はじめに
更新履歴
- 2026.4: npm パッケージ
markdown-pointerを公開。PowerShell なしで MCP サーバーをセットアップ可能に
AI にドキュメントをドラフトしてもらったら、その後どうしていますか? コードの編集は AI に任せる機会が増える一方で、ドキュメントはまだエディタで手直ししている人も多いのではないでしょうか。
AI が生成した .md を手軽にプレビューし、気になる箇所を AI に伝える手段がない(面倒くさい)ことが課題だろうと思います。VS Code で開いて、何行目を直して、Mermaid 図のこのノードを修正して — こうした指示を、プロンプトに毎回書くのは面倒ですよね。
人 と AI が協働するための Markdown ビューア
この課題を解決すべく、MarkdownPointer を開発しました。レンダリングされた Markdown の任意の要素をクリックすると [filepath:line] 内容 形式のリンク情報がクリップボードにコピーされます。行だけでなく、テーブル内のセルや、Mermaid 図の要素も指すことができます。それを AI のプロンプトに貼り付けて、修正すべき箇所をピンポイントで指示できます。
コンセプトは "Vibe writing for Markdown — 見たものを指さして、AI に直してもらう" です。
修正したい場所をクリックして、プロンプトに貼って AI に指示すると:
このノードに色をつけて [C:\docs\architecture.md:6] mermaid node: mdp.exe
主な機能
| 機能 | 説明 |
|---|---|
| Point & Prompt | 見出し・コードブロック・テーブルセル・Mermaid ノードなどをクリックして [filepath:line] 内容 をコピー |
| Mermaid | Flowchart / Sequence / Class / State / ER / Gantt / Pie / Git graph / Mindmap |
| KaTeX | インライン $...$ とブロック $$...$$ の数式 |
| SVG | 埋め込みフォント付き SVG の表示 |
| Live Reload | ファイル変更を検知して自動更新 |
| Recent Files | ピン付きクイックアクセス |
| Tab Dock/Undock | タブをウィンドウ間でドラッグ、または別ウィンドウに分離 |
| Always on Top | ウィンドウを最前面に固定 |
| Export |
.pptx(built-in Open XML)、.docx(Pandoc 経由) |
| Import |
.docx / .pptx を Markdown に変換(画像も抽出) |
| MCP server | ドキュメントのオープン・ナビゲーション・エクスポート・インポートを AI が直接操作 |
インストール
PowerShell 7.4+ がある環境なら、1行でインストールできます。
Install-PSResource MarkdownPointer
必要な環境
- Windows 10/11
- PowerShell 7.4+
- .NET 10 Desktop Runtime
使い方
PowerShell 7.4+ コンソールで操作してください。ファイル名は Tab もしくは Ctrl+Space で補完入力できます。
ファイルを開く
mdp README.md, report.md # ファイルを開く
mdp docs\*.md # ワイルドカードで複数ファイルをタブで開く
mdp # ビューアだけ起動
ファイルの指定行にジャンプ
mdp docs\report.md 50
エクスポート
# .pptx にエクスポート
ConvertTo-Pptx .\slides.md
# .docx にエクスポート
ConvertTo-Docx .\README.md
# ワイルドカードで複数の .md を一括変換
ConvertTo-Docx .\docs\*.md -OutputDirectory .\out
いずれも Pandoc のインストールが必要です。ビューアの右下にある Export ボタンからも実行できます。
キーボードショートカット
| ショートカット | 操作 |
|---|---|
Ctrl+O |
ファイルを開く |
Ctrl+W / Ctrl+F4
|
タブを閉じる |
Ctrl+Tab / Ctrl+Shift+Tab
|
タブ切り替え |
マウスホイール |
スクロール |
Ctrl+マウスホイール |
ズーム |
Ctrl+F |
ページ内検索 |
Ctrl+G |
行ジャンプ |
Ctrl+P |
印刷 |
F5 |
リロード |
MCP サーバーとして AI に接続する
MarkdownPointer を MCP サーバーとして AI に登録すると、AI がドキュメントのオープンやエクスポートを自律的に行えるようになります。
MCP については、下記をご参照ください。
npm でセットアップ(推奨)
Node.js がインストールされていれば、npm パッケージひとつで MCP サーバーとビューアの両方がセットアップされます。PowerShell モジュールの別途インストールは不要です。
