#はじめに
2017年5月、UnrealEngineが4.16にアップデートされた。
4.16の主要機能として、EarlyAccessではあるものの、UnrealAudioEngineが使用できるようになった。
NewAudioEngineが発表された当時は、Synthsisについての記事も発表された。
ヒストリア=サンがインタラクティブオーディオをやったりもしていた。
UE4.20にて録音機能が発表されたときは、記事の内容が被るといったこともあった。
そこから1年8ヶ月経った2018年12月、UnrealEngineは4.21にアップデートされている。
海外では、たくさんのインディーズゲームで使われていて、AAAタイトルでも使われている。EpicGamesも、RoboRecallで使用しているらしいし、全プラットフォームのFortniteで最適化出来たら、デフォルトで有効にする予定らしい。
しかし、日本では未だに採用タイトルの話を聞かないぐらいには、UnrealAudioEngineはマイナーな存在である。
そこで、アドベントカレンダーのネタとして、さらにマイナーなSoundSourceBusについて探求することにした。
#おやくそく
バージョン:4.21
.iniファイルを書き換えておくか、"-audiomixer"をコマンドライン引数に付けて起動すること。SoundUtilitiesPluginも有効にしておくこと。
#SoundSourceBusとは
サウンドを仕事にしている人や、バンドを組んでいる人には、理解できるはずだ。
ミキサーでのミックスバスそのものであり、ミドルウェアでのADX2・Wwiseのバスと変わらない
分からない人のために説明すると、そこに出力された音声を纏めてくれる機能である。
#パラメータについて
すぐに意味が分かるパラメーターや、Concurrency(並列処理)・Attenuation(減衰)については省略する。
名前 | 説明 |
---|---|
Source Bus Duration | Busから出力される時間(秒数)。 |
Auto Deactive when Silent | 出力が無いときに非アクティブ化。 |
Sanple Rate Quality | 周波数、Minだと高音域が別物に。 |
Output to Bus Only | Busだけに送信されるようにする。 |
#Post/Pre-Effect Bus Sendについて
- Post-Effect Bus Send
- SoundSubmix・SoundEffectが適応されてから出力される
- Pre-Effect Bus Send
- SoundSubmix・SoundEffectが適応されずに出力される
注意点として、Post/Pre-Effect Bus Sendで出力されるSoundSourceBusが、同じレベル内に配置されて(読み込まれて)いなければ、SoundSourceBusに出力されない。
対策としては、GameModeBaseにAudioコンポーネントを配置して、SoundSourceBusを読み込ませればよい。
#出力について
SoundWaveとほとんど同等に扱える
Audioコンポーネントでも出力可能だし、SoundCueに入れても出力可能である。
しかし、SynthSamplePlayerは、秒数が0秒のもの(∞)には対応していないらしく、出力することができない。