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SQL Server 2016 EOS 目前 ― Azure Arc で棚卸し・保護・ESU 延命・移行評価までを実機で確認する

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Last updated at Posted at 2026-07-06

Arc 有効化 SQL Server の Best Practices Assessment 結果。問題総数 406 件・新しい問題 52 件のサマリーを表示している画面

オンプレミスや他クラウド(Azure 外)で動く SQL Server を Azure Arc に接続すると、ポータル上の1つのリソースとして棚卸し・保護・移行評価までまとめて扱えます。対象は SQL Server 2012 以降(2012~2025) と幅広く、本記事では実機(SQL Server 2022)を題材に主要機能を1つずつ確認します。

はじめに

以前、ハイブリッドクラウド/マルチクラウド管理の入口として Azure Arc をご紹介しました。その Arc には、SQL Server 向けに特化して提供されている便利な機能が数多くあります。本記事ではそれらを実機で紹介します。いますぐ、オンプレミスや Azure 外にある SQL Server に対する コスト最適化・セキュリティ対策・モダナイズを始めてみませんか?

前回記事: ハイブリッドクラウド/マルチクラウド管理の入口「Azure Arc」を触ってみる ― ArcBox で学ぶ最新アップデートと Arc Gateway

Azure Arc 対応 SQL Server(SQL Server enabled by Azure Arc) は、SQL Server が動くマシンを Azure Arc に接続し、そこへ Azure extension for SQL Server を入れるだけで、SQL Server インスタンスを Azure リソース(Microsoft.AzureArcData/sqlServerInstances として投影します。これにより、移行せずとも Azure ポータルから一元管理できます。

本記事では、すでに構築済みの Arc 有効化 SQL Server 環境を使い、次の機能が「実際にどう見えるのか」を確認します。

  • インベントリ(棚卸し)
  • Best Practices Assessment(構成のベストプラクティス評価)
  • Microsoft Defender for SQL / Defender for Cloud(脅威保護・脆弱性評価)
  • Azure Migrate による SKU 推奨・コスト試算(PaaS / IaaS 判定の読み解き)
  • ESU(拡張セキュリティ更新プログラム)によるサポート期限切れバージョンの延命
  • ライセンス種別ごとに使える機能の一覧

本記事の情報は Microsoft Learn の公開情報(2026年7月時点)と、実機(SQL Server 2022 Developer / Arc 接続済み)の確認結果に基づきます。リンクは各セクション末尾および参考リンクに記載しています。

TL;DR(先に結論)

  • 移行不要で始められる: SQL Server を Arc 接続するだけで Microsoft.AzureArcData/sqlServerInstances として Azure リソース化され、棚卸し・セキュリティ・移行評価・監視を「今の場所のまま」一元管理できる。接続と棚卸し(インベントリ)は License only で追加の Azure 料金なし
  • 単一のコントロールプレーン: オンプレ/他クラウドのインスタンスも Resource Graph・タグ・RBAC・Policy の対象になり、Defender for SQL / Best Practices Assessment でセキュリティと構成健全性を Azure 側から適用できる(BPA・監視など一部は SA/PAYG が前提)。
  • 段階的なクラウド移行: Azure Migrate 連携で Arc のインベントリからそのまま移行先 SKU とコストを試算でき、サポート期限切れ(特に 2026/7/14 EOS の SQL Server 2016)は ESU で最大 3 年延命してから移行できる。

1. アーキテクチャ(最終形)

Arc 対応サーバー(マシン)と Arc 対応 SQL Server(インスタンス)は別々の Azure リソースとして作られ、後者にセキュリティ・評価・監視の各機能が紐づきます。前者のマシン側も Azure Arc 対応サーバーとして、Azure Policy・拡張機能管理・Azure Monitor / Update Manager・Machine Configuration といった 通常の Arc 機能をそのまま利用できます。Arc 対応サーバー自体の機能やセットアップは別記事「ハイブリッドクラウド/マルチクラウド管理の入口「Azure Arc」を触ってみる ― ArcBox で学ぶ最新アップデートと Arc Gateway」にまとめています。

