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Go言語のスライスでよくある勘違いとその解説

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Go言語のスライスは非常に強力な機能を提供しますが、理解しにくい部分もあります。ここでは、Go言語のスライスを使用する際によくある勘違いや混乱の原因となるポイントをいくつか紹介し、それらを明確にします。

1. スライスと配列の違い

Go言語の新規ユーザーはしばしばスライスと配列を混同します。配列は固定長であり、そのサイズはコンパイル時に決定されますが、スライスは動的な長さを持ち、実行時にサイズが変更可能です。配列をスライスに変換することはできますが、その逆は直接的には行えません。

2. スライスの長さと容量

スライスの「長さ」と「容量」は異なる概念ですが、これらが混同されることがあります。長さはスライスに含まれる要素の数を指し、容量はスライスの背後にある配列が持つ要素の最大数を指します。appendを使用してスライスに要素を追加すると、必要に応じて容量が自動的に増加しますが、この挙動を誤解すると予期せぬパフォーマンスの問題が発生する可能性があります。

3. スライスの変更と副作用

スライスは参照型であり、同じ配列を指す複数のスライス間で変更が共有されることがあります。これは、スライスを関数に渡したときやスライスを別のスライスに割り当てたときに顕著です。この挙動を理解していないと、予期せぬデータの変更が発生することがあります。

4. スライスのappend操作

append関数はスライスに要素を追加する際によく使用されますが、この関数が新しいスライスを返すことを忘れがちです。appendを使用する際は、返されたスライスを受け取る変数に再代入する必要があります。これを怠ると、追加された要素を失うことになります。

5. nilスライスと空のスライス

nilスライスと空のスライスは異なります。nilスライスには背後に配列が存在しないため、その長さと容量は0ですが、空のスライスは背後に配列が存在しないわけではありませんが、要素を持たない状態です。これらの違いは、スライスが実際にデータを持っているかどうかをチェックする際に重要です。

6. スライスのコピー

スライスのコピー操作にはcopy関数を使用しますが、この関数はコピーされる要素の数がコピー元とコピー先のスライスの長さの小さい方に等しくなることを理解することが重要です。全ての要素をコピーしたい場合は、コピー先のスライスが十分な容量を持っていることを確認する必要があります。

まとめ

Go言語のスライスは非常に便利ですが、その挙動を正確に理解することが重要です。スライスと配列の違い、長さと容量の概念、スライスの参照型としての性質、append操作の使い方、nilスライスと空のスライスの違い、そしてスライスの正しいコピー方法を理解することで、Go言語のスライスをより効果的に使用できます。

参考
1.[Go言語] スライス初心者ガイド: 空のスライスとnilスライスを理解する
2. Go言語におけるスライスの長さと容量のちがい
3. Golang における配列とスライスのコピー時の違い

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