Marpと高橋メソッドはなぜ相性が良いのか
1. 高橋メソッドとは?
高橋メソッドは、 「1スライド1メッセージ」 を徹底したプレゼン手法です。
特徴はシンプルで、
- 大きな文字
- 余白を活かす
- 短い言葉で直感的に伝える
一般的にはLT(ライトニングトーク)での情報共有に威力を発揮します。
スクラムの朝会でのちょっとした情報共有にも活用できます。
2. Marpとは?
MarpはMarkdownでスライドを作れるツールです。
- Markdown記法で素早く書ける
- コードや図(Mermaidなど)を直接埋め込める
- PDFやPPTXに変換可能
開発者にとってはコードを書くのと同じ感覚でスライドを作れます。
3. 相性の良さの理由
理由1: Markdownのシンプルさが高橋メソッドと同質
高橋メソッドは余計な装飾を排し、伝えたい言葉だけを残すスタイル。
Markdownも同じく「最低限の記法で意味だけを書く」ため、テキスト主体のスライドにぴったりです。
理由2: 生成AIとの親和性が高い
高橋メソッドは「短いメッセージの集まり」で構成されるため、生成AIに 要約やキャッチコピーの生成 を依頼しやすいです。
MarpはMarkdownなので、AIに「Marp形式で出力して」と指示すれば、そのままスライドとして使える形が生成されます。
結果として、
- アイデア出し
- メッセージ短文化
- スライド雛形作成
がすべてAIで半自動化できます。
理由3: バージョン管理が容易
Markdown形式なので、Gitで差分管理が可能。
これは、プレゼンの内容を継続的に改善するアジャイルなチームにとって大きなメリットです。
高橋メソッドは「内容を削ぎ落とす改善」を繰り返すので、バージョン管理と相性抜群です。
4. アジャイル開発現場での活用例
-
LT大会
限られた時間でインパクトを与える -
スプリントレビュー
ユーザーストーリーごとに「成果物の写真」+「一言説明」で高速共有 -
デイリースクラムの改善提案
改善点を1スライド1行で共有 → 無駄な議論を削減
5. 実践例
Marp形式のプレゼン資料を試しに作ってみましょう。
ChatGPTに以下のように聞いてみました。
marp形式のマークダウンの例を書いて。スライドは10枚、高橋メソッドで。
次のように返ってきました。これをmdファイルにコピペすれば、Marp形式のファイルの完成です。
『OK、高橋メソッドなので 1スライド1メッセージ、文字は大きく、余白多めにしてサクサク進む形式にします。Marp用のMarkdownとして、10枚分の例を作りました。』
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marp: true
theme: default
paginate: true
style: |
section {
font-size: 80px;
text-align: center;
padding: 100px;
}
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# みなさん
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# スプリント
順調ですか?
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# 実は
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# ほとんどのチームに
隠れた課題があります
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# それは
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# フィードバックの
遅さ
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# 改善の種は
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# 毎日の
会話と観察にある
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# 小さな改善を
すぐ試そう
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# チームは
必ず強くなる!
6. まとめ
Marpと高橋メソッドは、
- シンプルさ
- 生成AIとの親和性
- バージョン管理が容易
の3点で簡易的な情報共有とその記録に最適です。
アジャイル開発の現場で「速く、強く、わかりやすく」伝えたいなら、この組み合わせは一度試す価値があります。