対応バージョン/OS: Arc 対応 SQL Server は SQL Server 2012 以降(~2025、64bit)・Windows/Linux(Ubuntu 20.04・RHEL 8・SLES 15)をサポートします。ただし Best Practices Assessment・移行アセスメント・Microsoft Defender for Cloud・監視(プレビュー)は Windows 限定で、監視/BPA は Standard/Enterprise・SQL 2016 SP1 以降・ライセンス種別 SA または PAYG が前提です。

出典: SQL Server 対応 Azure Arc とは(概要) / 前提条件

また、Arc への接続には アウトバウンドのネットワーク疎通が必要です(受信ポートの開放は不要)。主な通信要件は次のとおりです。

通信要件(ネットワーク):

  • Azure Connected Machine エージェント(Arc 対応サーバー): Azure Arc へ TCP 443(アウトバウンド) で接続。既定はインターネット直結だが、プロキシや Azure Arc Private Link スコープも利用可。許可が必要な主なエンドポイント例: login.microsoftonline.com(Entra ID)・management.azure.com(ARM)・*.his.arc.azure.com*.guestconfiguration.azure.comdownload.microsoft.com。サービスタグでは AzureActiveDirectory / AzureResourceManager / AzureArcInfrastructure / Storage / AzureFrontDoor.Frontend(2026 年 4 月以降)等を許可。
  • Azure extension for SQL Server: Azure Arc データ処理サービス *.<region>.arcdataservices.comTCP 443・アウトバウンド(Microsoft Entra ID 認証、TLS 1.2/1.3 のみ)。<region> は Azure リージョン名から空白を除いた値(例: East US 2 → eastus2)。US Gov リージョンは *.<region>.arcdataservices.azure.us
  • 監視・カスタムログ収集(任意): Azure Monitor へ送る場合は *.ingest.monitor.azure.com(データ収集エンドポイント)への疎通が追加で必要。
  • プロキシ利用時は NO_PROXYlocalhost / 127.0.0.1 を設定する。

出典: Arc 対応 SQL Server の前提条件 / Azure Arc のネットワーク要件

2. Arc 対応 SQL Server の主要機能

2-1. デジタルインベントリ(棚卸し)

Azure ポータルで Azure Arc > SQL Server インスタンス を開くと、Arc 接続済みの SQL Server が一覧化されます。個々のインスタンスを開くと、バージョン・エディション・インスタンス名・接続状態・データベース一覧が「Azure リソースの概要」として表示されます。

Arc 有効化 SQL Server インスタンスの概要ページ。バージョン・エディション・状態が表示されている

インスタンス概要ページ。SQL Server 2022 / Developer / Connected が確認できる。

配下のデータベースも Azure リソースとして棚卸しできます。

Arc 有効化 SQL Server のデータベース一覧(AdventureWorksLT2022 など)

AdventureWorksLT2022 や ArchiveDB など、ユーザー DB がインベントリ化されている。

ポイント: 移行や構成変更をしなくても、「どのサーバーにどのエディション・バージョンの SQL がいくつ動いていて、どんな DB を持つか」が Azure Resource Graph でクエリできるようになります。数百インスタンス規模の棚卸しで効果を発揮します。

なお、インベントリ(SQL Server インベントリ / 詳細インベントリ)は最も基本な License only ライセンスでも利用可能で、追加の Azure 料金はかかりません(BPA・監視・ローカルバックアップ・ESU は SA/PAYG が前提)。