Claude Code:
claude mcp add mdp -- npx -y markdown-pointer
Claude Desktop (%APPDATA%\Claude\claude_desktop_config.json):
{ "mcpServers": { "mdp": { "command": "npx", "args": ["-y", "markdown-pointer"] } } }
その他の MCP クライアント: npx -y markdown-pointer をコマンドとして設定してください。
PowerShell モジュールでセットアップ
インストール した後、PowerShell 7 コンソールで次を実行してください。
Claude Code:
Register-MdpToClaudeCode
Claude Desktop:
Register-MdpToClaudeDesktop
Microsoft Store(MSIX)版の Claude Desktop をお使いの場合: MSIX のファイルシステム仮想化により、Register-MdpToClaudeDesktop が正しい設定ファイルに書き込めないことがあります。再起動後に MCP ツールが表示されない場合は、Claude Desktop の Settings → Developer → Edit Config で実際の設定ファイルを開き、手動で以下を追記してください。
{ "mcpServers": { "mdp": { "command": "<Get-MarkdownPointerMCPPath -Escape の出力を貼り付け>" } } }
Claude Desktop をお使いの場合は、ぜひ PowerShell.MCP を併用して下さい。AI が直接 .md ファイルを出力できるようになります。Claude Code ユーザーの方にもお勧めします!
PowerShell.MCP のインストールは、PowerShell 7 コンソールで Install-PSResource PowerShell.MCP を実行したら、Register-MCPToClaudeDesktop を実行するだけです。詳細な手順は下記にあります。
登録後に MCP サーバーへの接続エラーが出る場合は、.NET 10 Desktop Runtime がインストールされていない可能性があります。.NET 10 は Windows に標準搭載されていないため、別途インストールしてください。
登録後はプロンプトで操作できます:
- 「README.md を mdp で開いて」
- 「このプロジェクトを分析して、アーキテクチャドキュメントを作成して mdp で開いて。Mermaid を活用して」
- 「report.md を docx にエクスポートして」
- 「slides.md を pptx にエクスポートして、スライド 3 を見せて」
- 「この pptx を Markdown にインポートして、内容を要約して」
- 「mdp の今の状態を教えて」
MCP ツール一覧
| ツール | 説明 |
|---|---|
show_markdown |
Markdown/SVG ファイルを開き、指定行にスクロール |
get_status |
現在のウィンドウ/タブ状態を取得 |
slide_control |
reveal.js スライドのナビゲーション |
get_slide_info |
スライドの形状・内容をテキストで取得 |
get_slide_image |
スライドを PNG 画像で取得(PowerPoint が必要) |
export_document |
.pptx(built-in)または .docx(Pandoc)にエクスポート |
import_document |
.docx / .pptx を Markdown にインポート(画像も抽出) |
tag_asset |
インポートしたファイルや画像を index.json でタグ付け |
Vibe writing の作業例
Claude Code(.md を生成でき、ローカル MCP サーバーをサポートする任意の AI)に、MarkdownPointer を構成して操作して下さい。
1. 次のようなプロンプトで、.md ファイルを作成:
C:\tmp\Proj を評価して、proj_eval.md を作成して mdp で開いて。Mermaid を活用して。
2. MarkdownPointer で、気になる部分をクリック
3. AI のプロンプトに貼り付けて指示:
このノードの直後に、「レビュー」ステップを追加して [C:\docs\report.md:42] 実装
4. AI がファイルを直接編集 → MarkdownPointer が自動更新 → 2. に戻る
この手順を繰り返して、.md ファイルを洗練していくことができます。
まとめ
MarkdownPointer は、以下の3点を1つのパッケージで提供します:
- Point & Prompt — クリックした場所を AI にコピー
- 高機能ビューア — Mermaid / KaTeX / SVG を含む Markdown を自動更新
- MCP サーバー — AI がドキュメントを直接操作
PowerShell 1行でインストールできます。ぜひお試し下さい。

