米田の補題は、圏論でもっとも重要な定理です(繰り返し)
圏論は、数学の基礎理論です。いままで、万物の理論
といわれていましたが、数理科学 11月号では、なんと 万物・万事・万人のための数学理論とまでいわれるようになりました
このAdventCalendar は、体験的に圏論の最も重要な定理である米田の補題を体験的に理解してもらうためにかいています
参考にしているのは、圏論の道案内です
hom関手
圏論には、hom集合とか、hom関手と聞き慣れない言葉がでてきます。言葉を割り当ているのは面倒なので、矢印の向きを反転させた圏Cを、
$$
{\LARGE C_{\small op}}
$$
のように書いたりします。複雑な概念を短く記述するのは、複雑な概念に対する共通認識ができていると便利です。でも短く記述した概念の意味が共有されていないと議論でおいてぼりになる人が続出です。チケット #58 の解決方法は、子チケットの#105 に書いてあります。とか、中身が共有されていないと困ります。
hom なんとかは homomorphism 準同型写像の略です。少しは、すわりがよくなったでしょうか? 実際によく使うもは、こんな記法です。
$$
{\LARGE Hom_{\small c}(A,B)}
$$
直感的にわかりにくいですよね。意味は圏CにおけるAからBへの射の全部の集合という意味です。関手も射ですから、hom集合でもいいのですが、hom関手とよびます。想像する図式は射が複数のびているのを思い浮かべましょう
射は全部違うものです。これが実は超重要です。射1と射2が判定できるからです。現実世界で考えると良品と不良品を判定することそう簡単にできないことが多いです。
#米田の補題川柳 hom関手hom集合おぼえよう
射全体を集合とみなすことはしばしば行われます。しょうがないので記法は覚えましょう。暗記も重要です。