出典: SQL Server 対応 Azure Arc のインベントリを表示する / ライセンス種別ごとの機能可否

さらに、SQL Server が載っているマシン(Arc 対応サーバー)側では、変更履歴とインベントリ(Change Tracking and Inventory)により、OS 上にインストールされたソフトウェア・Windows サービス・ファイル・レジストリまで棚卸しできます。マシンリソース ArcBox-SQL の [インベントリ] ブレードを開くと、Microsoft SQL Server 2022 (64-bit)SQL Server 2022 Common FilesMicrosoft ODBC Driver 17 for SQL ServerMicrosoft OLE DB Driver for SQL Server・SSMS 関連コンポーネントなどが自動収集されているのが分かります(本環境ではソフトウェア 209 件・Windows サービス 191 件)。

Arc 対応サーバー ArcBox-SQL のインベントリ。Software Type を Application で並べ替え、SQL Server 2022 本体や ODBC/OLE DB ドライバー、SSMS などのインストール済みソフトウェアが一覧化されている

ArcBox-SQL マシンのインベントリ。Software Type=Application で並べ替えると、SQL Server 2022 本体や各種ドライバー、SSMS などが確認できる。

補足: このソフトウェアインベントリは Azure Arc の「変更履歴とインベントリ」機能ChangeTracking-Windows 拡張 + Azure Monitor Agent / データ収集ルール)によるもので、SQL Server インスタンスの棚卸しとは別に、Arc 対応サーバー(マシン)リソース側で提供されます。Defender for SQL の有効化とは独立して利用でき、収集データは接続先の Log Analytics ワークスペースの ConfigurationData テーブルに蓄積されます。

出典: Azure Monitor エージェントを使用した Azure Change Tracking とインベントリの概要

2-2. Best Practices Assessment(構成評価)

Best Practices Assessment は、Arc 有効化 SQL Server の構成(トレースフラグ、tempdb 構成、統計、インデックス断片化など)をスキャンし、推奨事項をレポートします。インスタンスの [設定] > ベスト プラクティス アセスメント を開くと、評価の状態・Log Analytics ワークスペース・評価スケジュール・過去の評価結果を確認でき、ここから [評価の実行][構成] を行えます。

ベスト プラクティス アセスメントのページ。評価の状態(有効)、Log Analytics ワークスペース、評価スケジュール、過去の評価結果の履歴が表示される

ベスト プラクティス アセスメントのページ。評価は毎週日曜に自動実行され、直近の評価は「完了」と表示されている。

アセスメントを実行すると、[結果] タブに問題総数と重大度別の内訳が表示されます。本環境では問題総数 406 件のうち 新しい問題が 52 件 検出されました。

SQL ベスト プラクティス アセスメント結果。問題総数 406 件・新しい問題 52 件のサマリーが表示される

アセスメント結果の概要。問題総数と新しい問題の件数が一目で分かる。

[新しい問題] タブでは、検出された各推奨事項が重大度(高 / 中 / 低 / 情報)・対象(Server / Database)・メッセージ・タグ・CheckId 付きで一覧表示されます。本環境の 52 件の内訳は 高 1・中 25・低 19・情報 7 でした。Instant File Initialization の有効化、tempdb ファイルの事前割り当て、MaxDOP 構成、sa ログインの強力なパスワード設定、フルバックアップの取得などが挙がっています。

新しい問題タブ。重大度・対象・メッセージ・タグ・CheckId 付きで 52 件の推奨事項が一覧表示される

[新しい問題]タブ。重大度別の内訳(高1・中25・低19・情報7)と各推奨事項の詳細を確認できる。

注意: Best Practices Assessment の評価結果を表示するには、Software Assurance(Paid)または PAYG(従量課金) ライセンスに加え、Log Analytics ワークスペースと Azure Monitor Agent(データ収集ルール)の構成が必要です。

出典: SQL Server 対応 Azure Arc のベストプラクティス評価を構成する

2-3. Microsoft Defender for SQL(脅威保護・脆弱性評価)

