はじめに
Linuxでは、ファイルとディレクトリのパーミッション（アクセス権）と所有権を管理することが非常に重要です。ここでは、chmod と chown コマンドを使った基本的な管理方法を紹介します。
コマンド説明
chmod - ファイルとディレクトリのパーミッションの変更
chmod コマンドは、ファイルやディレクトリのアクセス権を変更するために使用されます。
アクセス権のシンボル
r : 読み取り（read）
w : 書き込み（write）
x : 実行（execute）
# 例
chmod [options] mode file
# ファイルに読み取り・書き込み・実行の権限を与える（所有者）
chmod u+rwx filename
#グループに読み取り権限のみを与える
chmod g+r filename
#その他のユーザーに全ての権限を与えない
chmod o-rwx filename`
八進数（数値）による指定
r=4、w=2、x=1 の合計で指定
# 所有者に全ての権限（7）、グループとその他に読み取り・実行権限（5）を与える。
chmod 755 filename
chown - ファイルとディレクトリの所有権の変更
chown コマンドは、ファイルやディレクトリの所有者とグループを変更するために使用されます。
# 例
chown [options] owner[:group] file
# ファイルの所有者を `user` に変更する
chown user filename
# ファイルの所有者を `user` に、グループを `group` に変更する
chown user:group filename
基本的な使用例
# ファイルの所有者とグループの変更
# 指定したファイルの所有者とグループが変更されます。
sudo chown user:group /path/to/file
# ディレクトリとその中身のパーミッションを再帰的に変更
# 指定したディレクトリとその中身全てのパーミッションを変更します。
chmod -R 755 /path/to/directory
# ファイルの実行権限の追加
# スクリプトファイルに実行権限が追加されます。
chmod +x /path/to/script.sh
おわりに
パーミッションと所有権の適切な管理は、システムのセキュリティと運用の効率性を高めます。
個人的には八進数（数値）による指定を主に利用した方が覚えやすいと思います。
次の記事では、ネットワーク診断の基本コマンドについて説明します。
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