.NET Aspire CLI を実際に導入して使ってみました。本記事では、インストール方法と基本的な使い方について紹介します。
Aspire CLI とは
.NET Aspire は、分散アプリケーションの開発を簡素化するフレームワークです。Aspire CLI は、Aspire アプリケーションの作成、実行、管理を効率化するコマンドラインツールです。
インストール方法
Aspire CLI のインストールには 2 つの方法があります:
- 単体アプリケーションとしてのインストール
- dotnet global tool としてのインストール
詳細なインストール手順は公式ドキュメントを参照してください。
基本的な使い方
新しいプロジェクトの作成
aspire new
このコマンドでは、新しい Aspire プロジェクトを作成できます。実行すると対話形式でプロジェクトの設定を行えます。テストプロジェクトを追加するかどうかなど、必要な設定を CLI 上で選択できるため便利です。
アプリケーションの実行
aspire run
このコマンドで Aspire アプリケーションを実行できます。プロジェクトのルートディレクトリで実行するだけで、自動的に適切なプロジェクトを検出して実行してくれます。そのためコマンドラインから実行する際は AppHost を指定して実行しないといけなかったのが、プロジェクトのルートでこのコマンドを実行するだけでアプリの起動が可能になりました。
また Github Copilot との連携機能について仕様として現状(2025/11/08)IDE から接続しないと使用できないのですが、aspire runから起動した場合はそもそも Copilot のアイコンが表示されませんでした。VS から起動した場合はアイコンが表示されたのでなにか制御が入っているようです。
aspire run のオプション
> aspire run -h
Description:
開発モードで Aspire AppHost を実行します。
使用法:
aspire run [options] [[--] <additional arguments>...]]
オプション:
--project Aspire AppHost プロジェクト ファイルへのパス。
-w, --watch watch モードでプロジェクト リソースを開始します。
-?, -h, --help Show help and usage information
-d, --debug コンソールへのデバッグ ログを有効にします。
--wait-for-debugger デバッガーがアタッチされるまで待ってから、コマンドを実行します。
追加引数:
Arguments passed to the application that is being run.
watch モード(-w オプション)
aspire run -w
watch モードを使用することで、ファイルの変更を自動的に検知して再読み込みしてくれます。
実際に試してみた結果:
- HTML ファイルの変更: シームレスに更新された
- Blazor の C#コード: 変更が即座に反映された
-
動作感: 通常の
dotnet watchと同様の快適さ
デバッグログ(-d オプション)
aspire run -d
-dオプションを使用すると、コンソールに詳細なデバッグログが出力されます。本格的な解析には Aspire のログ機能を使用することを推奨しますが、簡単なデバッグ作業には十分便利です。
まとめ
Aspire CLI は、Aspire アプリケーションの開発を効率化する優れたツールです。特に以下の点が便利でした:
- 簡単なプロジェクト作成: 対話形式での設定が可能
- 自動プロジェクト検出: ルートディレクトリからの実行で自動的に適切なプロジェクトを認識
Aspire での開発を始める際は、ぜひ Aspire CLI の導入を検討してみてください。
この記事が皆様のコーディングライフの助けになれば幸いです。
参考