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WKWebViewとSFSafariViewControllerの違いについて

Last updated at Posted at 2018-02-18

概要

iOS開発でWebViewを実装するときに、WKWebViewかSFSafariViewControllerがあります。それぞれの特性について、調べたことを書きます。

今回取り上げなかったUIWebViewについて

 iOSの初期のほう(iOS 2.0~)では、WebViewの表示にUIWebViewを使ってきました。しかし、公式ドキュメントでは、iOS8以降ではWKWebViewを代わりに使うことをアナウンスしています。この理由としては、クラッシュ率、そしてセキリュティの欠陥であると考えられています。なので、これから開発でWebViewを使う場合は、WkWebViewかSFSafariViewControllerを使いましょう。
 

WKWebViewについて

特徴

  • iOS 8.0以降使用可能
  • カスタマイズの自由性があるが、閉じるボタンを追加したり、場合によっては戻るボタンを自前で用意する必要がある
  • ローカルのHTMLファイルの読み込みが可能
  • NativeからJavaScriptが使える
  • Xcode9以降Storyboard上からWKWebViewを利用可能

使い方(ただ表示するだけ)

import UIKit
import WebKit

class ViewController: UIViewController, WKUIDelegate {

    var webView: WKWebView!

    override func loadView() {
        let webConfiguration = WKWebViewConfiguration()
        webView = WKWebView(frame: .zero, configuration: webConfiguration)
        webView.uiDelegate = self
        view = webView
    }

    override func viewDidLoad() {
        super.viewDidLoad()

        let myURL = URL(string: "https://www.apple.com")
        let myRequest = URLRequest(url: myURL!)
        webView.load(myRequest)
    }}

Delegate Methods(いくつかピックアップ)

  • func webView(WKWebView, didCommit: WKNavigation!)
    Webページの内容を読み込み始めた所で呼ばれます

  • func webView(WKWebView, didFail: WKNavigation!, withError: Error)
    読み込みが失敗したところで呼ばれます

  • func webView(WKWebView, didFinish: WKNavigation!)
    Webページの内容が読み込み終わったところで呼ばれます

クッキーの同期について

WKWebViewでは、Safariブラウザとクッキーの共有はできません。しかし、異なるWKWebView同士の場合クッキーを共有することができます。
WKProcessPoolにて、staticなプロパティをもたせましょう

extension WKProcessPool {

 static let shared = WKProcessPool

}

~ ~ ~

webView.configuration.processPool = sharedProcessPool

SFSafariViewController

特徴

  • iOS9.0以降使用可能
  • Safariの標準機能を備えたViewControllerを作成
  • カスタマイズ出来る部分が限られている。登場した頃よりは増えているものの、iOS11現在では、BarのTintColorやDoneボタンのスタイルなど一部しか変更がきかない
  • 実装がシンプル
  • SafariブラウザとCookieやウェブサイトのデータの共有が可能
  • Storyboardからは出来ない

使い方(ただ表示するだけ)

import SafariServices
let url = URL(string:"https://www.example.com")
if let url = url{
    let vc = SFSafariViewController(URL: url)
    prensetViewController(vc, animated: true, completion: nil)
}

これだけで、新しいページが勝手に立ち上がりWebViewが表示されます。実装の手順からすると、WkWebViewよりもお手軽に出来ます。

Delegate Methods

  • func safariViewController(SFSafariViewController, didCompleteInitialLoad: Bool)
    先頭のURLの読み込みが終わったことを通知します

  • func safariViewController(SFSafariViewController, activityItemsFor: URL, title: String?)
    ユーザーのアクションボタンのタップを通知します

  • func safariViewControllerDidFinish(SFSafariViewController)
    SFSafariViewControllerを閉じたことを通知します

Cookieの同期について

 SFSafariViewControllerの特徴としては、なんといってもSafariとの同期が出来ることでした。これによっていちいちログインする手間が省けました。
 しかしiOS11から仕様が変わり、Cookie等のデータがSafariとは独立した領域に保存されるようになりました。ただ、Apple側も手を打っていて、SFAuthenticationSessionクラスという認証情報を共有するためのクラスが提供されました。これによって、サードパーティーのSafari上での認証を共有することが可能になりました。
 詳しい実装については、こちらの記事にて参照ください

まとめ

WkWebView SFSafariViewController
使用可能iOSバージョン 8.0 ~ 9.0 ~
基底クラス UIView UIViewController
Cookieの同期 Safariとは :x: WkWebView同士では :o: Safariと :o:
見た目のカスタマイズ :o: :x: (一部のみ)
Local htmlの読み込み :o: :x:

参考

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