こんにちは。エクセルソフトの田淵です。
やっと、重い腰を上げて Visual Studio 2017 を新規にインストールしてみました。
2017年3月17日時点の手順です。細かい手順は変わる可能性がありますので、ご了承ください。
Xamarin が使えるように Visual Studio をインストールするには
本エントリーは、まったくの新規の状態からのインストールの手引書です。
が、既に Visual Studio 2017 をインストールされている方は以下の「変更」ボタンから Xamarin を追加インストールできます。
ダウンロード
まずは Visual Studio 2017 のインストーラーをダウンロードします。
Visual Studio | Developer Tools and Services | Microsoft IDE
こちらのサイトで、適切なエディションを選んでダウンロードします。
今回は Community Edition をインストールしてみました。
インストールウィザード
インストールを開始すると、以下のインストールウィザードが開きます。
下の方に「.NETによるモバイル開発」がありますので、チェックしましょう。
右側でチェックされているコンポーネントがインストールされます。それぞれが何なのか?の解説をつけておきます。
- Xamarin Workbooks
- Console/Android/WPF/iOS の REPL 環境です。サイズも大きくないので入れておいて損はないです。
- こちら を見ていただくと良いかと思います。
- Android NDK
- AOTかBundle assemblies into native codeを使わなければ不要とのこと(@atsushieno に教えていただきました)
- Android SDK セットアップ (レベル23)
- ビルドに必要な SDK の各種ツールを API 23(Marshmallow)を対象にしたものを入れてくれます。
- Java SE Development Kit (8.0.xxx.xx)
- Google Android エミュレーター ※1
- API 23 の ARM と HAXM のエミュレーターです。
- これのチェックを外すとかなりの容量が減りますが、エミュレーターを自分で作らなければいけません。
- インストールされている SDK の API にあったエミュレーターを作るようで、完全に新規インストールの場合は 12.5GB でした。インストールされている API が多い場合は 20GB くらいになることもあるようです。
- F# 言語サポート
- 関数型言語はいいらしいぞ。
- Intel Hardware Accelerated Execution Manager (HAXM)
- 公式サイト
- ※1の Google エミュレーターを動かすための仮想マシンホストです。エミュレーターを使うなら必須。
- Windows 10 Mobile エミュレーター ※2
- W10M のエミュレーターとそれを動かすための Hyper-V(恐らく)が入ります。
- これと ※1 は共存はできないと思われますので、インストールは推奨しません。UWP のデバッグは Windows 10 マシンであればローカルマシンに配布できるので問題ないです。
- Xamarin用ユニバーサルWindowsプラットフォーム
- 標準では未チェックです。
- Xamarin.Forms UWP 用の SDK などが入っています。Xamarin.Forms で UWP アプリも作る場合はチェックを追加してください。
となっています。(Enterprise の方は iOS Remote Simulator(だったなか?)もインストールしておきましょう。)
Xamarin が初めてという方は、一番下の「ユニバーサルWindowsプラットフォーム(UWP のことです)」を追加でチェックして、そのままインストールしましょう。
その他の「.NET デスクトップ開発」、「ASP.NET と Web 開発」などのワークロードはお好みに合わせて入れてください。
Android SDK、Intel HAXM のエミュレーターの作り方について結構分かっているという方は、@amay077 さんが一番小さい容量で Visual Studio 2017 と Xamarin をインストールするには?という趣旨で以下のエントリーを書いてくださっているので、参考にして、最小構成でインストールするのもアリです。
起動&プロジェクト作成
インストールが終了したら「起動」ボタンをクリック!
テーマを決めて Microsoft アカウントでログインして、起動します。
Visual Studio 2015 と比べると結構画面が変わっていますね。新しいプロジェクトから新規プロジェクトを作成できます。検索欄に「クロス」と入力して「クロスプラットフォームアプリ (Xamarin.Forms またはネイティブ」のプロジェクトを作成しても良いですし、「その他のプロジェクトテンプレート」から従来のテンプレート選択ダイアログを表示しても良いです。
「その他のプロジェクトテンプレート」をクリックした場合は、以下のダイアログが開きますので、「Visual C#>Cross-Platform>クロスプラットフォームアプリ (Xamarin.Forms またはネイティブ」を選択して[OK]をクリックします。
アプリの基本設定を決める次のダイアログが表示されますので、今回はそのまま[OK]をクリックします。
UWP 開発をチェックした方は、以下のダイアログが表示されますので、そのまま[OK]をクリックします。
環境チェック&デバッグ
作成されたプロジェクトと環境周りを見てみましょう。
前述の通り、Intel HAXM を使用する Android 6.0 エミュレーターがインストールされ、使える状態になっています。ここでは、「VisualStudio_android-23_x86_phone (Android 6.0 - API 23)」を選択します。
Visual Studio のメニューから「ツール>Android>Android SDK マネージャー」をクリックしてみました。ビルドに必要な「Android SDK Tools」「Android SDK Platform-tools」がほぼ最新で、API 23 で構築できるように「Android SDK Build-tools」の 23.0.3 がインストールされているのが分かります。最低限、Android 6.0 向けのアプリはビルドできることが分かります。
UWP プロジェクトでエラーが出ている可能性がありますが、ソリューションをビルドすれば無くなるはず。(未だに「Initialize Component」のエラーが出るのか… とは思いますが、このエラーは無視しても良いやつです。)
ではそのままビルドしてみましょう!
おおおおお…😭😭 マジか!やったね!!!
UWP も OK!
iOS も多分 OK!
多分 OK というのは私の環境だけ iOS プロジェクトのプロパティの「iOS ビルド>パッケージ化のオプション>iOS 用に PNG イメージファイルを最適化する」のチェックを外さないとビルドできなかったため… なんでや…
Mac 側の ~/Library/Caches/Xamarin/mtbs/builds/<アプリ名>/<ビルドのハッシュ?>/obj/<ビルドターゲット>/Debug/optimized/
に最適化した png ファイルがコピーされるみたいなのですが、なぜかコピーされない状態です。調査中。
その他きになるかも?という点は以下。
「共有プロジェクト」と「ポータブルクラスライブラリ (PCL)」については以下をご参照ください。
(.NET Standard との兼ね合いで暫くは共有プロジェクトの方が良いかもです。)
Sharing Code Options - Xamarin
UWP 開発を始めてやる方は、「開発者モードにせよ」というダイアログが出たりしますので、言われる通りにしておきましょう。
まとめ
Visual Studio 2017 で Xamarin を始める方は、PC の容量さえクリアできれば、サクッとインストールして、サクッとデバッグまで試していただけます!これなら、「Xamarin はいいぞ!」って言えますね。嬉しい。
周りの方に、Xamarin を始めたい場合は、Visual Studio 2017 を「.NETによるモバイル開発」にチェックをつけてインストールすれば何の問題もなく始められるよ!と言ってあげてください。
Next Step?
Xamarin 公式ドキュメントにもある、一番最初の QuickStart 日本語版です。まずはここからやってみましょう!
ytabuchi/XamarinHOL: Xamarin ハンズオン用のレポジトリ&ドキュメントです。
WPF などの開発を行っていて XAML に慣れている方は、以下のハンズオンをやってみましょう!
xamarin-dev-doc/hands-on at master · chomado/xamarin-dev-doc
(画面写真やメニューの名前が少し古いかもしれませんがご容赦ください。)
楽しい Xamarin ライフを!
Xamarin 気になった方は
Visual Studio 2017 をインストールして触ってみてください。手順書は こちらのエントリー をご覧ください。
学習用リソース や JXUG リンクページ に参考資料を纏めてますので併せてどうぞ。
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