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PowerVS IBM i 日記(10): 一次言語を 2962 日本語にする (DST で日本語が化けるけど)

Last updated at Posted at 2020-10-01

一次言語を 2962 日本語にする (DST で日本語が化けるけど)

PowerVS で提供される IBM i の一次言語は 2924 です。
でも、どうせなら一次言語をオンプレと同じ 2962 日本語にしたいという話を聞きます。
やってみました。試行錯誤しましたができました。
ただし、コンソール上の日本語が文字化けします。
IBM i 起動後の DSP01 コンソールはQCTLだけ英語の二次言語環境で稼働させることで問題なく使えます。
日本語が化けて困るのは手動起動時の DST 画面です。
SST から操作できる項目は、日本語端末から処理すればいいのですが、どうしも DST で処理しなければならない場合、文字化けして意味を成しません。
どうしても一次言語を 2962 日本語にしたい場合で DST 操作が必要なら 実機や Knowledge Center と突き合わせて何が表示されているか判別することになるでしょう。
個人の意見としては、普通の方にはお勧めしません。

続編として「一次言語を 2984 English DBCS にする」もご覧ください。ライセンスオプションの一次言語変更手順も記載しました。

コンソールのみ 二次言語 2984 で動作するように設定する

通常、一次言語を変更すると、当然コンソールもその一時言語で動作します。
しかし、Cloud の コンソールは DBCS に対して文字化けを起こすので、コンソールのみ二次言語 2984 で動作するように事前に設定します。

PowerVS IBM i 日記(8): 2962 日本語を二次言語として導入する」を参考に二次言語を導入します。ただし「2984」を二次言語にします。

image.png

コンソールと通常端末の環境を分けるために、制御サブシステムを QSYS/QCTL にします。

CHGSYSVAL SYSVAL(QCTLSBSD) VALUE('QCTL QSYS') 

制御サブシステム QSYS/QCTL が二次言語 2984 で動作するように設定します。

CHGSBSD SBSD(QSYS/QCTL) SGNDSPF(QSYS2984/QDSIGNON2) SYSLIBLE(QSYS2984)

コンソール DSP01 の装置タイプをDBCS対応の「5555」にします。
こうしておけば 万が一 DBCS の画面を表示しても文字化けが起こるだけで、異常終了しないで済みます。
(この 5555 への設定は効果はありませんでした。コンソールは SBCS 端末タイプで再作成されていました)

VRYCFG CFGOBJ(DSP01) CFGTYPE(*DEV) STATUS(*OFF) 
DLTDEVD DEVD(DSP01)
CRTDEVDSP DEVD(DSP01) DEVCLS(*LCL) TYPE(5555) MODEL(C01) PORT(0) WTSET(0) CTL(CTL01) IGCFEAT(2424J0 68FE) 
VRYCFG CFGOBJ(DSP01) CFGTYPE(*DEV) STATUS(*ON) 

TELNETとSSHDサーバーを自動起動の設定にする

TELNETとSSHDサーバーを自動起動するように。下記を STRSQL から設定します。
こうしておけば、コンソールが使えない場合でも、外部からアクセス可能です。
(事前に QCCSID を 5035 か 1399 にすべきです。 2962 に変更後 QCCSID 65535 のままの環境では SSHD が起動できません。5035 や 1399 であれば起動時に SSHD も自動起動できます。)

update QUSRSYS/QATOCSTART set AUTOSTART = '*YES' where SERVER in ('*TELNET','*SSHD')              

コンソール環境を確認する

再起動して、設定を確認します。

PWRDWNSYS OPTION(*IMMED) RESTART(*YES) CONFIRM(*NO) 

コンソールは QCTL で起動してきました。

image.png

ライブラリーリストの先頭に「QSYS2984」が存在します。

image.png

ssh や ssh トンネル経由の Telnet が接続できることも確認します。

一次言語を 2962 に変更する

二次言語として導入済みの言語を一次言語にすることはできません。2962 が二次言語として導入されている場合「GO MENU(LICPGM)」「22. Delete secondary languages」で削除しておきます。

今回は、基本メディアセットをイメージカタログとして用意しました。

image.png

手動 B モード IPL をセットします。

image.png

再起動します。

PWRDWNSYS OPTION(*IMMED) RESTART(*YES) CONFIRM(*NO) 

一次言語の変更手順は、こちらにあります。
ここからの画面は、SBCS 表示しかできないコンソールに日本語画面を表示することになるので、Knowledge Center の説明画面と突き合わせ、どの画面が表示されているか。どのオプションを選べばいいかを確認するといいでしょう、

