利用すれば、ODBC 経由で約 270+ 種類のデータソースと連携できます。
・検証状況:CData 社による Salesforce/kintone の検証で、問題なく動作することを確認済み
・参考記事:Simple Data Integrator (SDI) とCData Drivers を連携させて、Salesforceやkintoneのデータをノーコードで活用する方法
最短手順(例:kintone → CSV エクスポート)
1) ODBC DSN(kintone)を作成
- CData kintone ODBC Driver(64bit)をインストール
- Windows の「ODBC データソース(64 ビット)」を開く
- ユーザー DSN または システム DSN に、
KintoneSysなどの DSN 名を作成 - kintone のドメイン/ユーザー、パスワード などを設定して保存
2) SDI でコネクション作成・接続テスト
- SDI を起動 → コネクションの新規作成 → ロケーション: ダイレクト接続 → データタイプ: ODBC
- 上記の DSN 名 を選択 → 接続テスト(OK になれば次へ)
3) ターゲットのコネクション作成(CSV)
- コネクションの新規作成 → ロケーション: ファイル → データタイプ: CSV
- 出力フォルダを指定して保存
4) SDI マッピング(入力=kintone/出力=CSV)
- 入力: kintone の ODBC コネクションを指定 → テーブル選択(kintone では一般に「アプリ」相当)
- 出力: 手順 3 で作成した CSV コネクションを選択し、ファイル名を指定
- 実行: 完了メッセージを確認し、出力ファイルを確認
以降は同じ型で Salesforce などへ横展開可能です(ODBC の DSN を切り替えるだけ)。
よくある設計パターン
・SaaS → RDB(Oracle/PostgreSQL など)
・SaaS → DWH(Snowflake/BigQuery など)
・SaaS A → CSV → SaaS B(橋渡し)
よくある問題と回避策
1. テーブル名・カラム名に半角スペースが混在
現象: 列名にスペースがあると、エラーになる場合がある
回避策: クエリ(SQL)で別名を付与して読み出す
SELECT
"顧客 CODE" AS "顧客_CODE"
FROM
"顧客マスタ";
以上です。
Simple Data Integrator (SDI) 実践入門