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【知らないと危険】AI Builder容量オーバー時に“勝手に”Copilotクレジットが減る問題を徹底解説

Last updated at Posted at 2025-12-12

🏁 導入

Power Platform を使って業務を自動化・効率化している企業で、
最近じわじわ増えている問い合わせがあります。

それが 「AI Builder を使っていただけのはずなのに、Copilot クレジットが気づいたら減っている」 という問題。

これは実は仕様で、
AI Builder の容量を使い切ると、自動的に Copilot クレジットに切り替えて処理を継続する
という挙動が裏で走っています。

知らないと コスト予測のズレ、見えない消費、想定外の課金 に直結するため、
管理者にとってはかなり重要なポイントです。
image.png


🎯 結論

AI Builder の上限に達すると処理が止まるわけではなく、
Power Platform Copilot クレジットを裏側で消費しながら“継続実行”される仕様になっている

つまり、

  • AI Builder のつもりで使っていた
  • でも実際には Copilot クレジットが減っていた

という事象が普通に起きる。

これが“知られていないコストリスク”になっています。


🔧 解決策(実務的対応 & 管理手順)

1. 使用量の確認場所は必ず「両方」見る

Power Platform 管理センター
→ リソース
容量

確認すべきは次の2つ:

  • AI Builder capacity
  • Power Platform Copilot クレジット

どちらか片方だけ見ていると消費の正体に気づけない。


2. 実務で特に起こりやすいシナリオ

■ 大量の紙書類や請求書の読み取り自動化

フォーム認識(AI Builder)を毎日・大量に回す業務では、
AI Builder の容量はすぐ枯渇しやすい。
枯渇後 → Copilot クレジットが裏で高速消費される。


■ 画像認識を含む Power Automate のバックオフィス処理

例:

  • 商品画像を分類して SharePoint に振り分け
  • 写真から設備異常を検知
  • 顧客ID付き画像をファイル整理

画像解析ステップは全部 AI Builder扱いだが、
上限を超えても止まらず Copilot クレジットを削って継続される。


■ Dataverse 外での文章生成・要約

Power Automate や Copilot Studio で文章を自動生成する処理は、
AI Builder モデルを使うパターンも多い。

「生成AIの利用量はAI Builder側だろう」と思っていると、
実は Copilot クレジットのほうが激しく消費されている ケースがある。


■ チャットボット(Q&A)による社内問い合わせ自動化

Copilot Studio のチャットボットに

  • 文書検索
  • 回答生成
  • 補足文作成

などをさせると、裏側では生成AIを何度も呼び出すため、
クレジット消費が見えづらくなる。


3. 運用・回避策

  • 月初に残量を見て“消費カレンダー”をつける
  • AI Builder の利用が多い処理は優先度を整理する
  • 大量バッチ処理は夜間にまとめず、小分けにして検証
  • フロー内に「どのAIステップで何をしているか」を明記
  • プロダクト部門には必ずこの仕様を説明して承認を取る

📈 結果 / 効果

この仕様を理解して運用に取り入れると…

  • 想定外のクレジット消費が激減する
  • 予算計画が立てやすくなる
  • 現場の AI 活用スピードを落とさずに安全運用できる
  • 管理センターの見える化が改善され、問い合わせ対応が早くなる

バックオフィス業務からカスタマーサポート部門まで、どの部署でもメリットが大きい。


📝 学び・まとめ

  • AI Builder が上限に達すると Copilot クレジットに自動切替
  • 画像解析・文書解析・生成AI・チャット処理は特に消費しやすい
  • 実務システムの“隠れたコスト”になりやすい
  • 管理者は必ず 両方のクレジット残量を継続監視すること
  • 運用ルールと説明体制を整えると事故を防げる

🚀 次のステップ(読者が今日できる行動)

  1. 自社環境の AI Builder / Copilot クレジット残量を確認
  2. 大量処理のフローを洗い出し、AI利用ステップを可視化
  3. 担当部門に「切り替え仕様」を説明しておく
  4. 重要フローほど“どのAI機能を使っているか”コメントを書く
  5. クレジット消費のピーク時間帯があればログで確認

“研修やハッカソン”以外でも、
日常業務の中にこの仕様の落とし穴は潜んでいます。

管理者がこの知識を持っているだけで、システム運用の安定性は劇的に変わります。

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