はじめに
以下の記事で書いていた Flutter・Androidアプリの開発環境に関わる話です。
●Flutter・Androidアプリの開発環境を作った時のメモ(Mac) - Qiita
https://qiita.com/youtoy/items/434020813fc4dde00131
上記では Mac で環境を作っていましたが、今回は Windows での環境構築です。
FVM のインストール
今回、Flutter のバージョン管理を行える FVM を利用します。
冒頭の記事は Mac での環境構築でしたが、FVM のインストールに Homebrew を使っていました。
今回の Windows上では、以下の記事でも登場しているパッケージ管理システムの「Chocolatey」を利用します。
●Windows 11 の PowerShell で Chocolatey をインストールした際のメモ - Qiita
https://qiita.com/youtoy/items/ef213c7ee6d47f0e304b
コマンドは、以下の公式ドキュメントに書かれているものです。
●Installation – FVM
https://fvm.app/documentation/getting-started/installation
FVM をインストールするためのコマンドを実行する際には、ターミナル/PowerShell を管理者権限で起動しておく必要があります。
管理者権限でのターミナル/PowerShell の起動方法は、上でも掲載していた記事の中の「管理者権限で PowerShell を起動する」を参照してください。
インストールコマンドの実行
インストールコマンドとなる choco install fvm
を実行します。
上記の処理を管理者権限で実行できていたら、この後に「Do you want to run the script?([Y]es/[A]ll - yes to all/[N]o/[P]rint):」と聞かれます。
そこで「Y」を入力して決定すれば、後は以下のようになってインストール完了です。
完了できたかを確認する
確認のため fvm -v
を実行して、バージョン番号が表示されるか確かめると良いです。
Flutter のインストール
FVM を使って Flutter をインストールしていきます。
インストール可能な Flutter のバージョンや安定版は、以下のように fvm releases
コマンドで確認できます。
特定のバージョンを指定してインストール
今回、上記の中の 3.27.3 をインストールしてみます。
コマンドは以下のとおりです。
fvm install 3.27.3
以下のように表示されていればインストール完了です。
ひとまず、システム全体で使える(グローバルで使える)バージョンを上記に設定します。
そのために実行するコマンドは、以下のとおりです。
fvm global 3.27.3
fvm global
コマンドはシステム全体へ影響するものであるため、管理者権限のターミナル/PowerShell で実行する必要があります。
完了しているかを確認する
以下のコマンドを実行して、Flutter のバージョンを確認できます。
fvm flustter --version
また fvm list
を実行すると、以下のように現状の設定状況を確認できます。
環境構築の続き
ここで以下のコマンドを実行して、環境構築の状態を確認してみます。
fvm flutter doctor
自分の場合、以下の内容が表示されました。
今回、Androidアプリの開発環境を作ろうと思うので、それに該当する部分の対応を行います。
Android Studio のインストール
Android Studio をインストールします。
以下からダウンロードページへと進み、Android Studio をインストールするための EXEファイルをダウンロードします。
●Android Studio とアプリツールのダウンロード - Android デベロッパー | Android Developers
https://developer.android.com/studio/releases?hl=ja
そして、EXEファイルを実行して Android Studio をインストールし、インストール後は以下のウィザードを進めていきます。
このあたりの話は色々なところで書かれていると思うので、ここでは詳細は省略します。
基本的にデフォルト設定で進めていきました。
以下のコンポーネントのダウンロードの完了後、Android Studio を起動できるかとおもいm
Android Studio関連の作業の続き
プラグインのインストール
Android Studio上で、Flutter用のプラグインをインストールします。
左メニューの「Plugins」を選び、その右で「Flutter」が選択された状態で、一番右の部分にある「Install」を押しましょう
インストール後に Android Studio の再起動を求められるので、再起動します。
再起動後は、以下のように Flutter用のプロジェクト作成のアイコンが表示されると思います。
コマンドラインツールの追加
ここでトップ画面の「More Actions」から、「SDK Manager」を選びます。
そして、SDK Manager の「Android SDK」で以下をインストールしました。
ターミナル/PowerShell での設定まわり
ターミナル/PowerShell に戻り、また以下のコマンドを実行してみます。
fvm flutter doctor
そうすると、自分の場合は adb関連のダイアログが表示されたので、これを許可しました。
また、以下を実行してライセンスの承諾を進めていきます。
fvm flutter doctor --android-licenses
「Accept? (y/N):」に対して「y」で承諾を進めていくと、「All SDK package licenses accepted」と表示され、ライセンスの承諾は完了になります。
ここで fvm flutter doctor
を実行した際に、以下のようになっていれば OK です。
Flutterアプリのビルドなど
それでは Flutterアプリのビルドなどを試していきます。
Flutter の SDK に関する設定
Flutter の新規プロジェクトを作成します。
そして、以下で SDK のパスの入力を求められます。
今回、グローバルで設定したものを使う場合は以下を指定します。
C:\Users\【Windowsのユーザー名】\fvm\default\
なお今の設定で、上記の実体は以下となるようです。
C:\Users\【Windowsのユーザー名】\fvm\versions\3.27.3\
プロジェクトの設定
その後の画面では、適当なプロジェクト名で Android のみを対象としたような、以下のプロジェクトを作成しました。
以下の表示が右下に出たものは「Automatically」を選びました。
その後、Mac でのセットアップを行った記事でも書いていた、プロジェクトでの Android SDK の設定を行いました。
そのために、以下を開きます。
以下の「No SDK」となっている部分は、Androio の SDK を選択します。
Androidの実機の設定
この後、Androidの実機でビルドしたアプリを動かしていきます。
Android端末へビルドしたアプリをインストールするための準備・設定は、色々な記事で書かれていますので、ここでは省略します。
それが完了している状態で、以下のように実機がインストール先になっているのを確認して、ビルドを行いました。
実機でアプリを動かす
ビルドが無事成功し、以下のように実機でアプリを動かすことができ