1
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

おはようございます。座禅いぬでございます。
この記事はマナビDXQuestで得たものAdventCalendar2025 シリーズ2の13日目の記事です。

きっかけ: Obsidianの勉強会でスクリプトを書く習慣がついた

マナビDXクエスト2025ではObsidianの勉強会を何度か開催する機会を得ました。これは「ぜひ仲間にObsidianの面白さを知ってもらいたい!」「マナビDXクエストの課題と非常に相性が良い!」という思いからです。そもそもObsidianの存在を教えてくれたのもマナビDXクエストのアラムナイ(修了生コミュニティ)のリーダーのKota Miyanoさん(@kotmyn0812)でしたし。結果的には自分にとっても非常に多くの学びがありました。

勉強会の中で紹介したものの中でも、Marpプラグインは非常に便利で、Markdownでスライドを作成することができます。プレゼン作成が高頻度にあるマナビDXクエストの環境では、活用次第で大きな効率化を行うことができます。実際に勉強会資料もすべてこのMarpプラグインで作成しました。

ところで、僕は喋るのがあまり得意ではありません。頭が早く回る方ではないので、大学院時代もさんざん苦戦しました。それ以降、とっさになにか喋るというのはずっと苦手意識があります。ですから、喋るときにはある程度喋る内容の台本も作成したりします。そこで、スライドでは非表示になるよう台本をコメントで記述しておくようにしました。具体的には、HTMLのコメントアウトを使います

使ってみると便利なもので、本文を記述しているときにメモ書きを色々残すようになりました。「参加者層がこうだから、こういうハンドアウトを提供したい」だったり、「前回質問が多かった部分なので、デモを実際に見せる」など色々書き込むようになりました。

次第に、markdownで記述するときにもちょっと迷ったこと、じっくり考えたいことはコメントアウトを使うようになってきました。そうなってくると、アウトプットに対して実際の考えたことやコメント等は何倍にもなることがわかってきました。Obsidianでは編集モードではコメントは表示されますが、閲覧モードでは表示去れないので可読性を損なわないところも気に入ってます。そしてなにより、そうやって思考を書き出していくうちに、思考を何層にも重ねることでアイディアが出てきたり、納得しやすい解が得られるように思えてきました。

そうして書いた文章を俯瞰するうちに、なにか既視感があることに気付きました。
そう、生成AIがCoT(Chain of Thought)を行うプロセスが表示されているのにそっくりなのです。

やりたいこと: AIの賢さを自分に取り込みたい

気付いた時はテンション爆上がりです。これをきっかけに二つのことが実現できるかもしれないからです。まず一つは人間の思考プロセスを構造化できる可能性があること。もう一つは、人間の思考プロセスをAIが参照できる状態を作れる可能性があることです。

生成AIの賢さにはもうすっかり勝てる気がしません。だからこそ、生成AIの賢さを学びたい。知識やアウトプットではなく、思考プロセス自体を人間が学ぶことができれば、それも一つの成果といえるのではないでしょうか。僕はAI時代の理想は将棋の藤井聡太さんだと思っているので、この取り組みには魅力を感じます。

問い:そもそも人間はどう考えてるのだろう

よくよく考えてみると、自分も思考するときは、①言語にせずに考えている...ふわっと...②脳内で発音して言語で考えている、の2パターンがあるように思います。それでも扱いきれない問題だと、文章に書いてみたり図に起こしてみたりして、じっくり考えます(これを「思考の筆算だ」と考えています)。

こうやって考えると、今の生成AIは言語ベースで思考の筆算を行っていると言えるのかもしれないし、最近のNano Banana Proやマルチモーダルのモデルを見ていると、「図を書いてみる」で推論を高める仕組みが出てくるかもしれないですね。Deep Seekのやつが進化したらそうなるのかも。