Microsoft Defender for SQL を有効化すると、Arc 有効化 SQL Server に対して 脅威検出(異常アクセス、SQL インジェクション疑い等)脆弱性評価(構成のセキュリティチェック) が適用されます。Defender for SQL は Best Practices Assessment と異なり、全ライセンス種別(License only を含む)で利用可能です。

有効化は Microsoft Defender for Cloud のプラン設定、またはインスタンスの [セキュリティ] > Microsoft Defender for Cloud から行います。有効化後は、Arc マシンの [Security] ブレードで Defender の保護状態やセキュリティ推奨事項・アラートをまとめて確認できます。

ArcBox-SQL マシンの [Security] ブレード。Microsoft Defender for サーバーが「オン」、推奨事項 104 件・セキュリティ警告 0 件と、保護が有効な状態が表示されている

ArcBox-SQL マシンの [Security] ページ。Microsoft Defender for サーバーが「オン」になり、推奨事項(104 件)とセキュリティ警告(0 件)を Azure から一元的に確認できる。

2-4. Azure Migrate による SKU 推奨・コスト試算

Arc 有効化 SQL Server は Azure Migrate と連携し、収集したパフォーマンス/構成メタデータから Azure SQL Managed Instance / SQL Server on Azure VM への推奨 SKU と月額コストを自動で算出します。インスタンス概要の Migrate(移行) ブレードで結果を確認できます。

Azure Migrate による移行先 SKU の推奨とコスト試算画面

Azure SQL MI / SQL VM への推奨 SKU と月額コストが提示される。

本環境で算出された試算(移行戦略「PaaS に最新化」。評価は毎週日曜に自動実行):

移行先 種別 推奨 SKU 月間コスト見積もり 準備状況
SQL Server on Azure VM(推奨) IaaS Standard_D2as_v4(2 仮想コア) 約 33.87 USD 準備完了
Azure SQL Managed Instance PaaS ―(要リメディエーション) 約 220.00 USD 準備未完了
Azure SQL Database PaaS 1 件の候補が使用可能 約 220.36 USD 準備未完了

なぜ本来推奨したい PaaS ではなく IaaS(Azure VM)が推奨されたのか

移行戦略は 「PaaS に最新化」 を選んでおり、画面の [推奨事項の理由] にも「準備ができている場合は、コストに関係なく、IaaS より PaaS(Azure SQL MI / DB)への移行が優先される」と明記されています。それでも本環境で SQL Server on Azure VM(IaaS) が推奨されたのは、次の理由です。

  • PaaS 側が「準備未完了」だった: Azure SQL MI・Azure SQL DB はいずれも [SQL Server インスタンスの対応性] が準備未完了で、データベースの準備度も一部が赤(未対応)でした。
  • IaaS 側は「準備完了」で問題ゼロ: SQL Server on Azure VM は対応性が準備完了、移行に関する警告・問題ともに 0 件。
  • その結果、「PaaS を最優先するが、PaaS が準備完了でないため、問題なく移行できる IaaS を推奨」というロジックで VM が選ばれました。

PaaS が準備未完了になる主因は、ソース SQL が使う機能・構成の互換性です。特に Azure SQL Database は制約が多く(インスタンス横断機能や一部のインスタンスレベル機能が非対応)、リフト&シフトでは準備未完了になりやすい傾向があります。

実際に本環境で Azure SQL MI の評価結果を開くと、その原因が具体的に分かります。インスタンスの互換性は問題なし(イシュー 0)ですが、データベースの互換性でイシューが 1 件あり、ArchiveDB が使う FileStream / FileTable が Azure SQL Managed Instance では非対応であることが「準備未完了」の直接原因でした。

Azure SQL MI の評価結果の詳細。ArchiveDB の FileStream/FileTable が Azure SQL Managed Instance で非対応というイシューと、Blob Storage への退避または Azure VM 上の SQL Server への移行という推奨事項が表示されている

