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AI x Python - 独学個人開発者(アーキテクト)のすすめ

Last updated at Posted at 2025-12-19

プログラミングを始めるなら、Pythonがベストです。
そしてAIをパートナーにすれば、想像以上のことができます。

Pythonを独学するための本として「独学プログラマー Python言語の基本から仕事のやり方まで」という本が昔は有名でした。でも、AIをメンターとすることで、その本すら必要ありません。

Qiitaには、以下のような記事がたくさんあります。

「Pythonで複数ファイルをダウンロードしたい」
「PDFをマージしたい」
「plotlyでグラフを描きたい」

これらはClaudeに聞けば、動くコードがすぐに返ってきます。
ドキュメントを読む必要も、チュートリアルを写経する必要もありません。

「AIにコードを書くことを任せたら実力がつかない」と思っている人が多いかもしれません。

本当にそうでしょうか?
動くものを作りながら学ぶ方が、実力がつきます。

この記事では、AIと共同開発するとはどういうことかを、具体的な事例で説明します。
そして、AIがあっても人間にしかできないことが何かを明らかにします。

Gemini_Generated_Image_kg91m7kg91m7kg91.png


なぜPythonなのか?

プログラミング言語は数多くありますが、Pythonほど初心者に優しく、かつ本格的な言語はありません。

そして何より、AIがPythonを書くのがとても上手です。
あなたがやりたいことを伝えれば、AIが美しいPythonコードを書いてくれます。


本を買うより、AIに本をつくらせる

【従来の学習】
本を買う → 読む → 古い情報 → 自分のケースに当てはまらない → 挫折

【AI時代の学習】
AIに聞く → 最新情報 → 自分のレベルに合わせた説明 → 自分のプロジェクトで実践

OSSのライブラリであれば、公式ドキュメントは常に公開されています。
AIはそれを読み込んで、あなた専用のチュートリアルを作ってくれます。
本を買う必要はもうありません。本を買ってもその内容はすでに古いのです。


開発環境

コード補完の時代は終わり、エージェントの時代になりました。コードを書くことをAIに任せられる時代です。

私の開発環境

【私の構成】月額$40
├── Claude Pro $20(Opus 4.5との対話 + Claude GitHub)
└── Google AI Pro $20(Antigravity + 画像生成など)

Claude GitHubは、GitHubリポジトリをClaude.aiに直接接続できる機能です。リポジトリのコードをコンテキストとして与えることで、プロジェクト全体を理解した上での対話ができます。

Antigravityは、2025年11月にGoogleが公開したエージェントファーストのIDEです。VS Codeベースで、Gemini 3 ProやClaude Opus 4.5, Sonnet 4.5などのモデルが使えます。公開当初は無料枠が寛大でしたが、現在は本格的にコードを書く場合はGoogle AI Proへの加入が必要です。

私はAntigravityでClaude Sonnet 4.5を中心に使い、PythonとFlutterの実装をしています。Claudeを使うのは、Clode codeより便利ですが、Antigravityは不安定なので、デバッグ・実行はターミナルやAndroid Studio / PyCharmで行っています。

なぜClaudeか?コーディング能力が高く、対話が自然で、日本語も優れているから使いやすいです。SWE-bench Verified では、Opus 4.5 がトップの成績を残しています。

バイブコーディングではなくて、設計をすれば月$40の課金でも不足することはないです。

初心者におすすめの構成

【初心者向け構成】月額$40
├── Claude Pro $20(対話 + Claude GitHub)
└── Cursor Pro $20(開発環境)

私がAntigravityを使うのは、PyCharmに慣れていて、VS Codeは使ったことがないからです。初心者であれば、Cursorから始めるのがお勧めです。

Cursorの利点:

  • VS Codeベースで軽量・使いやすい
  • 安定性が高い(すでに成熟している)
  • 単体でデバッグまで完結
  • 8GBマシンでも動作可能

事例:天気予報アプリ

Open-Meteo API(ECMWF)から10日間の天気予報を取得し、グラフとテーブルで表示するアプリをテスト的に作って見ました。

Screenshot from 2025-12-18 19-07-44.png

ドメイン知識が鍵

漠然とした質問:「天気予報アプリを作りたい」
→ 一般的なAPI(OpenWeatherMapなど)しか出てこない

具体的な質問:「Open-Meteo APIのECMWFモデルを使って、10日間の天気予報を取得するPythonコードを書いてください」
→ 完璧な実装が返ってくる

Open-Meteo + ECMWF(世界最高精度)が無料で使える——これを知っているかどうかが決定的な差になります。AIは万能ではありませんが、正しい質問をすれば最強のパートナーになります。公開する場合は月100万APIコールが€29なのでそれほどの負担になりません。

GUIが苦手? 大丈夫

tkinterで動くものはできたけど、画面が古臭い。「もっと見た目の良いフレームワークは?」と聞いたら、PyQt6、Flet、Flutterを提案されました。

従来: どれか選んで本を読む → 1週間かけて実装 → 間違えたら無駄

AI時代: 「全部作って」と言うだけ → それぞれ完成 → 動かして比較

私はどれも使ったことがありませんでした。でも全部のアプリができました。GUIはAIとの相性が抜群です。パターンが決まっていて、見た目で正しいか確認できるから。

Flutterならモバイルアプリにも展開でき、AIエージェントの組み込みもできました。


🚀 AIエージェントも簡単に組み込める

ここからが、本当にワクワクするところです。

Claude Agent SDKを使えば、AIエージェントをアプリに組み込むことができます。しかも、驚くほど簡単に。PythonでもFlutterでも動きます。

AIが天気予報を解説してくれる

from claude_agent_sdk import query, ClaudeAgentOptions

async for message in query(
    prompt="この10日間の天気データを分析して解説してください...",
    options=ClaudeAgentOptions(allowed_tools=[])
):
    print(message.text)

たったこれだけです。

ClaudeがECMWF 10日間予報を分析し、週間天気の流れ、寒気の南下予測、注意すべき強風・寒波などを解説してくれます。

しかも、チャット形式で追加質問ができます。
「クリスマスの天気は?」「傘は必要?」といった質問に、取得した気象データに基づいて回答してくれます。

AIエージェント組み込みの敷居が下がった

以前なら、AIをアプリに組み込むには複雑な実装が必要でした。今はSDKを呼び出すだけ。Pythonを少し書ければ、あなたのアプリにAIの力を加えられます。

これがPythonの素晴らしさです。 シンプルな言語だから、新しい技術もすぐに取り入れられます。


結論:Pythonから始めよう

個人開発者に必要な2つの力

1. ドメイン知識
「Open-Meteo + ECMWFで世界最高精度の天気予報が無料で使える」
これを知っているかどうかが、決定的な差になります。

2. 設計力(何を作るか決める力)
どんな機能が必要か、どう組み合わせるか、どんなUIにするか。
この構想を描けるかどうか。

実装力は、もうAIが持っている

コードはAIが書いてくれます。
GUIもAIが作ってくれます。
AIエージェントの組み込みも、SDKを呼ぶだけ。

あなたは「何を作りたいか」を考えるだけでいい。

一人で開発を始めて、気づいたらそれが素晴らしいアプリになっている。
Pythonなら、それができます。

今日から始めてみませんか?


コミュニティで情報交換しませんか?

AIと共に開発する環境や手法について、もっと深く話したい方のために、コミュニティを立ち上げました:

興味がある方は、よかったら参加してください!


参考リンク


この記事で作成したコードはGitHubで公開しています。


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