2962 日本語を二次言語として導入する
システム値の変更によりシステム全体の日本語化や、日本語用サブシステムの作り方は「IBM Cloud のIBM i を日本語環境にしてみる」の記事がよくまとまっています。
今回は 2962 日本語を二次言語として導入してみます。
「GO LICPGM」の「20. Display installed secondary languages」で確認すると、2930 日本語は導入されていますが、2962 日本語は導入されていません。
私は 2930 日本語でも困らないのですが、2962 にも一定の需要がありそうなのでテストしてみました。
二次言語イメージの入手
Entitled Software Support (ESS) Web サイトから二次言語をダウンロードします。
ライセンス契約済みシステム・サポート > ライセンス契約済みソフトウェア > IBM i 評価版と NLV ダウンロード に進みます。
対象バージョンの「5770NLV」を選択します。
ページの一番下の「続行」をクリックします。
「hide/show」をクリックすると、言語リストが展開されます。
2962 日本語用の二次言語として欲しいなら「5762」を選択します。
ページの一番下の「続行」をクリックします。
「同意します」をクリックします。
ダウンロードの見積もり時間はこちらです。
Java を使う IBM Download Director の方が速いので、そちらを今回は使いました。
Java を使いたくない人や Java Web Start が使えない人は「HTTP を使用するには、ここをクリックします。」でダウンロードしてください。
二次言語の導入
DVD のイメージを IBM i に転送します。宛先の名前は 2962.zip にしました。
10 分ほどで転送されました。
C:\DD\V7R3-2962>scp NLV_2962_IBM_i_730_Japanese_Kanji_LCD8_2090_01.udf.ZIP ykasft0731@158.175.XXX.XXX:/home/ykasft0731/2962.zip
NLV_2962_IBM_i_730_Japanese_Kanji_LCD8_2090_01.udf.ZIP 100% 151MB 255.0KB/s 10:08
qsh 上で zip を展開し、後で作成するカタログ用のディレクトリーに移動します。
> cd /home/ykasft0731/
$
> ls
2962.zip id_rsa.pub
$
> jar -xvf 2962.zip
inflated: NLV_2962_IBM_i_730_Japanese_Kanji_LCD8_2090_01.udf
$
> ls
2962.zip
id_rsa.pub
NLV_2962_IBM_i_730_Japanese_Kanji_LCD8_2090_01.udf
$
> mkdir MYCATALOG
$
> mv NLV_2962_IBM_i_730_Japanese_Kanji_LCD8_2090_01.udf MYCATALOG
$
イメージカタログを作る時に、ボリュームのロードまでしてしまいます。
CRTIMGCLG IMGCLG(MYCATALOG) DIR('/home/ykasft0731/MYCATALOG') CRTDIR(*NO) ADDVRTVOL(*DIR)
仮想光ディスクを作成してオンに構成変更します。
CRTDEVOPT DEVD(OPTVRT01) RSRCNAME(*VRT)
VRYCFG CFGOBJ(OPTVRT01) CFGTYPE(*DEV) STATUS(*ON)
イメージ・カタログを仮想装置にロードします。
LODIMGCLG IMGCLG(MYCATALOG) DEV(OPTVRT01)
「GO LICPGM」の「21. Install secondary languages」から、二次言語を導入します。
2962 を選択します。
Enter で確認します。
仮想光装置を指定し Enter で進みます。
導入が始まります。
もう一度「GO LICPGM」の「20. Display installed secondary languages」で確認します。
2962 日本語の導入が確認できます。
二次言語の利用
今回のセッションは HCP 939 で設定されていますので、ジョブの CCSID とライブラリーリストの設定で日本語の二次言語が利用できます。
CHGJOB CCSID(5035) CHRIDCTL(*JOBCCSID)
CHGSYSLIBL LIB(QSYS2962)
GO MENU(MAIN)
日本語のシステムメニューが表示されました。
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