Azure SQL MI の評価結果。ArchiveDB の FileStream/FileTable が非対応と検出され、対処として「非構造化データを Azure Blob Storage へ退避(アプリ改修)」または「SQL Server on Azure VM へ移行」が提案されている。

PaaS(Azure SQL MI / DB)へ寄せるには

FileStream / FileTable のような非対応機能の改修は、GitHub Copilot で加速できます。実務では次のように進めます。

  1. 非対応箇所の洗い出し: GitHub Copilot(チャット / エージェント)にアプリのコードと T-SQL を走査させ、FILESTREAM 列・FileTable・関連 API(SqlFileStreamOpenSqlFilestreamPathName() など)の使用箇所を特定します。sys.columns.is_filestream / sys.tables.is_filetable で影響オブジェクトを列挙するクエリも生成できます。
  2. 改修コードの生成: FileStream の読み書きを Azure Blob Storage SDK(Azure.Storage.Blobs)+マネージド ID 認証へ置き換えるデータアクセス層、スキーマ変更(FILESTREAM 列 → BLOB 参照)、既存ファイルを Blob へ移すデータ移行スクリプトの雛形を Copilot に作らせます。
  3. テストと検証: 置き換え後のアップロード / ダウンロード経路の単体・結合テストを Copilot に生成させ、動作を確認します。
  4. アプリのモダナイズ支援: .NET / Java なら GitHub Copilot app modernization が Azure 移行の非互換を「アセスメント → 修復提案 → コード変更」まで一連で支援します。改修後に Azure Migrate の [評価の実行] で再評価し、PaaS の準備状況が改善したか確認します。

補足: Copilot は調査・コード生成・スクリプト作成を加速しますが、データ移行の実行や整合性を保った切り替えは人がレビュー・検証する運用作業です。改修コストが見合わない場合は、評価が推奨した SQL Server on Azure VM(IaaS)(FileStream / FileTable をそのまま使える)も現実的な選択肢です。

IaaS と PaaS で価格差がある理由

同じインスタンスでも VM 約 34 USD/月に対し、MI・DB は約 220 USD/月と差が出ています。これは「PaaS が割高」なのではなく、下限(最小構成)の違いが主因です。

  • SQL Server on Azure VM(IaaS): 2 仮想コアの小型 VM(Standard_D2as_v4)まで小さくサイジングでき、課金は VM のコンピューティング + ディスクが中心です。軽負荷ならその分安く収まります。
  • Azure SQL Managed Instance(PaaS): 自動 HA・自動バックアップ・自動パッチなどのマネージド サービス込みで、General Purpose は 最小 4 vCore + 予約ストレージという下限があります。そのため軽負荷でも月額の下限が高くなります。
  • Azure SQL Database(PaaS): 同様に PaaS のベースライン費用がかかります。

ポイント: 本環境は Developer エディションの軽負荷インスタンスのため IaaS が安く見えますが、実運用では PaaS のマネージド化による運用負荷の削減(パッチ・バックアップ・HA の自動化)や、負荷に応じたスケール・予約割引・AHB を加味した TCO(総保有コスト) で PaaS が有利になるケースが多くあります。移行評価は全エディションで無償なので、まず両方の準備状況とコストを見比べるのがおすすめです。

出典: SQL Server の移行(Azure Arc)の概要 / Azure SQL Managed Instance のリソース制限(最小 vCore・課金)

2-5. ESU(拡張セキュリティ更新プログラム)によるサポート期限切れバージョンの延命

SQL Server はサポート終了(End of Support)を迎えると、以降はセキュリティ更新が提供されず、脆弱性・コンプライアンスのリスクが高まります。Extended Security Updates(ESU)enabled by Azure Arc を使うと、Arc 接続済みの SQL Server に対して サポート終了後も最大 3 年間、MSRC 「重要(Critical)」のセキュリティ更新を受け取り続けられます

