著者:Leilei、プロダクトマーケティング
DifyはMCPをネイティブに統合したことで、外部MCPサーバーをツールとして活用したり、DifyエージェントやワークフローをMCPサーバーとして公開したりできるようになりました。
AIアプリケーションは単なるチャットボットから高度なエージェントへ急速に進化しています。そのためには、外部データやAPI、カレンダー、コードベースなどへのアクセスが不可欠ですが、大規模なコード開発やコストが必要で拡張性にも課題がありました。
MCPはこの課題を解決し、AIエージェントの外部サービス連携を標準化します。最新のバージョンでは、MCPが双方向で組み込まれました:
これにより統合効率と安定性が大幅に向上し、機能拡張も容易になります。
MCPサービス活用の3つの方法
1. MCPサーバーをツールとして設定
ツール画面でMCPを選択し、以下のようなサーバーを追加可能:
注意事項:
HTTPベースのMCP、プロトコルバージョン2025-03-26に対応。
Linearの設定例:
-
ツール > MCP > MCPサーバーを追加
-
認証完了後、プロジェクト・タスク管理用の22種類のAPIツールが利用可能です
2. エージェントによるMCPツールの知的活用
プロンプトでエージェントの役割を定義し、Linear MCPサーバーを接続:
「これはLinearに接続された22種類のAPIツールをユーザーの意図に応じて柔軟に活用してください。」
例えば、R&Dチーム向け課題作成依頼時、エージェントは自動的に適切なツール(get_team / get_user / create_issue等)を選択し、指定チームへタスクを割り当てます。
3. ワークフロー内でのMCPツール活用
動的アプローチ:エージェントノード活用
「Linearアシスタント」などのエージェントノードを追加すると、状況に応じて最適なツールを自動選択。変化する複雑な要件に適しています。
例:ユーザーフィードバック処理ワークフロー
- 好評フィードバックエージェント → マーケティング部門へ転送
- 技術問題エージェント → サポートチームにバグタスクを作成
- 製品提案エージェント → 製品チームに構造化された要件文書を生成
各エージェントは内容整理、優先順位付け、適切なプロジェクトでのタスク作成を数秒で完了し、迅速な対応を可能にします。
精密アプローチ:独立のMCPノード活用
個別MCPツールを独立ノードとして追加し、実行順序を厳密に制御。以下に適しています:
- 標準化されたビジネスプロセス
- 順序が重要な操作チェーン
- レイテンシやコストに厳格な制約がある場合
ナレッジベースや通知プラグイン、他のMCPサーバーと組み合わせることで、機能豊富な自動化ワークフローを構築できます。
AIアプリケーションをMCPサーバーとして公開
DifyではエージェントやワークフローなどのAIアプリケーションをMCPサービスとして公開可能。これによりClaudeやCursorなどの外部MCPクライアントから直接呼び出せる、再利用可能な標準AIサービスとなります。
ワークフローを公開する場合、以下の設定が必要です:
- サービス説明:ワークフローの機能と用途を明確に説明
- パラメータ説明:開始ノードの各パラメータに詳細な説明を追加
設定完了後、DifyはサーバーURLを生成。このURLを通じて、ワークフローは標準MCPサービスとして外部クライアントから利用可能になります。
未来への展望
ネイティブMCP統合は単なる機能追加ではなく、オープンスタンダードへのコミットメントです。今日構築するアプリケーションが、明日の相互接続されたAIエコシステムの一部となります。Dify v1.6.0で、強力な新機能を体験し、あなたのプロジェクトを進化させましょう。未来は相互接続の時代であり、その始まりは今です。