最近、ネットからサンプル画像をそのままローカルに保存する際に、やたら「.avif」という拡張子を見かけるようになったので、avifの概要、他の画像拡張子との違いについてまとめてみる
avifとは?
2019年に非営利団体らによって発表された、画像拡張子。
「AV1 Image File Format」の略であり、次世代の画像ファイル形式として注目されています。
NetflixやYouTubeなどが開発に関わった最新の動画コーデック「AV1」の技術を、静止画(1フレーム)に応用したものです。
特に圧縮能力について大きな注目を集めており、圧縮効率の高さと高画質を保ちながら、ファイルサイズを大幅に削減できる性能を持ち、かつてGoogleが開発した「WebP」を超える存在とされています。
他の拡張子との違い
avifの良さはなんといっても圧縮効率の高さです。下の比較画像がその凄さを物語っていると思います。

(参考:https://ics-creative.github.io/201001_webp_avif/picture_sample/index.html#sample1)
ファイルサイズが一番小さいにも関わらず他の拡張子に引を取らない解像度があります。
一説によるとWebPよりもさらに30%ファイルサイズが小さくなる例もあるそうです。
可逆圧縮と非可逆圧縮どちらも可能・透過もできる
avifは可逆と非可逆の両方に対応しています。
つまり、圧縮手法を選択する際に、これまででしたら可逆と言えばpngを選択する必要があったり、非可逆であればjpgを選択する必要があったりと、手法によって拡張子を選択する必要がありましたが、avifを使えばどちらにも対応しているため、拡張子が一つで済みます。
そしてもう一つ魅力的なのが背景透過です。これまで背景透過をするとなればpngを選択していたかと思いますが、avifでも対応可能になります。つまり、上記と組み合わせれば非可逆圧縮の透過画像を生成できるということになります。
これはweb開発などで威力を発揮できると思っています。
背景透過画像を貼る際は今までpngというファイルサイズが大きい拡張子を使用するしかなかったですが、avifを用いることによって、ファイルサイズを削減した背景透過画像を載せることが可能になると考えます。
avifの注意点
そんな魔法のような画像拡張子であるavifですが注意しなければいけない点もあります。それはエンコードが非常に遅いという点です。
圧縮性能が高すぎる故に計算が複雑化しており、計算が単純なJPEGなどに比べて圧倒的にエンコードが遅い傾向があります。これは圧縮効率のトレードオフとも言えます。
そのため、リアルタイム高速処理を必要とするアプリケーションなどでは不向きといえます。
まとめ
今回はavif拡張子についてまとめてみました。
WebPでさえ圧縮効率が良くてすごいなあと思っていたところにさらに圧縮効率の高い技術が生まれていたとはビックリです。これからも画像については詳しく追っていきたいです。