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【Rails】SQlite3から本番環境だけPostgreSQLに変更する方法をどこよりも優しく伝える!

Last updated at Posted at 2022-09-27

目的

Render.comというPaasを利用して本番環境にアップする際に、データベスはPostgreSQLが指定されていました。
RailsのデフォルトDBはSQlite3ですので、PostgreSQLに乗り換える必要があるということです。
本記事では、テストと開発環境はSQlite3のまま、本番環境だけPostgreSQLに変更する手順を記録します。

手順

Rails newで新しいアプリを作成する

今回は最終的にRender.comにデプロイするところまで説明しますので、Render_appというアプリを作成します。

ターミナルにて

$ rails new Render_app
...
$ cd Render_app

このタイミングでGitHubにレポジトリを作成しておきます。

環境

私が作成したプロジェクトのバージョンは以下です。

$ ruby -v
=> ruby 3.1.2p20

$ rails -v
=> Rails 7.0.4

PostgreSQLを使う準備

macにHomebrew経由でpostgreSQLをインストールする

Rubyを扱う方ならHomeburewはインストール済かと思いますが、一応インストール方法の参照元を置いておきます。
https://prog-8.com/docs/ruby-env

ターミナルにてpostgresqlの最新の安定版をダウンロードしましょう。

$ brew install postgresql
...

# 導入確認
$ psql --version
=> psql (PostgreSQL) 14.5 (Homebrew)

PostgreSQLの初期設定

PostgreSQLをインストールしたら、使用するための初期設定をします。

データベースの初期化

まずは、データベースを初期化します。

$ initdb /usr/local/var/postgres -E utf8

PostgreSQLの立ち上げ・停止

PostgreSQLの立ち上げ・停止は以下のコマンドでおこないます。

# 立ち上げ
$ brew services start postgresql
==> Successfully started `postgresql@14` (label: homebrew.mxcl.postgresql@14)

# 停止
$ brew services stop postgresql
==> Successfully stopped `postgresql@14` (label: homebrew.mxcl.postgresql@14)

ユーザー設定

PostgreSQLを立ち上げた状態でユーザー設定をしていきます。

$ createuser -s -P <ユーザー名>
Enter password for new role: <パスワードを設定>
Enter it again: <サイドパスワードを入力>

このとき、入力したパスワードは表示されないので気をつけましょう。

ユーザー設定が完了したらPostgreSQLを停止します。

RailsアプリにPostgreSQLを導入

下準備ができたら、RailsアプリにPostgreSQLを導入していきます。

Gemfileの編集

SQlite3のgemをdevelopmenttest環境に引っ越しさせます。

Gemfile
- # Use sqlite3 as the database for Active Record
- gem "sqlite3", "~> 1.4"

+ group :development, :test do
+   # Use sqlite3 as the database for Active Record
+   gem "sqlite3"
+   ()
+ end

このとき、バージョンの指定を削除して常に最新版を使用するようにしました。

次に、本番環境にPostgreSQLを使用するように指定します。

Gemfile
group :production do
  # Use PstgreSQL as the database for Active Record
  gem 'pg'
end

Gemファイルを編集したら

$ bundle install

します。

環境設定

使用するデータベースの設定を環境ごとに指定するために、環境設定をしていきます。

database.ymlを編集

データベースの設定はconfig/database.ymlファイルで指定します。
下記のように編集します。

before

config/database.yml
# SQLite. Versions 3.8.0 and up are supported.
#   gem install sqlite3
#
#   Ensure the SQLite 3 gem is defined in your Gemfile
#   gem "sqlite3"
#
default: &default
  adapter: sqlite3
  pool: <%= ENV.fetch("RAILS_MAX_THREADS") { 5 } %>
  timeout: 5000

development:
  <<: *default
  database: db/development.sqlite3

# Warning: The database defined as "test" will be erased and
# re-generated from your development database when you run "rake".
# Do not set this db to the same as development or production.
test:
  <<: *default
  database: db/test.sqlite3

production:
  <<: *default
  database: db/production.sqlite3

after

config/database.yml
default: &default
  adapter: sqlite3
  pool: <%= ENV.fetch("RAILS_MAX_THREADS") { 5 } %>
  timeout: 5000

development:
  <<: *default
  database: db/development.sqlite3

test:
  <<: *default
  database: db/test.sqlite

production:
  adapter: postgresql
  encoding: unicode
  pool:  <%= ENV.fetch("RAILS_MAX_THREADS") { 5 } %>
  database: <任意のデータベース名>
  username: <任意のユーザー名>
  password: <%= ENV['DB_PASSWORD'] %> # .envで設定

環境変数を設定

上で設定したdatabase.ymlファイルはGitHubにアップされます。
このファイルの中に本番環境で使用するデータベースのアクセスパスワードを直接記入すると、不正アクセスが発生する可能性があります。
そこで、.envというファイルを作成し、大切な情報はそこに記入するようにします。
ymlファイルの最終行にあるRuby式<%= ENV['DB_PASSWORD'] %>は、.envファイルから値を引っ張ってくる指示をしています。

.envファイルを作成する手順を記します。

まずは、本番環境用にdotenv-railsというGemファイルをインストールします。

Gemfile
group :production do
  ()
  # 環境変数の設定
  gem 'dotenv-rails'
end
$ bundle install

プロジェクトフォルダ直下に.env.productionファイルを作成し、パスワードを記入します。

.env.production
DB_PASSWORD = '<任意のパスワード>'

この時点では本番環境用のデータベースを作成していないので、パスワードは発行されていません。
とりあえず.env.productionのファイルを作成するだけでOKです。

database.ymlにパスワードを直接書かないのは分かったけど、.env.productionが盗まれたら元も子もないのでは?」

その通りです。
そこで、.env.productionをGitHubにアップしないようにセッティングします。

プロジェクトフォルダ直下に.gitignoreファイルを作成します。
このファイルに記載されたファイルは、gitにcommitされません。
.gitignoreに次のように追記します。

.gitignore
()
.env.production

試しにGitHubにpushしてみます。
スクリーンショット 2022-09-25 10.09.24.png

確かに.env.productionがpushされていないことが分かります。
もしここに.gitignoreで指定したファイルがアップされていたら下記記事を参照にpushしなおしてみてください。

(僕は.gitignoreのファイル名が間違っていてpushされていたので、そのへんもチェックしてみてください。)

データベースをつくる

やっと準備が終わりました。
データベースを作っていきましょう。
ターミナルにて

$ bundle exec rails db:create

を実行し、下記のようなメッセージが出ればPostgreSQLでデータベースの作成完了です。

Created database 'db/development.sqlite3'
Created database 'db/test.sqlite'

え? 作成されたデータベース、SQlite3じゃん
と思われるかもしれませんが、現在いるのは開発環境ですので、これでOKです。

実際に本番環境でデータベースを動かす方法は、次の記事で紹介します。

まとめ

以上で、SQlite3から本番環境だけPostgreSQLに変更する方法を紹介しました。

下に紹介する様々な記事に感謝すると同時に、本記事が誰かの役に立つことを願っています。

参考記事

Ruby on Railsの新しいプロジェクトでSQLite3からPostgreSQLに変更する

MacにPostgreSQLを導入する方法&初期設定をおこなう

【Rails】環境変数(.env)を設定・取得する方法

Railsガイド#データベースを設定する

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