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どんな通信要件もカバーできる!AWS Transfer Familyのネットワーク構成を考えてみた

Last updated at Posted at 2025-11-10

はじめに

基幹システムやERPなど昔から長らく稼働しているシステムの
データ連携はまだまだFTP/FTPS/SFTPが活躍しているのではないでしょうか?
本記事では、複数のネットワークから1アカウントのS3にデータをアップロードする要件。
具体的には、
FTP、FTPS、SFTP
インターネット、VPN(Site-to-Site,Direct Connect)
どの組み合わせの要件がきてもカバーできるようにしないといけない
といった要件があった際に役に立ちそうなアーキテクチャーを考えましたので共有します。
※今回はAS2には触れませんが、AS2も理論的には対応可能です。

想定する要件

① 複数の異なるネットワークからS3へデータ送信したい
② データ送信はFTP、FTPS、SFTPのどのパターンもカバーしたい
③ 通信はインターネット、VPN、閉域網のどのパターンでもカバーしたい

AWS Transfer Familyのエンドポイントの特性

TransferFamilyにアタッチできるエンドポイントは3種類あります。

エンドポイントタイプ SFTP FTPS FTP
パブリック
VPC(内部向け)
VPC(インターネット向け)
エンドポイントタイプ インターネット VPN(※1) 閉域網(※2)
パブリック
VPC(内部向け)
VPC(インターネット向け)

※1:VPNはSite-to-Site VPNのインターネットVPN想定
※2:閉域網はDirect Connectの専用線接続想定

全部の要件はカバーできなくないか?

そうなんです。エンドポイントの特性上
『FTPを捨てるorインターネット通信を捨てるしかなくないか?』
と思う方がほとんどだと思います。(...と信じたい)

VPC(インターネット向け)エンドポイントを使うパターン

image.png

VPC(内部向け)エンドポイントを使うパターン

image.png

しかし、ネットワークの構成を工夫すればすべての通信要件が
カバーできます!!!

全通信パターンがカバーできるネットワーク構成:sparkles:

  • VPC(内部向け)エンドポイントを選択してFTP,FTPS,SFTPが通信できるようにする
  • 異なるネットワークごとに専用のVPCと共通のVPCを分ける
  • 専用VPCと共通VPC間をPrivateLinkで接続
    image.png

こうすることで
TransferFamilyへの通信がVPCエンドポイントサービスからで統一できるので(VPC接続環境内の通信に限定できる)
VPC(内部向け)エンドポイントを選択していても、インターネットで通信が可能となります。
副次的な効果としてはPrivateLinkを使うので対向のClientとIPが被っても大丈夫になります!

まとめと今後の展望

今回はTransferFamilyのエンドポイントの特性を回避しながら
① 複数の異なるネットワークからS3へデータ送信したい
② データ送信はFTP、FTPS、SFTPのどのパターンもカバーしたい
③ 通信はインターネット、VPN、閉域網のどのパターンでもカバーしたい
上記の要件を満たすことができるネットワーク構成を考えてみました。
データ分析やマルチテナント構成とかに使えそうかも??

まだ検証できてないので、できるか不明ですがPrivateLink用のNLBをResource Gatewayに変換できたら
コストダウンも見込めそうです!
https://blog.serverworks.co.jp/access-vpc-resources-aws-privatelink

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