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メディア&エンターテインメント業界におけるオブザーバビリティレポート 2025年版

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Last updated at Posted at 2026-03-19

New Relicが今年のメディア&エンターテインメント業界(M&E)のオブザーバビリティレポートを発表しました。今回はこの2025年版オブザーバビリティレポートを読み解き、M&Eにおいてなぜオブザーバビリティがビジネス成長の重要な要素となっているのかを解説します。

ちなみに昨年のレポートについては以下のブログでまとめていますので、こちらも併せて読んでみてください。

2025年の4大トレンド

M&E業界におけるオブザーバビリティ導入は、「新たな技術への期待」と「サービスへの責任」という2つの軸によって加速しています。

  • AI技術の採用(30%): AI導入はオブザーバビリティ戦略のトップドライバーであり、インシデント検知の自動化やパーソナライズされたレコメンデーションの提供に活用されています。オブザーバビリティでのAI活用もありますが、サービスに組み込まれるAIを観測していく必要もあります。
  • セキュリティ、ガバナンス、リスク、コンプライアンス(30%): 攻撃から分散したサービスを守ることが、AIと同等の高い優先順位となっています。品質の一部としてセキュリティの脆弱性を管理することも重要になってくるでしょう。
  • 顧客体験管理(26%): M&Eにおいては「体験の質(QoE)こそが製品」であり、他業界よりも顧客体験が直接的な導入動機となっています。
  • スケーラビリティの確保(26%): スポーツの大会やライブコンサートなどの突発的なトラフィック急増に対応するため、コンテナ化や新しいアプリケーションアーキテクチャの採用が進んでいます。アーキテクチャが複雑化すると、オブザーバビリティは必須になります。

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M&Eにとってのオブザーバビリティ:「ダウンタイム」の影響

M&E業界におけるシステム障害は、単なる技術的な問題にとどまらず、ブランドの信頼性と収益に壊滅的な打撃を与えます。

莫大な損失額: 重大なビジネス影響を及ぼす障害が発生した場合、組織の46%が1時間あたり200万ドル(約3億円)以上のコストを失うと報告しています。
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解決までの時間(MTTR): 平均的な解決時間は40分ですが、例えばライブ放送中の40分間の停止は、広告収益の喪失だけでなく、サブスクの即座の解約(チャーン)に直結します。これを考えると40分での復旧は十分ではありません。
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M&Eにとってのオブザーバビリティ:「プロダクト価値」を直接的に高める

調査結果から明らかなのは、M&Eにとってオブザーバビリティはインシデント対応のための「裏方の道具」ではなく、プロダクト価値を直接高める基盤であるということです。

  • ビジネスデータとの融合: リーダーの約半数は、顧客データ(48%)や運用データ(48%)などのビジネスデータとテレメトリの統合を計画・実施しています。
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ビジネスデータとテレメトリデータを関連づけることで、どんなことができるようになるのでしょうか。例えば、APIの遅延が100ミリ秒増えることで新規ユーザー登録が10%減少するといった相関をリアルタイムで定量化することが可能になります。ビジネスインパクトをより解像度高く把握することができるのです。

意思決定の強化: ビジネスデータの関連付けは障害影響のビジネスインパクトを明らかにするだけではありません。リーダーの50%がオブザーバビリティが技術的KPIの達成に役立つと回答し、36%が戦術的な実行力を強化すると述べています。

M&Eにとってのオブザーバビリティ:高いROIを実現

M&Eではオブザーバビリティへの投資で高いROIを実現しています。オブザーバビリティの向上がビジネス価値の最大化に、直接的に貢献できていることも一因ではないでしょうか。例えば、オブザーバビリティによりダウンタイムの削減や高品質な動画再生、または広告パフォーマンスの向上が実現されたとすると、サービスの価値も高まったと言えるでしょう。

実証されたROI: 51%の組織が2〜3倍の投資対効果(ROI)を報告しており、これは全業界のベースラインを大きく上回ります。また37%で1〜2倍のROIがあったという回答なので、導入したほとんどの組織は大きなROIを達成していることになります。
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M&Eにとってのオブザーバビリティ:これからの課題

M&Eでのオブザーバビリティの課題は何でしょうか。それはツールがまだまだ乱立しているということです。とはいえ、ツール数の中央値が昨年は5だったのに対して今年は4になっているので、徐々に統合が進んでいます。回答者の40%がツールを3つ以下に集約しています。ツールを統合してテレメトリーデータを集約することで効果がより高くなることが実感されてきているのかもしれません。ただ8つ以上のツールを使っている組織が18%もいるので、やはりまだまだ課題とはいえそうです。
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まとめ:視聴体験最大化し魅力あるサービスへ

メディア&エンターテインメント業界において、デジタル体験と視聴体験の質は収益そのものです。1時間のダウンタイムが数億円の損失に直結する環境において、オブザーバビリティは最早選択肢ではなく、必須のビジネス基盤です。

視聴者の期待に応え続け、競争優位性を確保するために、テレメトリーデータを統合しビジネスデータと関連づけましょう。このようなフルスタックオブザーバビリティの実現は、メディア&エンターテイメント業界にとってビジネスの重要なエンジンになるはずです。

今回の記事の元にしているレポート『2025 Media & Entertainment Observability Report』は以下のリンクからダウンロードできます。是非読んでみてください。

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