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【感染症モデル入門】「対数グラフを見てみると。。。第二波だ」から18日‼

Last updated at Posted at 2020-07-23

想定通りの感染状況で酷いので、日曜日まで待てずにここでまとめておきます。
簡単にMACDの結果だけ書きます。
7月23日GoToトラベル初日の今日新規感染者は東京366人、全国981人と報道されています。

いよいよ、一日世界標準的な新規感染数
1000人/日 365,000人/年
という数字になってしまいました。
この感染数だと、想定される死亡数は平均的には4%程度なので
40人/日 15,000人/年
という数字になります。

はっきり言って、感受性保持者は国民が1億2300万人いるので、感染者3万人いても、ほぼ100%で、まだまだ抗体保有率は低いと言えます。
ということで、なんの対策もしなければ、上記の数字で毎年感染が流行することとなります。

とはいえ永久に感染者が伸び続けるのかというとそんなことはなく、国民の免疫状態や生活様式(マスク、ハグ無し、キス無し、...物理的距離を置く)などの影響で一定値で飽和するものと思われます。
ただ、どこで止まるかは施策との関係なので、なんとも言えません。
しかし、そういうことを予測する一つの手段が、Decompose(Trend)+MACDでの分析だと思います。
この手法については、参考の①で解説しています。また、MACDについては参考②、そしてDecomposeについては参考③を参照してください。
なお、データは参考④の厚労省データ(毎日のデータ)の別紙1を利用し、7月23日分は報道の陽性数のみ(治癒数と死亡数は前日同様)を利用しています。
【参考】
【感染症モデル入門】対数グラフを見てみると。。。「第二波だ」から1週間‼
【シストレ】移動平均MACDで売り買いする♬
【要素分解入門】時系列解析の手法をRとpythonで並べてみる♬
新型コロナウイルス感染症の現在の状況と厚生労働省の対応について(令和2年7月23日版)

東京の様子

リニアスケールで見ると、今日の366人はすごく順調に増えた印象です。
original_data_東京_531linear_old.png
しかし、対数グラフでこれを見ると、40日目あたりから傾きが小さくなっています。これはそろそろピークアウトするかもと予感をさせます。
original_data_東京_531_old.png
そして、MACDの図です。
素で見ると以下のとおり、MACDが大きく変動して全体として増加しています。そしてSignalとの差は毎週のように増減を繰り返しています。
ema_df_decompose_%5K%25D_tokyo_trendnew2020-06-01.png
トレンド見ると、以下のようになりました。どうやら、Series2というTrend曲線が飽和しかけているようです。それに応じて、MACDとSignalの差も減少に転じています。366人が無ければさらに減少していたのですが、この数字によって今後の終息が遠のいてしまいました。
最も、明日からの数字がどうなるかとても重要です。
※株価などではこの程度でもさらに増加に転じることもあって、なんとも予測は不可能です。今回の感染も単純なSIRモデルではなく、確率過程で進行しているようで、同じような複雑系だと思われるので予測はできないことをお断りしておきます。
ema_decompose_%5K%25D_tokyo_trendnew2020-06-01.png

全国の様子

本日の新規感染数981人がすごく大きい数字ですが、ちゃんと30日目からの増加曲線に乗っているのが分かります。
original_data_合計_531linear_old.png
対数スケールで見ると、20日辺りから増加を始めて、一度35日辺りで傾きが小さくなっていますが、それでも東京に比べるとしっかりと増加しているのが分かります。
original_data_合計_531_old.png
MACDのグラフで見るとさらに鮮明に見えます。2020-6-22から7-4辺りまで急激に増加してそのあと直線的に増加しています。東京と異なり飽和の兆候は見えません。
ema_df_decompose_%5K%25D_total_japan_trendnew2020-06-01.png
そして、全国ではTrendを見ると順調に増加傾向が続いていることが分かります。つまり、全国はまだまだ新規感染数が増加することを示しています。
ema_decompose_%5K%25D_total_japan_trendnew2020-06-01.png

東京以外の様子

東京以外が徐々に増加してきました。感染数が600を超えてきて、全国で蔓延しだしたと言えそうです。
original_data_東京以外_531linear_old.png
対数グラフで見ると、増加の傾きがほぼ一定で直線的に変化しており、今後も増えてきそうです。
original_data_東京以外_531_old.png
Trend曲線であるSeries2曲線を見ると、6-25から7-1に急激に増加して、傾きが少し減少したものの、その後は安定して増加しているのが分かります。MACD曲線の変動が小さく、東京以外の報告数は7日毎の周期は小さく、溜めることなく毎日報告しているようです。そして、MACD曲線が急激に立ち上がっているのが分かります。
ema_df_decompose_%5K%25D_extokyo_trendnew2020-06-01.png
Trend曲線に対する分析では、さらに安定して増加しているのが分かります。すなわち、当面全国はこのまま増加していくことが予測できます。
つまり、「ヤバい」状況です。
ema_decompose_%5K%25D_extokyo_trendnew2020-06-01.png

まとめ

・全国と東京、および東京以外の感染数を眺めてみた
・MACD解析では、東京は飽和傾向が表れ始めてきた兆候を示している
・一方、全国はまだまだ増加傾向が収まっていない
・東京以外の増加傾向が著しく、今後も大幅に増加すると予測できる

・継続してウォッチしていきたいと思う
・都道府県別感染数が人口密度依存性がありそうだが、単純な関係ではなさそうなので追求したいと思う

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