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ジョンズ・ホプキンズ大の新型コロナウイルスのデータをPower BIで可視化してみよう(4/5)

Last updated at Posted at 2020-04-15

前回の記事(3/5)のまとめ

前回の記事では新たにいくつかのテーブルを定義し、テーブルの間にリレーションを定義しました。

  • 一番最近の日のデータのみを持つLatest テーブル
  • 場所を表すLocation テーブル
  • Confirmed、Deaths、Recoveredなどのステータスを表すStatus テーブル
  • メジャーの定義を一か所で整理できるように_Measureテーブルを作る
  • 可視化した際に役に立つテーブルのリレーションシップ

今回の記事(4/5)のゴール

今回の出発点はモデルです。このモデルにはまだMeasure(メジャー)がひとつもありません。この状態でグラフやチャートなどのビジュアルを作成することは可能ですし、もしかしたらそれだけで要求を満たすかもしれません。ですが、メジャーを使ってなんらかの「集計情報」を計算して可視化することでレポートにより意味のある情報を加えることができます。

以下のメジャーを作成します

  • Cases すべてのケース(感染確認数+死亡数+回復数)
  • Confirmed 感染確認数
  • Deaths 死亡数
  • Recovered 回復数
  • Mortality rate 死亡数/感染確認数
  • Recovery rate 回復数/感染確認数
  • Daily Increase 増加数/日

メジャーの作り方

メジャーはどのテーブルの下でも作成できますが_Measuresテーブルにまとめて作成します。

下図のようにNew measureメニューを選択します。

image.png

新規メジャーが作成され、_Measureテーブルの下に追加されます。Formula Barが表示されてプロンプトがユーザーの入力を待っている状態になります。=記号の左側にメジャーの名前を指定します。=記号で始まる右側はDAX(Data Analysis Expression)フォーミュラと呼ばれます。

image.png

下はCasesメジャーの定義です。

image.png

Cases = SUM(Latest[Value])

LatestテーブルのValueカラムの値の和、ということになります。

他のメジャーを定義する

同じ要領で他のメジャーも定義しましょう。メジャーはデータモデルそのものを変更するわけではないので、エラーが出たりしても問題ありません。

ところでメジャーは他のメジャーを元に計算することも出来ます。Deathsメジャーは上記のCasesメジャーを再利用しています。

Confirmed = 
CALCULATE(
    [Cases],
    Latest[Status] = "Confirmed"
    )

DAXフォーミュラを複数の行に渡って記述するには改行に「Shift+Enter」を使います。

どんどん定義していきましょう~。

Deaths = 
CALCULATE(
    [Cases],
    Latest[Status] = "Deaths"
)
Recovered = 
CALCULATE(
    [Cases],
    Latest[Status] = "Recovered"
)
Mortality Rate = DIVIDE([Deaths], [Confirmed])
Recovery Rate = DIVIDE([Recovered], [Confirmed])

最後に、少し複雑なDaily Increaseメジャーを定義します。ここでは今日と昨日の日を変数として格納して、今日までの合計から昨日までの合計を引いています。(もっと効率の良いDAXフォーミュラもあると思うので知ってる人はぜひコメント欄で教えてください)

DailyIncrease = 
 VAR today = MAX (master[date])
 VAR yesterday = MAX ( master[date] ) -1
 RETURN CALCULATE ( SUM (Master[Value] ), Master[Date] = today ) - CALCULATE ( SUM ( Master[Value] ), Master[Date] = yesterday )

全てのメジャーが定義し終えたら下図のようになっているはずです。

image.png

5/5に続く

さていよいよ、次の記事ではモデルとメジャーを使って情報の可視化を行います。

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