英語の勉強をしようと思って参考書を買ったり、単語帳を開いたりしたことは何度もある。
しかし正直に言うと、どれも長続きしなかった。
ところが、プログラミングを始めてから、気づいたら英語を読む量も、理解できる量も、自然と増えていた。
今回は「英語を勉強しよう」と思っていなかったのに、なぜか英語力が伸びた話を書いてみる。
最初は英語がただのノイズだった
プログラミングを始めた頃、英語はとにかく邪魔だった。
エラーメッセージは英語
ドキュメントも英語
ライブラリのREADMEも英語
エラーが出るたびに、意味もよく分からない英語の文章が大量に表示される。
正直「なんで日本語じゃないんだ」と思っていた。
とりあえずエラー全文をコピーして検索し、Stack Overflowを開いて、コードだけ拾って貼る。
そんな使い方しかしていなかった。
読まざるを得ない瞬間が増える
しかししばらくすると、単純なコピペでは解決できない問題にぶつかるようになる。
自分の環境が特殊
ライブラリのバージョンが違う
エラーが微妙に違う
そうなると、英語の説明をちゃんと読まないと意味が分からない。
「このエラーは何を意味しているのか」
「この回答は何を前提にしているのか」
「この修正は何を変えているのか」
これを理解するために、少しずつ英語の文章を読むようになった。
英語が目的ではなく手段になる
ここで大きな変化が起きる。
英語が目的ではなく、手段になった。
英語を読めるようになりたい、ではなく
問題を解決したい、そのために英語を読む
という構図になる。
すると不思議なことに、英語を読むこと自体が苦ではなくなる。
なぜなら、読めないと困るからである。
単語の覚え方が変わる
単語帳で覚える英単語と、実務で出てくる英単語は性質が違う。
runtime error
dependency
deprecated
initialize
payload
serialize
これらは日本語訳を覚えるというより、意味と挙動がセットで頭に入る。
deprecated は「非推奨」ではなく「そのまま使うと後で痛い目を見るやつ」
serialize は「保存や通信のために形を変えるやつ」
こういう感覚で覚えていく。
リスニングとスピーキングは別問題
一方で、プログラミングで伸びるのは主にリーディングである。
英語の動画を見ることも増えたが、会話としての英語はまた別のスキルだと感じる。
とはいえ、英語に対する心理的な抵抗が消えるだけでも大きな変化だった。
英語が怖くなくなるという変化
一番の変化はここかもしれない。
英語を見ても「無理」と思わなくなる。
分からなくても
単語を調べればいい
文を分解すればいい
時間をかければ理解できる
そう思えるようになる。
まとめ
プログラミングを始めたことで英語ができるようになった、というよりも、
英語が「怖いもの」から「使う道具」に変わった、という方が正しい。
結果として読む量が増え、理解できる量が増え、英語力が増したように見える。
英語を勉強しようとして挫折している人ほど、
プログラミングを始めた方が英語が伸びるかもしれない、というのは割と本気で思っている。