概要
QGISを使って、GISでなくなぜかクリスマスカードを作ってみました。アドベントカレンダーなので。
はじめに
最近私は、毎年11月に行われる 30daymapchallenge というイベントに参加していくつか地図を作成しました。
この企画、11月の30日間にわたり、日々のお題に関連する、オリジナルの地図を作成して、X(Twitter)等のSNSで公開するというイベントです。
お題に合わせて世界中の方々が様々な地図を作っており、地図を作らなくても #30DayMapChallenge のタグを追っかけるだけでも楽しめるかと思います。
私が作った地図はこのようなものです。
この企画で地図を作る際、今年は主にQGISを使ってましたが、触っているうちにQGISはGIS向けのツールというだけでなく、使い方次第で様々な表現が可能な、ポテンシャルを大きく秘めたイラスト作成ツールでもあるな…と思いました。
そこでQGISの機能だけでクリスマスカードを作れるか試してみたいと思います。
完成品
完成品はページの先頭にも貼った画像です。それっぽく仕上がってるでしょうか?
作り方
ということで、この画像の作り方をざっくりですが説明します。
地図の準備
まず、地球儀を作りたかったので、世界全体の国境地形データを取得します。
今回は以下のページのGeoJSONデータを使いました。これをQGISで開きます。
こちらのデータに対し、@bordoray さんの記事に書かれた方法を使って加工を行います。
QGISに対しカスタム座標系を設定。
プロジェクトのEPSGを設定したカスタム座標系を適用することで、地形データを地球儀のように球体のように加工することができます。(表示中心部は札幌の緯度経度)
この地形データのレイヤをいくつか複製し、クリスマスっぽい絵柄で塗りつぶします。
地図のポリゴンに対し、SVG塗りつぶしを選択。
QGISで最初から選べるデータでは、星のような記号や、クリスマスツリーっぽい記号、トナカイっぽい鹿の記号があるので、コピーしたレイヤごとにこれらのSVG画像で塗りつぶしていきます。
背景のグラデーションは反転ポリゴンで塗りつぶしてます。
また、配色はクリスマスっぽい、赤と緑を使ってます。
印刷レイアウトツールで地図の表示と加工
QGISの印刷レイアウトツールを開き、キャンバスのサイズをはがきサイズに設定します。
また、背景色をクリスマスっぽい赤に設定。
その後、地図を貼り付けます。
この貼り付けた地図を円形に切り抜きます。円のシェープをキャンバスに配置します。
地図のクリッピング設定をクリックします。
「切り抜くアイテム」から配置した円のシェープを選択します。
これらの操作で、配置した地図がシェープの形状に合わせて切り取られます。調整をうまく行っていい感じの大きさに地図を調整します。
その後、別途仕入れたクリスマスリーフのフリー素材を用紙の周りに適当に取得。
ラベルを追加し、金色っぽい色、筆記体っぽいフォントを設定し「Merry X'mas」の文字を追加。
また、マーカーを追加。SVGの地物から、星っぽい素材がいくつかあるので、それらを配置して色を変更。拡大して周りにちりばめます。
これで最終的な最終的な画像の完成です。
おわりに
ということで、各種素材、地図データ、QGISの機能でクリスマスカードを作ってみました。
QGISの機能だけでも、地図を用いたポスターやチラシ等の印刷物も簡単につくれると思いますので、皆様も是非チャレンジしてみてください。