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New Relic のダッシュボードのウィジェット Billboard がパワーアップ!

Last updated at Posted at 2025-09-16

 New Relicダッシュボードの主要ウィジェットである「Billboard」が、新しいオプションの追加により、さらにパワフルで直感的に進化しました。

 ダッシュボードを設計する上で、「どのデータを表示するか」はもちろん、「それをどのように見せるか」は極めて重要です。New Relicでは、データを柔軟に取得できるNRQL (New Relic Query Language) と、折れ線グラフやテーブル、そして今回ご紹介するBillboardといった多彩なウィジェットで、効果的なデータの可視化をサポートします。

「この数値は良い状態なのか?」「先週と比べてどう変化した?」「複数のKPIをコンパクトにまとめたい…」
そんな悩みを持つすべてのダッシュボード職人に贈る、Billboardウィジェットの完全ガイドです。

 最近のアップデートで、Billboardはデータの「表現力」とレイアウトの「柔軟性」の両面で劇的に進化しました。この記事一本で、それらの新機能を網羅的に理解し、あなたのダッシュボードを状況を雄弁に語るインテリジェントな情報ハブへと変貌させる方法を解説します。

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今回のポイント

この記事で紹介しているポイントは、次の2つです。

  1. データの「意味」を伝える!表現力を高める新機能を知る
  2. 見た目を磨き上げる!レイアウト&デザインの新設定を知る

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データの「意味」を伝える!表現力を高める新機能を知る

 今回のアップデートで最大のポイントは、Billboardウィジェットの表現力が飛躍的に向上した点です。単に数値を大きく表示するだけでなく、その数値が示す「意味」や「状態」を、誰もが一目で把握できるようになりました。

特に注目すべき強化点が「閾値(Thresholds)による柔軟な色分け」機能です。

1-1. 閾値(Thresholds)による柔軟なステータス表示

 従来は2つの閾値でしか色分けできませんでしたが、新しいBillboardでは複数の閾値を設定し、値の範囲に応じて背景色をきめ細かくカスタマイズできます。

 オプションで設定できる閾値は、これまでの3段階(正常・警告・クリティカル)よりもさらに詳細になり、よりニュアンス豊かな状態表現が可能になりました。

  • Good [良好]: 正常な状態 🟢
  • Warning [警告]: 注意が必要な状態 🟡
  • Approaching critical [クリティカル間近]: 危険が迫っている状態 🟠
  • Critical [クリティカル]: 危険な状態 🔴
  • Neutral [中立]: 良い/悪いといった評価を含まない特定の値

 この機能を使えば、ダッシュボードを一目見ただけでシステムの健全性を直感的に判断できます。問題の予兆や発生を即座に特定し、迅速な初動対応へとつなげることが可能になります。

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1-2. COMPARE WITHによる時系列比較

 もう一つの強力な機能が、NRQLのCOMPARE WITH句と連携した時系列比較です。
 クエリにCOMPARE WITHを追加するだけで、過去の同じ期間のデータと比較した変化率や差分を自動で表示してくれます。

クエリ例

 直近1時間のWebトランザクション数を、1週間前の同じ時間と比較したい場合は、以下のように記述します。

SELECT count(*) FROM Transaction SINCE 1 hour ago COMPARE WITH 1 week ago

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見た目を磨き上げる!レイアウト&デザインの新設定

データの表現力を高めたら、次はそれらを美しく、効率的に配置するためのレイアウト機能です。

2-1. ビジュアルスタイルで見た目をコントロール

情報の重要度に応じて、表示を細かく制御できます。

  • 表示モード (Display mode): Value only [値のみ]やLabel only [ラベルのみ]などを選択し、表示要素を絞り込めます。

  • 配置 (Alignment): Inline [インライン]を選ぶと、値とラベルが横並びになり、ウィジェットの高さを大幅に削減できます。省スペース化に必須の機能です。

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2-2. グリッドオプションで情報密度を上げる

1つのウィジェット内に複数のクエリ結果を表示させている場合に、そのレイアウトを調整する強力なオプションです。

  • 値のサイズ / ラベルサイズ: 文字通り、フォントサイズを調整できます。情報の重要度に応じてメリハリをつけましょう

  • 列数 (Number of columns): これが最重要機能です。 1つのウィジェットに表示するクエリ結果を、何列で表示するかを指定できます。例えば、Web Vitalsの3指標「LCP」「INP」「CLS」を、1つのウィジェット内に3列でスマートに収めるといったことが可能になります

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2-3. 「リンクを追加」でダッシュボードを情報ハブに

 ウィジェット自体にハイパーリンクを設定できる機能です。ウィジェットをクリックすると指定したURLにジャンプできます。

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便利な使い方

  • 詳細ダッシュボードへのドリルダウン: サマリーを表示するBillboardから、より詳細な分析用ダッシュボードへリンクする
  • インシデント対応用のPlaybookへの参照: アラート発生時の対応手順が書かれたPlaybook(例: Confluence)や、アーキテクチャ図へリンクする
  • 監視対象のサービスそのものへのアクセス: 監視しているウェブサイトや管理画面そのものへリンクする

これにより、ダッシュボードが単なる監視画面から、チームの情報ハブへと進化します。

まとめ

 New Relic の Billboard ウィジェットは、今回のアップデートで単なる数値表示ツールから、表現力とデザイン性を兼ね備えた高度なデータ可視化コンポーネントへと進化しました。

 今回紹介した機能を組み合わせることで、あなたのダッシュボードはチームにとってさらに価値のあるものになるはずです。ぜひ、ダッシュボード作りに挑戦してみてください!

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