3
3

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

文章題で身に付くプログラミング思考入門️ by TheWaggleAdvent Calendar 2024

Day 18

文章の順番を入れ替えたラブレター(後編の3)|文章題で身に付くプログラミング思考入門️(18/25)

Posted at

はじめに

さてさて、後編が3記事に渡るなんてまさかの事態です。
でも大丈夫。そんなことを見越して、後編のnというナンバリングにしておきました。
これが柔軟性です。

『文章題で身に付くプログラミング思考入門️』は、日常や文章問題からプログラミング思考を身に付けていく、簡単で身近で、あなたをちょっと輝かせてくれるシリーズです。

今回は、後編の3です。

これまでのまとめ

対象者

  • プログラミングの考え方を学びたい人
  • プログラミングに挫折したことのある人
  • 論理的思考を鍛えたい人
  • 文系の人
  • エンジニアの思考を理解したい人

概要

では、早速「まとめる」から続けていきましょう。

シンプルにするために重要な3つの方法

  • 無駄をなくす
  • 順番を整理する、入れ替える
  • まとめる(合わせる)

ラブレターをシンプルにしてみる

まとめる(合わせる)

合わせることができそうなものを合わせてしまいましょう。
ついでに、不要な接続詞も削除してしまいましょう。
ツイートできる140文字くらいにできるといいんですが。

【事実】
あなたはいつも優しく励ましてくれましたね。
「大丈夫、一緒に乗り越えよう」という言葉、苦しい時にあなたがそばにいてくれたこと。

【解釈】
私にとって何よりも大きな支えでした。
どれほど救われたことでしょう。

あなたとだからこそ、私はどんなときも力強く前を向ける。どんな逆風も耐えてこれたんだと思います。
あなたと一緒に歩む未来が、私の何よりの幸せです。

本当にありがとう。

これからもよろしくね。

心からの愛と感謝を込めて。

(199文字)

15%強の削減にとどまりましたね。
まあ、そんなものでしょう。

もう一度、順番の整理と入れ替えに戻りましょう。

順番を整理する、入れ替える

ではやっていきましょう。

まずは、文章の構造を決めるところからやりましょうか。
元々は以下の構成だったので、踏襲しましょう。

  • 起:パートナー関係を振り返る
  • 承:相手を賞賛する
  • 転:未来への前向きな気持ちを語る
  • 結:愛と感謝を伝える

こちらでグルーピングし直してみましょう。

【起:パートナー関係を振り返る】
私にとって何よりも大きな支えでした。

【承:相手を賞賛する】
あなたはいつも優しく励ましてくれましたね。
「大丈夫、一緒に乗り越えよう」という言葉、苦しい時にあなたがそばにいてくれたこと。

【転:未来への前向きな気持ちを語る】
あなたとだからこそ、私はどんなときも力強く前を向ける。
あなたと一緒に歩む未来が、私の何よりの幸せです。

【結:愛と感謝を伝える】
どれほど救われたことでしょう。
本当にありがとう。
これからもよろしくね。
心からの愛と感謝を込めて。

【不一致】
どんな逆風も耐えてこれたんだと思います。

(199文字)

おや、起承転結の定義で言うとどこにもグルーピングしにくい文章が生まれましたね。
削除してしまいましょう。
全てのエリアにおいて、コアとなり得る文章ではないということです。

合わせて、エリア内で順番を入れ替えます。
感謝と愛が伝わる順番にしましょう。

【起:パートナー関係を振り返る】
私にとって何よりも大きな支えでした。

【承:相手を賞賛する】
「大丈夫、一緒に乗り越えよう」という言葉、苦しい時にあなたがそばにいてくれたこと。
あなたはいつも優しく励ましてくれましたね。

【転:未来への前向きな気持ちを語る】
あなたとだからこそ、私はどんなときも力強く前を向ける。
あなたと一緒に歩む未来が、私の何よりの幸せです。
これからもよろしくね。

【結:愛と感謝を伝える】
本当にありがとう。
どれほど救われたことでしょう。
心からの愛と感謝を込めて。

(179文字)

ふむ。読み直してみると、無駄な言い回しをやめて、もっとシンプルにできそうです。

もう一度無駄を削除する

やってみましょう。
まずは、本質的ではなさそうな部分を削除してみます。

【起:パートナー関係を振り返る】
私にとって何よりも大きな支えでした。

【承:相手を賞賛する】
「大丈夫、一緒に乗り越えよう」という言葉、苦しい時にそばにいてくれたこと。
あなたはいつも優しく励ましてくれましたね。

【転:未来への前向きな気持ちを語る】
あなたとだからこそ、私はどんなときも力強く前を向ける。
あなたと一緒に歩む未来が、私の何よりの幸せです。
これからもよろしくね。

【結:愛と感謝を伝える】
本当にありがとう。
心からの愛と感謝を込めて。

(160文字)

なるほど。
さて、あと20文字削りたいところです。
重複を削除していきます。
また、削除したことで文章が少し変になったところは、ちょっと修正してみましょう。

【起:パートナー関係を振り返る】
あなたは、私にとって何よりも大きな支えです。

【承:相手を賞賛する】
苦しい時にそばにいてくれ、いつも優しく励ましてくれましたね。

【転:未来への前向きな気持ちを語る】
あなたとだからこそ、私はどんなときも力強く前を向ける。
あなたと一緒に歩む未来が、私の何よりの幸せです。

【結:愛と感謝を伝える】
本当にありがとう。
これからもよろしくね。

(123文字)

