AWSのENI(Elastic Network Interface)とEIP(Elastic IP Address)は、ネットワーク関連のリソースですが、それぞれ役割や用途が異なります。以下に違いをまとめます。
ENI(Elastic Network Interface)
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概要
仮想ネットワークアダプタで、Amazon EC2インスタンスにネットワーク接続を提供するリソース。 -
主な特徴
- プライベートIPアドレスとパブリックIPアドレスを割り当て可能。
- 複数のENIを単一のEC2インスタンスにアタッチ可能。
- セキュリティグループを個別に割り当て可能。
- インスタンス停止中にも保持されるため、簡単に他のインスタンスに移行可能。
- サブネット、MACアドレス、DNSホスト名を持つ。
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ユースケース
- マルチネットワークアダプタが必要なアプリケーション。
- 高可用性構成で、ネットワークインターフェースを他のインスタンスに切り替える場合。
EIP(Elastic IP Address)
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概要
AWSが提供する固定パブリックIPアドレス。インターネットからアクセスするために使用。 -
主な特徴
- 静的なパブリックIPアドレスを提供。
- VPC内のENIやEC2インスタンスに関連付け可能。
- アタッチされたインスタンスを停止すると、再利用できる。
- 使われていない場合、課金が発生する。
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ユースケース
- 固定のパブリックIPが必要なアプリケーション。
- IPアドレスを変更せずにインスタンス間で切り替える場合。
- インターネット経由でアクセスされるリソース用。
主な違いのまとめ
項目 | ENI | EIP |
---|---|---|
種類 | ネットワークインターフェース | 静的パブリックIPアドレス |
アタッチ先 | EC2インスタンス | ENIまたはEC2インスタンス |
役割 | ローカルネットワーク接続用 | インターネットアクセス用 |
移行可能性 | インスタンス間で移行可能 | ENIやインスタンス間で再割り当て可能 |
課金 | 無料(データ転送料金は別途) | 未使用時は課金される |
要点: ENIはローカルネットワークでの接続を扱い、EIPは固定のパブリックIPアドレスを提供するものです。用途に応じて使い分けが必要です。