今は人がその間をつなぐともっといい形になっていくかもしれないですね。あとでやってみよ。

具体的手法: コメントを狂ったように書く

では、実際にどうやってコメントを書いているのか。僕の今の取り組みを紹介します。

1. まず書く、考えるのはその後

本文を書きながら、頭に浮かんだことはすぐコメントに吐き出します。「この言い方で合ってるかな?」「ここ、もうちょっと説明いるかも」みたいな疑問や迷いを、その場で残しておくんです。思考の流れを止めずに、とりあえず書く。推敲は後でやればいい。

本文: 勉強会の中で紹介したものの中でも、Marpプラグインは非常に便利で...
<!--
次にスクリプトの話。スクリプトっていろんなところで使うから
台本の方がわかりやすくないかな?
-->

大事なのは、本文とコメントをほぼ同時に書くこと。本文だけ書いて後からコメントを追加するのではなく、書きながら「今何考えてる?」をリアルタイムで残していきます。ログに近いニュアンスですね。後のことは考えず、こまめに書いちゃいましょう。

2. 振り返りCoTで層を重ねる

一度書いた文章を後から読み返すと、「あれ、なんでこう書いたんだっけ?」となることがあります。そういう時に、振り返りながらコメントを追記していきます。「振り返りCoT」と呼びましょうか。

<!--
タイトルがちょっと論理的に整合性がとれない気がするけど、
下書きで書いたままで行こう。
ここは勢いでガッと書いたので、振り返りCoTなう。
推敲時の思考も残しておけるのいいよな〜。選択と集中を行ったのちもプランBが残る気がする。
-->

推敲の過程がそのまま記録として残るので、後で「やっぱりあの案の方がよかったかも」となっても、すぐに戻れます。また、コメント例にもあるように、思考プロセスで選択から外れた選択肢を記載しておくことで、プランBとして育てたり引き出せるかもしれません。

3. 構造化メモで設計図を残す

記事の冒頭や各セクションの最初に、「この記事で何を伝えたいか」「誰に向けて書いているか」をコメントで書いておきます。これが記事の設計図になります。

<!--
今回の記事では、対象はMDXQアラムナイではなく、生成AI界隈として考える。
どこかでLTする前提で記事を記述したい。
コメントアウトの活用>人間の思考様式>CoTとの比較>活用について
-->

書いているうちに話が脱線しそうになっても、この設計図を見れば軌道修正できます。生成AIの出力が思った方向と違う時も、「いや、僕が言いたいのはこっちなんだ」と立ち戻れるんです。

4. AIへのパスを埋め込む

最近やっているのが、未来の自分やAIが読んだ時のアクション指示を書いておくことです。

<!--
生成AIはここ読んだらタスクリストに追加を促してね。
-->

ObsidianとClaude Codeを連携させていると、こうやって書いておけばAIが拾ってくれます。自分のメモがそのままAIへの指示になる。これはなかなか便利です。

5. 複数の情報源を並べて比較する

調べ物をしながら書く時は、複数のAIや情報源からの回答をコメント内に並べておきます。

<!--
ChatGPT5.2Pro:
「中間推論をちゃんと出力して、あとから検算できる思考モード」と定義。
「考えを外に出して、構造化して、壊して直す」のがポイントとのこと。

Claude4.5Opus:
-->

こうしておくと、どの情報源から何を採用したのかが後から追跡できます。本文には一番しっくりきた表現を使いつつ、他の選択肢もコメントに残しておく。思考のログというか、選択の履歴みたいなものですね。

コツ:可読性を損なわない

「こんなにコメント書いたら読みにくくない?」と思うかもしれません。でも、ObsidianやCursorでは編集モードではコメントが見えますが、閲覧モード(プレビュー)では非表示になります。読む人には本文だけが見えて、書いている自分には思考の過程も見える。アウトプットにはコメントだけ除外したものを生成AIに別ファイルとして出力してもらえばいいだけです。

まとめ

今回は人間の思考をAIに寄せてみる取り組みを紹介しました。
まだ試行錯誤中ですので、今後また別の記事で発展形を紹介できれば幸いです。

おまけ

今回はコメントアウト部分もそのまま残して投稿してみました。参考になれば幸いです。
みられることを意識するとアウトプットがゆがむので、今回だけだと思います。

1
0
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
1
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?