うまい具合に140文字以下になりましたね。
ラブレターの文章だけにして、もう一度記載してみましょう。

あなたは、私にとって何よりも大きな支えです。
苦しい時にそばにいてくれ、いつも優しく励ましてくれましたね。
あなたとだからこそ、私はどんなときも力強く前を向ける。
あなたと一緒に歩む未来が、私の何よりの幸せです。
本当にありがとう。
これからもよろしくね。

さあ、このくらいの文量なら、毎日忙しい私たちでも許容できるギリギリの文量に収まったのではないでしょうか。

元の長文と比較してみましょう。

ふと振り返ると、私たちは本当にたくさんの時間を共に過ごしてきましたね。
楽しいことも、つらいことも、すべてを一緒に乗り越えてきたことが、私たちの絆を深めてくれたと思います。
甘い思い出もたくさんあります。
初めて手をつないだあの日、笑い合った何気ない瞬間、そして特別な記念日たち。
けれど、それ以上に、苦しい時にあなたがそばにいてくれたことが、私にとって何よりも大きな支えでした。

辛いことがあったときも、迷いがあったときも、あなたはいつも優しく励ましてくれましたね。
「大丈夫、一緒に乗り越えよう」という言葉に、どれほど救われたことでしょう。
あなたとだからこそ、どんな逆風も耐えてこれたんだと思います。

これから先も、甘い瞬間だけではなく、時には試練が訪れるかもしれません。
でも、今の私には確信があります。
私たちなら、どんな困難も乗り越えられる。
なぜなら、あなたといることで、私はどんなときも力強く前を向けるから。

これまで本当にありがとう。
そして、これからもよろしくね。
あなたと一緒に歩む未来が、私の何よりの幸せです。
心からの愛と感謝を込めて。
(466文字)

元の文章から70%以上の文字を削減できましたね。
どうでしょうか。
元の文章で伝えたかった内容をそのまま残せたか、と言う観点で言えば、項目的には網羅できているのではないでしょうか。

元の文章のバランスと比較すると、積み重ねてきたエピソードあたりをもう少し残しても良かったんじゃないか、などとは思いますが。
140文字の制限内に収めようと思うと、元の文章を編集するレベルのことが必要そうです。

ところで、元の文章で伝えたかった感情を損なっていないか、に関しての最適化は、受け取り手に応じて対応が必要です。
例えば、何に愛を感じるか、が人によって違うからです。

5つの愛の言語

あなたは、5つの愛の言語を知っていますか?

簡単に言うと、人が「愛されている」と感じるポイントには以下の5種類があります。

  • 言葉がけ
  • やりたくないことの肩代わり
  • 贈り物
  • 共有する体験
  • ボディタッチ

つまり、今回の簡素化で、積み重ねてきたエピソードが損なわれたことによって、愛情を感じない文章になったと思う人もいる、ということです。

誰にでも感情が伝わる文章にするためには5種類をすべて盛り込む必要がある。
そうすると140文字には収まらない。

つまり、

どんな前提で(Why)、誰に(Who)、何を(What)、どのように伝えたいのか(How)

によって文章の選び方や文脈が全く変わるということです。
実際問題、何が正しい・素晴らしいということは定まらず、ただし、何が悪いということは一定ある。というところですね。
「悪い」の参考は、前編を見てもらえればわかるかなと思います。
同じ文であるにも関わらず、順番を入れ替えただけで破滅的なお手紙になってしまいました。

プログラミングも一緒です。
美しいプログラムはいろいろ流派がありますが、NGラインは一定決まっています。

その上で、どうバグを起こさない文脈を作っていけるのか?
そのために、創造と分解と検証を繰り返す必要があるのです。

まとめ

今回の記事で3回にわたって行ったシンプル化は、文章の要約という観点では一つの手法になるのではないでしょうか。

そもそも、こんなやり方をしようと思う人は多分もしかしたら、日本で私一人なんじゃないでしょうか。
なぜなら、そもそも要約できる人はこんな回りくどいやり方をしないでも出来るからです。

ただ、要約がもっとできるようになりたいな、と思っている人にとって、一つのやり方にはなり得ます。
どのやり方があなたに合っているかは、試してみて初めてわかることです。
うまくいかないかもな、くらいの気持ちで色んなことに気軽に挑戦してみれば、あなたの世界や能力も広がるのではないでしょうか。
やるかやらないか。その上であなたは選択するか。それだけの話です。

ぜひお気軽に。合わなくてもうまく行かなくても問題ありません。
いずれにしろ、あなたの人生の助けになるでしょう。

順番の入れ替えに必要なこと

  1. まず初めに、ゴールは何なのかを明確にする
  2. 俯瞰的に見直す
    • いかに柔軟な目線で縦横無尽に検証できるか
  3. シンプルにする
    • 無駄をなくす
    • 順番を整理する、入れ替える
    • まとめる(合わせる)

最後に

ここまで読んでくださってありがとうございます!
少しでも役に立ったら「いいね」をください。続ける励みになります!

皆様のおかげで、Qiita Advent Calendar2024の科学・理論部門の一位になりました!
この場を借りてお礼申し上げます!ありがとうございます!!

スクリーンショット 2024-12-21 20.19.49.png

3
3
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
3
3

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?