はじめに
あなたは、ラブレターは普段書きますか?
私は、時期によって結構書きます。
契約書とか、パートナーへの案件依頼とかです。
もちろん、相手やシーンに合わせて文体は変わりますが、そもそもの出発点としてラブコールであるべき、という考えです。
『文章題で身に付くプログラミング思考入門️』は、日常や文章問題からプログラミング思考を身に付けていく、簡単で身近で、あなたをちょっと輝かせてくれるシリーズです。
今回はラブレターを題材に、文章の順番の入れ替えについて考えていきます。
これまでのまとめ
対象者
- プログラミングの考え方を学びたい人
- プログラミングに挫折したことのある人
- 論理的思考を鍛えたい人
- 文系の人
- エンジニアの思考を理解したい人
概要
さて、手順を構築したり、最適化したりするやり方は色々ありますね。
様々な立場や役割から見たときに、取り組むべきことと考えるべきことがそれぞれ変わりますから、一概に「どの方法が正しい」とは決められないものです。
今回はその中から、言語表現における順番の入れ替えと最適化に焦点を当てて、ラブレターで考えていきましょう。
なぜ重要か
プログラムでも、一度書いたものを俯瞰的に見直す時間はとても重要です。
順番を間違えていると、思わぬバグを埋め込んでしまったり、とても非効率で湾曲的な処理を行ってしまったりします。
私は、有能なエンジニアの方で、日本語文章の組み立てがおかしい人には出会ったことがありません。
まず初めに考えるべきこと
プログラムとは、コンピュータへの命令を一文ずつ順番に渡していく文章のことです。
なので、何をどの順番でコンピュータに命令していくか、この構成力はとても重要です。
その上でまず初めに考えるべきことは、ゴールは何なのか を明確にすることです。
今回のゴールは
長年連れ添ったパートナーへ、感謝の気持ちと愛情を伝える
に設定しましょう。
伝える順番を間違ったラブレター
それでは、まずは伝える順番を間違ったラブレターからです。
なお、ラブレターの原稿はChatGPTに作成してもらい、そこから私が文章の順番だけ入れ替えてみました。
読点(、
)ではなく、句点(。
)単位で入れ替えています。
あなたがラブレターを受け取る側になって、ぜひ読んでみてください。
ふと振り返ると、私たちは本当にたくさんの時間を共に過ごしてきましたね。
心からの愛と感謝を込めて。これまで本当にありがとう。
楽しいことも、つらいことも、すべてを一緒に乗り越えてきたことが、私たちの絆を深めてくれたと思います。
初めて手をつないだあの日、笑い合った何気ない瞬間、そして特別な記念日たち。
あなたと一緒に歩む未来が、私の何よりの幸せです。
あなたとだからこそ、どんな逆風も耐えてこれたんだと思います。
私たちなら、どんな困難も乗り越えられる。
なぜなら、あなたといることで、私はどんなときも力強く前を向けるから。
辛いことがあったときも、迷いがあったときも、あなたはいつも優しく励ましてくれましたね。
「大丈夫、一緒に乗り越えよう」という言葉に、どれほど救われたことでしょう。
そして、これからもよろしくね。
けれど、それ以上に、苦しい時にあなたがそばにいてくれたことが、私にとって何よりも大きな支えでした。
甘い思い出もたくさんあります。
でも、今の私には確信があります。
これから先も、甘い瞬間だけではなく、時には試練が訪れるかもしれません。
どんな印象でしたか?
相手からの感謝と愛情が感じられましたか?
分解してみる
さて、どういう情報の流れになっているのか分解してみましょう。
俯瞰的に見直すとわかりやすいと思います。起承転結で分けてみましょうか。
起:パートナー関係が終わりそう
ふと振り返ると、私たちは本当にたくさんの時間を共に過ごしてきましたね。
心からの愛と感謝を込めて。これまで本当にありがとう。
承:「私」のメリットを伝える
楽しいことも、つらいことも、すべてを一緒に乗り越えてきたことが、私たちの絆を深めてくれたと思います。
初めて手をつないだあの日、笑い合った何気ない瞬間、そして特別な記念日たち。
あなたと一緒に歩む未来が、私の何よりの幸せです。
あなたとだからこそ、どんな逆風も耐えてこれたんだと思います。
私たちなら、どんな困難も乗り越えられる。
なぜなら、あなたといることで、私はどんなときも力強く前を向けるから。
転:相手だけに要求をする
辛いことがあったときも、迷いがあったときも、あなたはいつも優しく励ましてくれましたね。
「大丈夫、一緒に乗り越えよう」という言葉に、どれほど救われたことでしょう。
そして、これからもよろしくね。
結:未来の不安要素を伝える
けれど、それ以上に、苦しい時にあなたがそばにいてくれたことが、私にとって何よりも大きな支えでした。
甘い思い出もたくさんあります。
でも、今の私には確信があります。
これから先も、甘い瞬間だけではなく、時には試練が訪れるかもしれません。
整理しましょう。
まず大事なのは『起』と『結』です。
なぜなら、
- 起:どんなテーマの話なのか?
- 結:結局何が言いたいのか?
であり、ここがコミュニケーションの主軸となるからです。
それで言うと、
- 起:どんなテーマの話なのか?
→パートナー関係が終わりそう
- 結:結局何が言いたいのか?
→未来の不安要素を伝える
となるので、「あれ?この人は私との未来に不安があって、パートナー関係を終わらせたいんだろうか?」という受け止め方ができます。
『承』と『転』も整理してみましょうか。
- 承:『起』(テーマ)の詳細は何か?
- 転:つまり本題は何なのか?
ですね。
- 承:『起』(テーマ)の詳細は何か?
→「私」のメリットを伝える
- 転:つまり本題は何なのか?
→相手だけに要求をする
となりますから、「この人は自分の話がしたくて、本題としてはもっと私に要求したい、というところかな?」とできます。
- 起:パートナー関係が終わりそう
- 承:「私」のメリットを伝える
- 転:相手だけに要求をする
- 結:未来に不安要素を作り出す
このラブレターを受け取って、感謝の気持ちと愛情が伝わってくるでしょうか?
最初にお伝えしたとおり、元の原稿はChatGPTに作成してもらいました。
元々は素敵なラブレターだったんです。
そこから私が文章の順番だけを入れ替えて、不思議なお手紙に仕立てました。
情報を伝える順番が文脈を作り、文脈がプロセスや感情を作ります。
逆に言えば、
順番を整理すれば、何をどう伝えるのかをコントロールすることができます。
あなたなら、この文章をどのように入れ替え、感謝の気持ちと愛情を伝えますか?
次回は
次回も引き続き、順番の入れ替えについてです。
元々の原稿を公開するとともに、なぜ良いのか?について分析していきたいと思います。
まとめ
順番の入れ替えに必要なこと
- まず初めに、ゴールは何なのかを明確にする
- 俯瞰的に見直す
最後に
ここまで読んでくださってありがとうございます!
少しでも役に立ったら「いいね」をください。続ける励みになります!