DSTから「2. オペレーティング・システムの導入」を選択します。

image.png

「3. 仮想装置 - 事前選択されたイメージ・カタログ」を選択します。

image.png

Enter で確認します。

image.png

「2962」を言語をして指定します。

image.png

Enter で確認します。

image.png

IPLが進行します。

image.png

「2= 導入オプションの変更」を選択します。

image.png

「3= 現行のメディア・セットから言語オブジェクトだけを復元する」を選択します。

image.png

導入されるのを待ちます。

image.png

サインオン画面が表示されました。

image.png

サインオンすると、時刻設定などの変更画面が表示されます。
今回は、Enter で進みます。

image.png

追加のオプション指定も Enter で進みます。

image.png

入力禁止状態になりました。

image.png

ここから、試行錯誤になりました。

時間がかかるので放置していたらコンソールが切断されていました。
再接続したら DST サインオン画面 はで表示されたので、サインオンしました。

image.png

ても、まだ入力禁止状態です。

image.png

その後、コンソールに接続出来なくなりました。

image.png

一晩、待っても回復しないので、再始動しました。

image.png

「A6005008」で、コンソールが見つからないとのエラーです。

image.png

ノーマル起動をセットします。

image.png

再始動を開始します。

image.png

再始動をリクエストしても状況が「シャットオフ」になって起動してこない時は、開始を押します。

image.png

コンソールに DST サインオンが表示されました。

image.png

一次言語が 2962 に変更されたことを確認する。

DST サインオンを抜けると、通常のサインオン画面です。
QCTL では二次言語として英語 2984 を利用するように設定した成果で英語で表示されています。

image.png

一次言語が、2962 日本語になっています。

image.png

DSP01 のタイプは DBCS の 5555 から SBCS の 3179 戻っていました。
コンソールの接続エラーも出ていたので、再作成されたのでしょう。

image.png

TELNETは自動起動していましたが、SSHD は自動起動していませんでした。

image.png

これは、一次言語を 2962 したのに QCCSID が 65535 のままだったためです。これでは SSHD は起動できません。
最小限の設定変更をして SSHD を起動します。

CHGSYSVAL SYSVAL(QCCSID) VALUE(5035)
STRTCPSVR SERVER(*SSHD) 

ssh トンネルを張り、日本語端末から接続します。
日本語のサインオン画面が出ます。

image.png

ライブラリーリストに、二次言語としての日本語はありません。一時言語として日本語が取り扱われています。

image.png

一次言語の変更後のライセンス・プログラムのインストール

ここまでで OS の基本部分の一次言語が 2962 へ変更されました。
しかしオプションや、追加ライセンスの一次言語は 2962 になっていません。

image.png

1 次言語の変更後のライセンス・プログラムのインストール」に従って導入します。
一次言語の変更に使った基本メディアセットではなく、二次言語メディアを使うほうが楽です。PowerVS の IBM i では基本メディアセットに含まれていないライセンスオプションが利用できるようになっています。基本メディアセットからでは、その部分の二次言語が導入できません。
基本メディアセットにも二次言語メディアにも含まれないライセンスオプションもあります。そのようなライセンスは単独のメディアて提供されているはずです。一次言語を2962 にするにはライセンスのメディアを入手する必要があります。
なおライセンスには 2962 言語が用意されていない場合もあります。このようなライセンスは「*NOPRIMARY」のまま使います。

保守ツールの言語設定は ?

一次言語の日本語への変更後に DST コンソールが画面が盛大に文字化けしました。
今後の作業のために保守ツールの言語を英語に変更しておきたいのですが、解決していません。

手順はこちらです。

このように記載があります。

イメージ・カタログ (仮想光ディスク装置および磁気テープ装置) では、このトピックでの手順はサポートされません。

近い手順を行いましたが、当然だめでした。
以下、試行してみた手順です。

手動 B モードでの起動を設定します。

image.png

再起動します。

PWRDWNSYS OPTION(*IMMED) CONFIRM(*NO) 

DST サインオンを行います。

image.png

「3. 専用保守ツール (DST) の使用」でDSTに入ります。

image.png

DST へサインオンします。

image.png

「5. DST 環境の処理」を選択します。

image.png

「7. 保守ツール言語の変更」を選択します。

image.png

現行のコードが「2962」と出ているようです。
「2924」を選択しました。何かメッセージがでて進みません。「IPLが...」と出ているようです。

image.png

「2984」を選択しました。先ほどと違うメッセージがでていますが、やはり処理できませんでした。

image.png

それでも一次言語を日本語化する?

一次言語を 2962 (や同様に 2930) に変更すること自体は、可能でした。
ただし、導入中にコンソール接続に問題が出て試行錯誤になるでしょう。

さらに、サービスツール言語を SBCS 英語に戻す方法が見つかりませんでした。
SST での処理は通常の日本語端末でできますが、どうしても DST から操作する必要のある行為は文字化けとの戦いになります。

IBM Cloud の方でコンソールのDBCS対応がされるまでは、一次言語の日本語化は、個人的にはお勧めしません。


2020/10/02 「一次言語の変更後のライセンス・プログラムのインストール」を追記


当日記のIndexはこちらです。


許可の無い転載を禁じます。
この記事は筆者の個人的な責任で無保証で提供しています。
当記事に関してIBMやビジネスパートナーに問い合わせることは、固くお断りします。

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