特に SQL Server 2016 のサポート終了は 2026 年 7 月 14 日と目前に迫っており、早急な対応が必要です。

バージョン サポート終了(EOS) ESU 提供期限(EOS から 3 年)
SQL Server 2016 (13.x) 2026 年 7 月 14 日 2029 年 7 月 17 日
SQL Server 2014 (12.x) 2024 年 7 月 9 日 2027 年 7 月 8 日
SQL Server 2012 (11.x) 2022 年 7 月(終了済み) 提供終了(一部 Arc 機能の前提として ESU 登録が必要)

Azure Arc 経由の ESU には、従来のボリュームライセンス(VL)一括購入とは異なる運用上の利点があります。

  • 従量課金・月単位で、いつでもペナルティなしで解約可能。アップグレードや移行が済んだらすぐに止められる
  • 課金は Azure 経由でコア単位(最小 4 コア)。HA のパッシブレプリカは無償。Arc との接続が失われると課金は停止(サブスクリプション中断)
  • Azure SQL へ移行すると ESU 課金は自動停止し、以降もセキュリティ更新は継続して受けられる
  • 非運用用(Dev/Test)のサーバーは追加費用なしで ESU プランに登録できる
  • 対象エディションは Enterprise / Standard。内容は MSRC「重要(Critical)」の更新のみで、新機能や非セキュリティのバグ修正は含まない

有効化は Arc の Azure extension for SQL Server 経由で行います。ポータルのインスタンス概要には [ESU サブスクリプション] の項目があり、対象バージョンではここから登録状態を確認・切替できます。

3. ライセンス種別ごとに使える機能

Arc 対応 SQL Server の機能は、申告するライセンス種別によって使える範囲が変わります。接続・棚卸し・移行評価・Defender for Cloud・Entra 認証などは License only(既存ライセンスの申告のみ)でも利用可能ですが、Best Practices Assessment・監視・ローカル自動バックアップ・自動更新(自動パッチ)・ESU などは Software Assurance 付き(Paid)または PAYG(従量課金)が前提です。

機能 License only(申告のみ) SA 付き / サブスクリプション(Paid) 従量課金(PAYG)
SQL Server を Azure Arc に接続
SQL Server インベントリ
詳細なインベントリ
移行の準備(移行評価)
データベースの移行
Microsoft Defender for Cloud
Microsoft Entra 認証
Microsoft Purview を通じた管理
フェイルオーバー クラスター インスタンス
AlwaysOn 可用性グループ
最小限の特権で操作する
Best Practices Assessment
監視(プレビュー)
クライアント接続の概要
ローカル記憶域への自動バックアップ(プレビュー)
ポイントインタイム リストア
自動更新(自動パッチ)
ESU サブスクリプション

注意: 上表は 2026 年 7 月時点の公開情報に基づく抜粋です。Best Practices Assessment・監視・自動バックアップ等は、ライセンス種別に加えて Windows 限定Log Analytics / Azure Monitor Agent の構成対応バージョン/エディションなどの前提もあります(最新・完全な一覧は出典を参照)。

出典: SQL Server 対応 Azure Arc の概要 - ライセンスの種類に応じて利用できる機能

まとめ

  • Azure Arc 対応 SQL Serverは、移行せずにオンプレ/他クラウドの SQL Server を Azure リソース化し、棚卸し・セキュリティ・移行評価・監視を一元化する。
  • デジタルインベントリでバージョン・エディション・DB 一覧が可視化され、Resource Graph での大規模棚卸しが可能になる。
  • Defender for SQL / Best Practices Assessment でセキュリティと構成健全性を Azure 側から適用できる(Paid / PAYG ライセンスが前提の機能あり)。
  • Azure Migrate 連携で、Arc のインベントリからそのまま SKU 推奨とコスト試算(AHB・RI 込み)が得られ、段階的なクラウド移行の判断材料になる。

参考リンク

本記事は GitHub Copilot および Microsoft Foundry を活用して作成されています。内容の正確性については各公式ドキュメントをご確認ください。

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