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SRE屋のひとりごと

Last updated at Posted at 2025-08-24

この記事は メドレー夏のブログリレー2025 1日目の記事です。


株式会社メドレー 人材プラットフォーム本部 CTO室 SREグループで、SREエンジニ アをしています玉井です。
本記事では、SREエンジニアとしてスキルアップを図るため、ひとり1年でAWS認定資格を10個取得したことの話をします。なお、All Certificatesに向けて現在進行中です。

毒味役としてのSRE

SRE活動として、サービス信頼性の向上や、DevOpsの促進、セキュリティの確保などやることは多岐にわたりますが、いずれの活動にも幅広い知識が必要になります。

特にXaaSに関する最新技術は、AIに相談してもわからなかったりハルシネーションを起こした回答をされたりと、現時点ではあまり有用ではありません。やはり、自分の知識として培っていないと、ベストプラクティスに沿った活動は難しいと思います。

某後宮妃の白粉の鉛中毒を見抜いた毒味役のように、先に最新技術の知見を得ることでアプリケーション開発エンジニアに安全・安心の環境を提供することができます 💊。

AWS認定資格 All Certificatesへの挑戦

世には100、1000のXaaSがありますが、AWSとGoogle Cloudのどちらがすばらしいかは決めつけるものではないと思います 🍐💐。
そして、メドレーでは主にAWSにて環境構築をしています。

AWSには全12種のAWS認定資格がありますので、これを取得することを通してAWSに関するスキルアップを図ることにしました。
BedrockとかMCPサーバの本を出版しているAWS Heroのあの人の記事やイベントに影響を受けた感もあります。

ちなみに、AWSの利用歴は10年ほどあります。

AWS認定資格の勉強方法

AWS認定資格の試験範囲は公式から公開されていますが、試験範囲はとても広く、試験範囲の全てをマスターしようとしたらとてつもない時間がかかります。また、参考書も全ての資格で出版されているわけではなく、高度系の資格だと存在していないものもあります(ちょっと前までKindle Unlimitedで見られる参考書があったのですが、現在はすべて閲覧不可になってしまいました)。

そこで私は以下のようなアプローチを取りました。

  • AWS認定資格の問題集を提供している有料サービスに登録し、とりあえず解いてみる
    • 最初は全然わからないので、当然間違えまくる
  • 問題や解説に出てきた知らないワードをメモしておく
    • あとでメモしたワードについて、技術記事や動画を調べて、まとめる
  • 不正解の問題を全問正解するまで繰り返す(不正解が記録されるサービスでした)

image.png

AWSが提供している、Skill builderや、Black Beltの動画も時間のある時に閲覧しました。
しかし、一番役にたったのは、その資格の勉強をしている人がQiitaなどに書いたまとめ記事でした。

試験会場選び

AWS認定資格試験は、自宅でも受けることができますが、何も置いていない部屋で行うことが条件なので、そんな部屋はトイレと風呂くらいしかないので、テストセンターで受けることにしました(実際、風呂場で受験する人いるみたいですね)。

テストセンターは首都圏であれば結構あります。
最初は自宅の近所のテストセンターで受けていたのですが、交通量の多い駅前通り沿いのビルで、しかも道路に窓が面している部屋だったので、エンジン音、クラクション、救急車の音など騒音がひどく集中できませんでした・・・。
あるときから、新橋の航空会館のテストセンターを使うようにしました。窓のない部屋でとても静かでおすすめです。

行ってみないとわからないと思いますが、試験に集中できる会場を探してみましょう

AWS認定資格別 感想

取得した順に感想を記載しています。
月一ペースで取得していきました。ANSまでは・・・。

戦略として、簡単な順に取得して基礎知識から磨いていきつつ、DEA、AIFのような新設の試験は世の中に良い情報が溜まった頃に受けようと思い、後回しにしました。

※試験問題に関することを公開することは禁止されているので、ここでは記載していません。
※難易度は個人の感覚です。

AWS Certified Cloud Practitioner (CLF-C02)

  • 難易度:★☆☆☆☆
  • 非エンジニアが受けるような試験と聞いて舐めていましたが、ちゃんと勉強しないと取れないやつでした
  • クラウドの定義から、AWS Well-Architectedに関すること、AWSとの責任境界に関することなど、今まで気にしていなかったような概念的な分野を勉強しました

