みなさま、こんにちは!
日本マイクロソフトのカスタマーサクセスマネージャーの岩田です。
今回は、Teams上で動作する、特定業務用のTeamsアプリテンプレートについてお話しします。
Teamsアプリテンプレートは、Microsoftが提供しているオープンソースのアプリケーションです。
テンプレートという名の通り、そのままでも使えますし、GitHubに公開されているコードをフォークして機能を追加するなど、自社用にカスタマイズして使う事も可能です。
Teamsアプリテンプレートの仕組み
Teamsアプリテンプレートは、GitHubにソースコードや展開ガイドなどのドキュメント類も含めて、様々なアプリケーションが登録されています。
どのようなアプリケーションが登録されているかは以下URLをご参照ください。
Teamsアプリテンプレート
例えば、在宅勤務が続く状況で、Teamsを介した社員同士のコミュニケーション活性を促すアプリケーションを利用したい場合、該当のアプリテンプレートを、ガイドに従って自社のMicrosoft Azure環境に展開します。
展開されたアプリケーションは、Teamsのメニューにピン止めしたり、チャットボットとして呼び出したりして、Teamsからすぐに利用できる仕組みになっています。
Teamsアプリテンプレートの一覧
2021年6月現在、50以上のテンプレートがリリースされており、様々なカテゴリーのアプリが利用可能になっています。
ここから、Teamsアプリテンプレートの一部をピックアップしてご紹介します。
Icebreaker
先程、「社員同士のコミュニケーション活性を促すアプリケーション」とお話ししましたが、Icebreakerはまさに、コミュニケーションが希薄になる在宅勤務の状況下で、非常に効果を発揮するアプリケーションです。
毎週、Icebreakerが、Teamsのチーム内の2人をランダムにマッチングし、偶発的なコミュニケーションを促します。マッチングされた2人の空いている時間も、Icebreakerが提案してくれます。
「最初はマッチングされた相手と話すのをためらっていたが、実際話してみると話が弾み、仕事の面でも有益な情報が得られた」と、実際にアプリケーションを展開したお客様からのフィードバックも頂いています。
Company Communicator
役員から会社の方針メッセージや社員総会の案内などを、広く情報を発信するためのアプリケーションです。
これまで、なかなかTeamsに置き換えることができなかった全社的なアナウンスメールを、Teamsに置き換えることが可能になります。
メッセージには、タイトルや画像・本文に加え、ボタンも追加することができるので、例えば、社員総会のアナウンスと参加用のTeams会議のリンクをボタンにセットすることが可能です。
メッセージの送信先は下記4種類から選択できます。
- すべてのユーザーへ
- 指定したユーザーへ
- 指定したTeamsのチームの一般チャネルへ
- 指定したグループのメンバーへ
Quick Responses
ユーザーから良く寄せられる質問に対して、効率的に回答するためのアプリケーションです。
事前にQ&Aリストを登録することで、素早く回答することができます。
Teamsの導入が進み、ヘルプデスクの部門などはチャットで質問を受けるケースが増えてきたと思いますが、質問に対する検索や調査は、別システムを検索、もしくは同僚に確認を取っているケースが多いと思います。
Teamsアプリテンプレートに共通して言えることですが、Quick Responsesは、Teamsのユーザーインターフェイス(UI)に最適化されており、Teamsの画面上から素早くQ&Aのキーワード検索し、回答をカード形式で素早く返答できます。
回答は、オフィシャルな回答と自分専用の回答の2種類あります。
オフィシャルな回答とは、回答案をQuick Responsesの管理チームに申請して承認された回答です。
自分専用の回答は、自分が自由に回答を登録できますので、ユーザーからの問い合わせに対し、柔軟で効率的な回答を行う事ができます。
Incident Reporter
Incident Reporterは、建設や製造現場、医療や空港などの現場のトラブルを、緊急度も含めて状況報告するアプリケーションです。
トラブル対応をメールで行うと、現場と本部、本部と専門スタッフが伝言ゲームで煩雑になり、また、過去の対応情報が集約されない課題があります。
Incident Reporterを利用することで、現場は、スマホやタブレットから定型化された入力フォームに従ってトラブルを報告し、本部側はその内容によって担当者を割り当てます。
もちろんTeamsですので、緊急の場合は、現場と本部がチャットやWeb会議を行い、トラブルの状況を迅速に把握することができます。
報告された情報は、データベースに登録されるので、本部側は緊急度に応じた優先順位分けや、未割当のインシデントの確認等を、Teamsから検索することができます。
Teamsアプリテンプレート導入のメリット
いかがでしたでしょうか。
今後も、アプリテンプレートは続々と増えていきますので、ニーズにマッチしたアプリケーションを導入してみてください。
最後にTeamsアプリテンプレート導入のメリットは3点になります。
- Teams内で完結するアプリケーション(TeamsのUIに最適化されたアプリ)
- 展開してすぐに使える。Microsoft Azureに展開されるのでセキュリティも万全
- オープンソースであるため、自社環境向けにカスタマイズ可能
本日ご紹介したTeamsアプリテンプレートは以下になります。
IceBreaker
Company Communicator
Quick Responses
Incident Reporter
ご活用頂ければ幸いです。
(本記事は2021年6月時点の情報に基づきます)
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