野生のエンジニアは常識を知らない
ので、笑わないでほしい、という話。
文系出身のエンジニアによるAdvent Calendar 2023に参加したくて書きました
野生のエンジニアとは
※ここでいう野生のエンジニアとは、 野生のエンジニアリング とは一切関係ありません。
教育機関での情報教育や、企業内でのOJTなどによる教育を、一切受けていないエンジニア。
Google老子や昨今ではChatGPT先生に協力を仰ぎ、本を読み漁り、荒野の中を自分の身一つで突き進むエンジニアのことです。
野生のエンジニアはお作法を知らない
みなさんは「忘れられた荒野~狼少女ジェーン~。」という作品をご存じでしょうか。
かの名作「ガラスの仮面」の劇中劇です。
狼に育てられた人間の少女ジェーンが、人間の街に連れ去られ、人間として扱われるうちにだんだんと変わっていく物語・・・だった気がする。多分。
その中で、ジェーンは確か・・・多分、床に放られた肉、かじってた気がする。うん。多分。
もし目の前でそんなシーン繰り広げられた暁には、皆さん、眉をひそめて
「あらイヤですわ・・・」
とクジャクの羽の扇子でお顔をお隠しになられるでしょう。
野生のエンジニアはそんな感じです。
放っておくと改行もインデントもコメントアウトでコメント残すこともしません。
いったい誰がどこで、##や--や//がコメントアウトで、そこにメモを残せるんだよと教えてくれるのでしょうか。
どうか野生のエンジニアが書いたプログラムを鼻で笑わずに、「この子は人間らしい暮らしをしてこなかったんだ・・・」と思いながら、優しくマナーを教えてください。
野生のエンジニアはデバッグモードを知らない
転ばぬ先の杖、なんて言葉は、だれしも聞いたことがございますでしょう?
え、ご存じない?あら・・・人間らしい暮らしを・・・いえ、なんでもございません。
ともかく、プログラミングをする際にはバグはつきもの。
どこでバグが起きてるか、などを検知するために、プログラムを1行ずつ進めたり、データ処理を全データではなく一部にとどめて行う・・・などはよくある話。
なのかしら?
野生のエンジニアは、とにかく必死なので、デバッグモードのボタンなど触ったこともなければ、
「何、この虫マーク・・・キモ。」と思うこともございます。
そう。
プログラムを書いたら最後、頭っから足の先まで、全部処理します。
全部処理して、エラーが出たら、どこまでの処理ができてるのかを、結果のデータなどを見て「ああ、多分ここやな」などと類推して修正するのです。
時間がかかるったらございませんわ。
try(){} catch(e){} みたいな書き方なんて、もちろん出会うこともございません。
野生のエンジニアを見かけた際は、そっとバナナの皮にでも書いて差し出してあげてください。
野生のエンジニアはテスト環境を知らない
現実世界に「テスト環境」なんてございますかしら?
本物の世界と全く同じで、ただミスをしても何の問題もない環境。
それってお伽噺のアリスの不思議な世界のことではなくって?
そう。
野生のエンジニアの、特にプログラムしか触ったことのない勢は「テスト環境」のことを知りません。
ええ、何が起きるかもうお分かりですわよね。
全力で本番環境でゴリゴリとプログラミングを試しますわ。
処理の中に Drop Table があろうが気にしませんわ。
いつだって本番。いつだって本気。
全力少年とは野生のエンジニアのこと。
失敗が怖い?
怯えてたら何も生まれないってばっちゃが言ってたわよ。
野生のエンジニアは常識を知らない
と、こんな感じでつらつら書かせていただきましたが、野生のエンジニアは本当に、時々びっくりされちゃうんですけど、知らないことが多いんです。
文系のエンジニア~のカレンダーですが、文系に限らないかもですね。。。
自分は文系で、プログラミング未経験からいきなり、VBAとかGASとかPythonとか書かされて、
そのたびに困ったときはエンジニアの同僚に頼り、
そのたびに「こんなことも知らないの(笑)」と笑われてきました。
知らないんですよ。野生なので。
でも、野生だから変な知識は知ってたりします。
食べられない草と食べられる草の見分け方とか、変なバグの回避方法とか。
野生は通った道を自分で切り開いてきているのと、結構業務知識を知っていたりするので、
正当な進化をしたエンジニアとはまた違った味を出してます。
どうか、優しくしてください。
そしてこれからも一緒にがんばりましょ。