AWS Certified Solutions Architect - Associate (SAA-C03)

  • 難易度:★☆☆☆☆
  • EC2やRDSなど実務で使っていたような知識が試験範囲でしたので、私にとってはCLFより簡単に思えました
  • 試験勉強を通して、EC2のプレイスメントグループなど、長年よく使っているEC2でも知らない機能があることを知り、資格取得の良さを実感し始めていました

AWS Certified SysOps Administrator - Associate (SOA-C02)

  • 難易度:★★☆☆☆
  • モニタリングやDevOpsなど、運用に関するサービスの勉強をしました
  • こちらも実務で使っている知識が割と生きました

AWS Certified Developer - Associate (DVA-C02)

  • 難易度:★★★☆☆
  • CodeシリーズやAppSync、Amplifyなど、知っているけど使ったことない開発環境構築にまつわるサービスの勉強をしました

AWS Certified Security - Specialty (SCS-C02)

  • 難易度:★★★★☆
  • ネットワーク的なセキュリティ構成や、各種サービスのセキュリティ設定に関する勉強をしました

AWS Certified DevOps Engineer - Professional (DOP-C02)

  • 難易度:★★★☆☆
  • SysOpsのProfessional版という感じなので、Codeシリーズなどをより重点的に勉強しました

AWS Certified Solutions Architect - Professional (SAP-C02)

  • 難易度:★★★★☆
  • 高度系試験で、唯一参考書が出版されている資格だと思います(多分)。それだけ受験者が多いということでしょうか
  • SAAのProfessional版なので試験範囲は広く深くなのですが、これまでの実務経験と勉強の累積も生きて、これまでの復習をする感じで勉強しました

AWS Certified Advanced Networking - Specialty (ANS-C01)

  • 難易度:★★★★★
  • 圧倒的に一番難しい試験で、初めてかつ唯一落ちました。2回落ちたのち、半年間勉強してなんとか取れました
  • AWSに関することだけではなくネットワークに関する基礎知識が必要です
  • Direct Connectなど個人ではまず契約しないようなサービスの問題がでるので、試しに触ってみるというようなことができないのも難しいところでした

AWS Certified Data Engineer - Associate (DEA-C01)

  • 難易度:★★☆☆☆
  • RDSやOpenSearchなどデータソースにまつわるサービスに関する部分を勉強しました
  • ANSとった後だったので、ギャップでより簡単に思えてしまいました

AWS Certified AI Practitioner (AIF-C01)

  • 難易度:★★☆☆☆
  • SageMaker、Bedrockに関する問題や、Machine Learningに関する部分を勉強しました
  • Practitionerですが、実務で全く触ったことのないサービスが問題にたくさん出るので、しっかり勉強しました

AWS Certified Machine Learning Engineer - Associate (MLA-C01)

  • 近日取得予定!

AWS Certified Machine Learning - Specialty (MLS-C01)

  • 近日取得予定!

AWS資格取得して良かったこと

AWSの知識が深くなった

当初の目論見通りですが、知らなかった便利なサービスを知ったり、普段使っているサービスでも「そんな機能あったんだ!」という発見があったり、昔できなかったのにできるようになっていたことを知ったり、資格取得の勉強していなかったら辿り着けない情報に沢山出会えました。

「暇」と思うことがなくなった

暇を見つけてはスマホで問題集を解いていたので、大阪万博・フランス館の2時間待ちも苦じゃなかったです🇫🇷。

沢山持っていると驚いてもらえる

AWS Summit Japan 2025で資格ごとのステッカーをもらいに行く時、AWSの方に「おお!ANS!」と驚いてもらえたのは嬉しかったです。

IMG_3358.png

最後に

資格取得を通して、些細な失敗で簡単に吹き飛ぶ平民エンジニアから、多少は文官エンジニアに近づけた気がします 🐈🐈。
世の中は無知のふりをしていた方が立ち回りやすいこともありますが、知の利を生かして開発チームを盛り上げていきたいと思います 🐈🐈。

来年こそは12冠した人だけがもらえるゴールデンジャケットをいただきたいです。

IMG_3361.png


明日は医療プラットフォーム本部の小島さんによる記事です。お楽しみに!

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