この記事は株式会社カオナビ Advent Calendar 2025の六日目の記事です。
こんにちは!株式会社カオナビの新卒エンジニアです。
昨年までは学生でしたが、社会人になり実務に入る中で新しい技術を学ぶスピードの重要性を感じております。
最近、生成AIを活用することで、学生時代と比べてインプットのハードルが下がったと感じるようになりました。
AIで学ぶまでは
- 新しい技術を学びたいが、ちょうどいい教材が見つからない
- 公式ドキュメントは書き方難しいと理解に時間がかかる
と感じていたので、インプット方法の一つの選択肢と読んでもらえると幸いです。
昨年までの学習方法の課題
これまで私は、新しい技術を学ぶ際に以下の方法をとっていました。
- 動画コンテンツ(UdemyやYouTubeなど)
- 技術記事(QiitaやZennなど)のハンズオン
しかし、限られた時間の中でキャッチアップを進めるには、以下のような課題があるように感じていました。
動画学習は「拘束時間」が長い
動画は分かりやすい反面、ハンズオン形式で進めようとすると再生時間以上に時間がかかります。目まぐるしく過ぎていく日々において、動画を見ながらじっくり進めるスタイルは効率的ではないと感じ始めました。
記事ベースは「自分に合う教材」が見つけにくい
記事ベースの学習は動画より早いですが、その時に学びたい技術のピンポイントな記事が見つからないことがあります。
公式ドキュメントは「初学者にはハードルが高い」
既存の教材がない場合、公式ドキュメントを読むようにしていました。もちろん、最終的にはそこへ行き着くべきですが、知識ゼロの状態でドキュメントを読み解くのは自分には時間がかかることがあります
体系的に、かつ手を動かしながら学びたい
そう考えた結果、AIに自分専用のハンズオン教材を作ってもらうことにしました。
AIにGo言語のハンズオンを作ってもらう
今回、業務で初めてGo言語を扱うことになりました。 A Tour of Go などのチュートリアルも行いましたが、それだけでは言語仕様などが身についていないと感じたので、基礎から手を動かして学びたいと考えました。
そこで、AIを使って以下のステップで学習環境を構築しました。
使用したのはClaude Codeです
STEP 1: 環境構築を行う
まずは環境構築です。以下の指示を出しました。
指示内容: Go言語、MySQLを使用できるdocker-composeファイルを作成してください。
これだけでGo言語とMySQLが接続された環境が整っているdocker-compose.ymlファイルを作成してくれました。
目的はGo言語の習得にあったので、環境構築を自分でしなくて済むのはとても助かります。
STEP 2: 自分専用の教材を生成する
何を学びたいかは明確でしたので、学びたい内容とそれをマークダウンで生成してもらうようにしました。
はじめは基礎的なことから学びたかったので以下の指示を出しました。
指示内容
- ライブラリを使用せずにCRUD処理のAPIを作成するハンズオンを作ってください
- 生成した内容はマークダウンファイルで新しく作成してください
- 受講対象は、Go言語を始めて日が浅い初学者です
ここまで指示すると、かなり丁寧なハンズオンを生成してくれます。
私の場合は
- DB接続
- データのJSON形式に変換
- ルーティング
といったようにそれぞれphaseに分割したハンズオンを生成してくれました。
自分が 何を学びたいか が明確であれば、動画を見るよりも短時間で、かつ記事を探し回る必要もなく,ハンズオン行うことができます。
AI教材のメリットと注意点
メリット
-
時間短縮
記事検索や動画視聴の時間をカットし、すぐに手を動かせる。 -
ピンポイント学習
「〇〇という条件で」という細かい要望に応じた教材を作ってくれます。 -
難易度の調整が可能
「初心者向けに」などと言えば、自分の難易度に沿った解説をつけてくれます
注意点
-
情報の正確性
AIなので生成されたコードや解説が古い、または不正確な情報の可能性があります。 -
信頼性の担保
情報が不正確である以上、公式ドキュメントや適切にレビューされた技術書などで裏付けは必要です。
おわりに
AIに教材を作らせる方法は、あくまで初学者が最初のハードルを越えるためとして非常に有効だと感じました。
ですが全てをこの方法で身につけるのは、まだ注意点で記述したようなリスクがあるとも思っています。
自分に沿ったレベルで学習方法を変えることを念頭におきながら、適度な距離でAIを先生として使っていくこと大事であると感じました。