Node.jsでのインストールってなに?
まず、プログラミングで「インストールする」というのは、「必要な道具を自分の作業場に持ってくる」みたいなイメージです。
たとえば、工作をするときに「ハサミ」「のり」「定規」を机の上にそろえるような感じ。プログラムを作るときも、便利な機能をまとめた“道具セット”をプロジェクトに持ってくる必要があります。
Node.js では、この“道具セット”を ライブラリ(パッケージ) と呼びます。
ライブラリは世界中のプログラマーが公開していて、誰でもインターネットから簡単に使えるようになっています。
そして、そのライブラリを持ってくるために使うのが npm という仕組みです。
npmは「Node Package Manager(ノード・パッケージ・マネージャー)」の略で、Node.js専用の道具屋さんみたいなものです。
npm install ... と入力すれば、必要なライブラリが自動でダウンロードされ、プロジェクトで使えるようになります。
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人気の4つのライブラリ
では、実際にコマンドで出てきた4つのライブラリについて、一つずつわかりやすく説明していきます。
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1. express(エクスプレス)
これは「サーバーを作るための便利ツール」です。
サーバーというのは、インターネット上でデータを受け取ったり返したりする役割を持ったコンピュータのこと。
たとえば、あなたがスマホで天気予報アプリを開いたとき、アプリは「今日の天気を教えて!」とサーバーにお願いし、サーバーは「東京は晴れだよ」と返してくれます。
その「お願いを受け取って答える部分」を簡単に作れるのが express です。
もしexpressを使わないでサーバーを作ろうとすると、すごく長いコードを書かないといけません。でもexpressを使えば、短く、わかりやすく書けます。だから世界中のプログラマーがよく使っています。
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2. mongoose(モングース)
これは「データベースを便利に扱うためのツール」です。
データベースというのは「大量の情報をしまっておく倉庫」のようなもの。
例えば、友だちの名前や誕生日、ゲームのスコア、買い物リストなどを、ノートに書き留める代わりにデータベースに保存します。
JavaScript(Node.jsの言語)から直接データベースを操作するのは、ちょっと難しくてややこしいのですが、mongooseを使えば「簡単な文法」で扱えるようになります。
「人の名前は文字列」「スコアは数字」みたいなルールも設定できるので、データがぐちゃぐちゃにならずにすむのです。
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3. dotenv(ドットエンブ)
これは「秘密の情報を安全に管理するためのツール」です。
プログラムの中には、人に見せたくない情報を使う場面があります。たとえば:
• データベースにアクセスするためのパスワード
• 特別なAPIキー(サービスを使うための合言葉)
これらをそのままプログラムに書いてしまうと、もし誰かに見られたときに危険です。
そこで .env という特別なファイルに秘密情報をまとめて書いておき、プログラムはそのファイルからこっそり読み取るようにします。
dotenv は、その「こっそり読み取る仕組み」を作ってくれるライブラリです。
つまり、セキュリティを守るための大事な道具です。
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4. nodemon(ノードモン)
これは「プログラムを自動で再起動してくれるツール」です。
普通、Node.jsのプログラムを作っているときにコードを直したら、一度プログラムを止めて、もう一度自分で起動し直さなければなりません。
でも、プログラムを直すたびに「止める → 起動する」を繰り返すのは面倒です。
そこでnodemonを使うと、ファイルを保存した瞬間に自動で再起動してくれます。
これで「コードを直す → 保存 → 即座に新しい動作を確認できる」という流れになり、とても効率的です。
ただしnodemonは「開発するときにだけ使う道具」なので、--save-dev というオプションをつけてインストールしています。これは「本番用(人に公開するとき)では必要ないけど、開発中は便利だから使う」という意味です。
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まとめ
• express → サーバーを簡単に作れる便利ツール
• mongoose → データベースを扱いやすくするツール
• dotenv → 秘密情報を安全に読み込むツール
• nodemon → コードを書き直したら自動で再起動してくれるツール
こうしてみると、それぞれ役割がはっきりしていますね。
プログラミングは、一人で全部をゼロから作るのではなく、「すでにある便利な道具」をうまく取り入れるのが普通です。
大工さんも、釘や木材を一から作るのではなく、既製品を買ってきて家を建てますよね。プログラマーも同じで、ライブラリを上手に組み合わせることで、短時間で良いアプリやサービスを作れるのです。
だから、この4つをインストールするのは「サーバーを作って、データを扱い、安全に管理しながら、効率的に開発するための準備を整える」ということなんです。