1. 端末側ファイル暗号化機能とは？

このリリースで端末側ファイル暗号化機能が iOS、Android等の Nextcloud モバイル端末以外にもデスクトップクライアントでも使えるようになりました。デスクトップでは、Windows、LinuxとMacで利用できます。端末側ファイル暗号化機能は、サーバー上ではファイルを盗み見たり、侵入された場合にはファイルが見られてしまうという問題を解消し、データが安全にまもられるようにする為に作りました。

その場合、ブラウザーからはそのデータを共有、アクセスできなくなります。ブラウザーは、サーバーから取得するスクリプトを実行する為、そのコードを利用してブラウザー内のデータを複合化するのはセキュリティーの高いものではありません。サーバーが信用できないのにサーバーからのスクリプトに対してパスワード鍵を与えてはいけません。これについては、encryption in Nextcloud in general にある、end-to-end encryption を参照してください。

一般的な端末側ファイル暗号ソリューションと違い、当社の端末側ファイル暗号をデータの一部に保存するものとして考えています。つまり、暗号化されているフォルダーとそうでないフォルダーをそれぞれ持つことができて、暗号化されていないデータはブラウザーからこれまで通り利用して、簡単に共有、オンライン編集も可能です。というのも、ファイルの同期時には一つ一つのファイルにおいてサーバー上でのロックが重要なポイントなポイントですが、E2E（End to End Encryption）では大きなオーバーヘッドがある為、複数のファイルを大量に暗号化するには向きません。

フィードバックがあれば、いつでも歓迎しております。次のリリースでもE2EEをさらに改良したいと思っています。

2. ユーザービリティの向上

クライアントをもっと違和感のない洗練されたものにしようとしています。ユーザー毎のサーバー側のアクティビティを統合して、通知を簡単に開けて、かつ、アクションも可能になります。この機能では例えば、通知を使った 2要素認証などの機能があります。

シングルサインオンの取り扱いと2要素認証を使った新しいログインを簡単にする新しいフローを統合しました。必要に応じて、デスクトップクライアントへブラウザーから簡単にアクセスを制御できるようになりました。

その他の改良点:

libcloudproviders を使ったGNOMEファイルマネージャーのサイドバーへのシームレスに統合されました。
Webとモバイルの画面でのより詳細に設定できるダイアログへと改修されました。
システムトレイのコンテキストメニューからNextcloudアプリを直接開くことができるようになりました。
通知が整理されました。ファイルの変更の通知はなくなり、重要なサーバーメッセージと同期の問題だけになりました。
プラットフォーム毎の様々な改修がありました。

3. 簡単サインアップ

Nextcloudにアカウントがない、もしくは、サーバーもまだないのであれば、デスクトップクライアントから信頼のおけるプロバイダーに直接アカウント作成することができるようになります！下のグラフで赤いバーが増えてきているように思います。
簡単にサインアップする仕組みについては過去のブログを参照していただくとして、集中管理ではない分散されているプライベートクラウドを簡単なパッケージで提供する方法についてよくご存じないなら、Nextcloud Conferenceでのアナウンスを見てください。

Nextcloud users signing up via Simple Signup