対象読者
以下3点を満たす方向けの記事です。
- VSCodeでCodex拡張機能(Codex – OpenAI’s coding agent)を利用中の方
- Codex拡張機能で開発途中の自分のコードレビューを効率よく実施したい方
- Codex CLIとCodex拡張機能を併用はしたくない方
結論
Codex CLIに比べると少し手間はかかるが、スニペットを使えば、Codex拡張機能でもレビュー効率は上げられる。
はじめに
Codex CLIでは、コードレビュー専用のスラッシュコマンド(/review)が用意されています(※1)。
しかし、Codex拡張機能ではそれに匹敵するコマンドがありません。(※2025/12/05時点)
そのため、効率よくコードレビューをするには、工夫が必要です。
Codex拡張機能のレビューボタン
先程、「匹敵するコマンドはない」と言いましたが、
レビューボタン自体は存在します。
レビューボタン利用イメージ
STEP2️⃣. 選択肢が上に出てくるので、「Code review」をクリック

STEP3️⃣. レビューしてほしい対象をクリック

→ 上の「Review against a base branch」を選択した場合は、
branch名の選択を経て、レビュースタート
→ 下の「Review uncommited changed」を選択した場合は、そのままレビュースタート
レビューボタンの問題点
普通にレビューしてくれるように見えますが、下記問題点があります。
-
レビュー範囲の指定がしづらい
(特定のファイルや、worktree上の変更点だけ見てほしいときなどに、調整しづらい) -
推論レベルが必ず「Low」で実行される

(STEP3️⃣とSTEP4️⃣の画像を比較してもらえると、「Extra high」から「Low」になってるのがみえます)
2の推論レベルに関しては、「Lowの方がHighより良い」というような記事(※2)もありますが、柔軟にレベルを変更できた方が良いと考えています。
ではどうするか?
現状だと、上記のレビューボタンが使いづらいため、通常通りチャットでレビュー指示を出します。
が、その際に、「スニペット」を使って効率化します。
私の場合は、「RayCast」のスニペット(※3)で、下記のような文言を登録しています。
あなたはLaravelとVue.jsに精通したシニアエンジニアです。
本プロジェクトでは下記バージョンを利用しています。
- Laravel: ○.○
- php: ○.○
- Vue.js: ○.○
下記実施してください。
- `git diff --staged -w`で表示されるコードをレビューしてください。
- レビュー時には、必要に応じて、周辺のコードも参照してください。
レビューの観点:
- バグの有無
- セキュリティリスク
- パフォーマンス
- 可読性
- ベストプラクティス
※バージョン部分は、実際のバージョンに即して登録
上記のスニペットを「;rev」などのKeywordで登録しておき、
擬似的なスラッシュコマンドのようにして使いやすくしています。
スニペットを使った基本のレビューの流れ
- 何かしらのコード書いて、
git add . - Codex拡張機能内で
;revを使い、スニペット入力して、レビュー開始 - レビューで指摘をもらったら、そこを修正
- Codexに「修正しました。
git diff -wで確認してください。」(※)と指示出し - 追加で指摘がある場合、いったん
git addする - 追加指摘箇所を修正
- 「修正しました。
git diff -wで確認してください。」と指示出し - 修正終わるまで、繰り返し。。。
※この文言も;checkなどでスニペット登録するのもありです。
補足
- RayCastのKeywordでのスニペットを使うと、Codex拡張機能では、勝手に改行削除されます(下図)が、レビューには支障ないです。

-
git diff -wのwオプションは「スペースの変更を無視する」ためのオプションです。
例えば、「インデント調整のために半角スペースを増減した箇所」が、git diff -wだと表示されなくなります。
このオプションを使うことで、トークンの節約を図ります。
- スニペットに登録している
git diff --staged -wの部分をgit diff [コミットハッシュ] -wやgit diff [ファイル名] -wで特定のコミット、特定のファイルに絞ってレビューさせることもできます。
まとめ
VSCodeのCodex拡張機能でのレビューは、スニペットを使えば、効率化可能です。
(そのうち、備え付けのレビューボタンもより便利になると信じていますが、、、)
ちまたでは、VibeCodingが流行っていますが、自分の基礎力・技術力をあげたいなら、
「自分でコードを書く→AIにレビューしてもらう」という動きをいかに反復するか、
が大事だと思います。
うまくAIレビューを活用して、良いコードを書き、
価値を届けられるプログラマーになりましょうb
参考記事一覧
※1: Codex CLIの/reviewコマンドを使ってコードレビューを効率化する方法
※2: Codex lowはCodex highより良いよ!
※3: Raycastのsnippetで生産性を上げよう!


