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Kubernetes 1.29: SIG Storageの変更内容

Last updated at Posted at 2024-01-10

はじめに

本ドキュメントでは、Kubernetes 1.29.0のCHANGELOGをベースにSIG Storageに関する機能について紹介します。
:pencil: がついた文章は、CHANGELOGの公式内容ではなく筆者の補足です。

アップグレード前に絶対に確認が必要な変更点 (Urgent Upgrade Notes)

SIG Storageに関連するものはなし

Changes by Kind

非推奨 (Deprecation)

SIG Storageに関連するものはなし

APIの変更 (API Change)

  • Podにcertificates.k8s.io/v1alpha1のClusterTrustBundleオブジェクトを投影するためのサポートが追加されました。(#113374, @ahmedtd
  • Go API: VolumeResourceRequirements構造体がResourceRequirements構造体に置き換えられ、ボリュームの使用時に使用されます。(#118653, @pohly
  • CSINodeExpandSecret機能がこのリリースでGAに昇格し、デフォルトで有効になりました。CSIドライバは、このリリースからCSI Client がオプションで送信するNodeExpansionリクエスト内のsecretRef値を利用することができます。(#121303, @humblec

:pencil: 本機能の動作検証レポートは「Kubernetes: CSI Storage Resizing Authenticated(NodeExpandSecret)の動作検証」にて公開していますので、興味のある方はご参照ください。

  • CSIノードドライバが実行中でない場合には、NodeStageVolumeの呼び出しがリトライされるようになります。(#120330, @rohitssingh
  • PersistentVolumeLastPhaseTransitionTimeがベータ版になり、デフォルトで有効になっています。(#120627, @RomanBednar

機能 (Feature)

  • ReadWriteOncePodはGAに昇格しました。(#121077, @chrishenzie)
  • kubectl describe pvc (PVC) コマンドの出力の "Used by:" の部分に、ephemeral storage volumeとして(PVC)を使用しているPodをリスト化しました。(#120427, @MaGaroo)
  • nodevolumelimitsのscheduler pluginをcontextual loggingを使用するように移行しました。(#116884, @mengjiao-liu)
  • volumebindingのscheduler pluginをcontextual loggingを使用するように移行しました。(#116803, @mengjiao-liu)

ドキュメンテーション (Documentation)

SIG Storageに関連するものはなし

失敗するテスト (Failing Test)

SIG Storageに関連するものはなし

バグまたはリグレッション (Bug or Regression)

  • detach エラーの後のボリュームのAttachを修正しました。detachに失敗したボリュームはAttach済みとは扱われず、KubernetesはPodによって使用される前に完全にAttachされることを保証します。(#120595、@jsafrane
  • SMBファイル共有が削除された後にアンマウントされた際、SMBマウントが古いままとなる問題を修正しました。(#121851、@andyzhangx
  • ターゲットパスディレクトリがノード上に既に存在する場合、kubeletでボリュームのAttachまたはPublish操作が失敗することがなくなりました。(#119735、@akankshapanse

その他 (Cleanup or Flake)

  • E2E storage tests: DriverInfo.FeatureTagフィールドを介してテストタグ[Slow]などを設定するサポートは廃止されました。(#121391, @pohly)
  • CSIMigrationvSphereに関するGA feature gateが削除されました。(#121291, @bzsuni)
  • v1.28でGAに移行し、無条件で有効化されていたRetroactiveDefaultStorageClassのfeature gateはv1.29で削除されました。(#120861, @RomanBednar)

所感

Kubernetes v1.29.0のSIG Storageに関しては大きなエンハンスはありませんでした。
GAになった機能としては、ReadWriteOncePodとNodeExpandSecret機能です。
後者のNodeExpandSecret機能は、その恩恵を受ける環境が限られていますが、前者のReadWriteOncePodは特にブロックストレージ(iSCSI,NVMe,NVMe-oFなど)のPVを利用する多くのユーザに有効なものになります。ReadWriteOncePodを利用することで、1つのPodから1つのPV(Volume)をマウントする際、不必要に他PodからPV(Volume)をマウントされることを防ぐことができ、より安全にPV(Volume)を運用できるようになります。
ReadWriteOncePodの動作検証レポートは「Kubernetes: ReadWriteOnceとReadWriteOncePodの動作検証」にまとめていますので、興味のある方はご参照ください。

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