C#でWindows Serviceを作る（５）

概要

前回の記事C#でWindows Serviceを作る（４）の続き。
イベントログの実装を行います。

環境

Windows 10
Visual Studio 2017 Community

手順

イベントログはWindowsで管理されるログです。
出力したログ情報は、イベントビューワーで見ることができます。

ServiceBaseクラスの派生クラス（デフォルトだとService1.csというファイル。私のプロジェクトではServiceTest.cs）をデザイナーで開きます。
⇒ソリューションエクスプローラで該当ファイルをダブルクリックしてください。

その後、ツールボックスから、コンポーネントの中にある「EventLog」を選択し、
デザイナーにドラッグ＆ドロップします。

次にドロップしたEventLogコンポーネントをクリックして、プロパティタブを開きます。
nameを適宜変更します。
ここではServiceEventLogにしています。

ここまで（コンポーネントを追加すること）で、EventLogクラスのインスタンス（ServiceEventLog）が生成されます。
⇒ServiceTest.Designer.csに定義されていますね。

続いてServiceTest.csのコードを表示し、コンストラクタに処理を追加します。

ServiceTest.cs

    ServiceTest()
    {
        InitializeComponent();

        // ---------- 以下が追加した処理 ----------
        ServiceEventLog = new System.Diagnostics.EventLog();
        if (!System.Diagnostics.EventLog.SourceExists("ServiceTest"))
        {
            System.Diagnostics.EventLog.CreateEventSource(
                "ServiceTest", "Application");
        }
        ServiceEventLog.Source = "ServiceTest";
        ServiceEventLog.Log = "Application";
        // ----------------------------------------
    }

これでイベントログを出力する準備ができました。
試しに、前回Overrideして生成したOnPauseやOnContinueのイベントハンドラ内にログ出力処理を追加してみます。
ログ出力はWriteEntry関数を使用します。

ServiceTest.cs

    protected override void OnContinue()
    {
        ServiceEventLog.WriteEntry("OnContinue Called.");
        base.OnContinue();
    }

    protected override void OnPause()
    {
        ServiceEventLog.WriteEntry("OnPause Called.");
        base.OnPause();
    }

イベントビューワーを起動して、ログを確認してみます。

追加したイベントログがちゃんと保存されています。

次回は周期実行処理の実装について書きます。